ミツガシワ

三槲、三柏 キク目/ミツガシワ科/ミツガシワ属 花期/3月下旬~5月上旬
学名/Menyanthes trifoliata L.

薬用稀少

神奈川県レッドリスト2020「絶滅」
神奈川県レッドリスト2006「絶滅」

ミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

#ミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

山地の冷涼な湿原や池などに生える多年草。水底の土中に根を張り、水面より上に葉や花を突き出す抽水植物。一属一種。アサザ(浅沙)やガガブタ(鏡蓋)に近い植物である。”氷河時代(1万年以上前のマンモスが絶滅した頃)からの生き残りである遺存種(遺存植物)”といわれる。名は三枚のカシワ(柏)の葉の意だろうが、どこをどう見てもカシワの葉には似ていないのでちょっと意味が分からない。家紋の「三つ柏」紋のように三枚葉だから、という話もあるが、そんな後代(こうだい)に付けられた名前なのだろうかという疑問は残る。誤用からなのか、ミズガシワ(水柏)の異名も。福島県/新潟県/群馬県の尾瀬などに自生があるとかいうと寒さにはめっぽう強いが暑さはてんで駄目な神経質でひ弱な印象を受けるが、蒸し暑い神奈川県南部でも栽培は意外と平易で、特殊な対処をせずとも夏越しは可能である。根茎が横に伸びて子株を発生させ、群落を作る。ホームセンターの園芸コーナーで希に販売されることがないでもないが、入手はネット通販が主。湘南・鎌倉・三浦半島の公園などで栽培されているものを見かけた例(ためし)なし。神奈川県内に自生があったことを伺わせる古い記録はあるも、証拠となる標本はなし。ということで、絶滅したという扱いに一応なっている。

春に生え出てきたミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

春に生え出てきた#ミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

春に生え出てきたミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

春に生え出てきた#ミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

ミツガシワ 横浜市南区・こども植物園 2020/06/12

#ミツガシワ 横浜市南区・こども植物園 2020/06/12

ミツガシワの大群落 東京都調布市・深大寺自然広場野草園 2020/08/04

#ミツガシワの大群落 東京都調布市・深大寺自然広場野草園 2020/08/04

葉は三出複葉。似たような葉が畑から生えてきたら雑草のカラスビシャク(烏柄杓)である。よく虫食い被害に遭う(犯人は不明)。

ミツガシワの小苗 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/04/21

#ミツガシワの小苗 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/04/21

ミツガシワの花

春になって葉がにょきにょき生え出すとほぼ同時に、あるいはちょっと遅れて花茎(かけい)も立ち上がってきて、ちょっとガガイモ(鏡芋)に似た形状の花序付ける。花冠はふつう五裂。(花弁に見える)花冠裂片の内側には毛が多い。花色は白、または部分的にうっすらピンク色を帯びる。雄蕊が短く雌蕊が長い花、雄蕊が長くて雌蕊が長い花、の二型がある異花柱性(異型花柱性)。見頃は4月中旬。

ミツガシワの蕾 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

#ミツガシワの蕾 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

ミツガシワの咲き始めた蕾 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

#ミツガシワの咲き始めた蕾 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

ミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

#ミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

ミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

#ミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

ミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

#ミツガシワ 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

ミツガシワの七裂する花 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

#ミツガシワの七裂する花 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2022/04/02

ミツガシワの栽培自体は難しくはないが、花は簡単には咲いてくれないだろう。花付き不良。おそらく、子株が周囲にぽんぽん生え出てくるほどに根茎が太く大きく成長していないと花は咲かないものと思われる。親株から20cm程度離れた地点に子株を作っていくので、強引に押し込めたとしてもそれなりの場所は取る。場所は取れども花はろくずっぽ咲かない。苗から育てた場合は花が一本立ち上がるのに最低三年は要するだろう。株が大きくなると邪魔だから、といって根茎をちょきちょき切って株分けしていると、花は永久に見られない可能性も。


東京都練馬区・石神井公園(しゃくじい-、国指定天然記念物「三宝寺池沼沢植物群落(さんぽうじいけしょうたく-」=カキツバタ・ミツガシワ・ミクリ・テンツキ等)、東京都調布市・#深大寺自然広場野草園、東京都調布市・#神代植物公園(水生植物園)、東京都調布市・#神代植物公園植物多様性センター(情報館脇の水草水槽に多い、武蔵野ゾーンの池=近くでは見れない)、東京都八王子市・#せせらぎ緑道(京王堀之内駅~長池公園の水路)、東京都八王子市・#蓮生寺公園、川崎市宮前区・#東高根森林公園、横浜市中区・#三溪園、横浜市保土ケ谷区・#横浜市児童遊園地(池に少ない=近くでは見れない)、横浜市南区・#こども植物園(事務所向い広場の人工池に鉢植え)

#収玄寺(滅失か)、#大船フラワーセンター(グリーンハウス前、令和元年(2019)企画展示「水草メダカ水族館」で小苗を設置⇒旧第二展示場裏の鎌倉メダカ水槽で栽培、それぞれ花序は一二本のみ立ち上がる)

#箱根湿生花園

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

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