イタビカズラ

崖石榴 バラ目/クワ科/イチジク属 花期/8月下旬~10月

自生種

イタビカズラの葉 大磯町・高麗山公園 2018/03/31

イタビカズラの葉 大磯町・高麗山公園 2018/03/31

薄暗い林内の斜面や壁に貼り付くように生える常緑の藤本(とうほん)で、雌雄異株(しゆういしゅ)。平坦な地面が大嫌いなご様子で、必ず壁面など地面と垂直な場所にある。分類上は蔓性のイヌビワ(犬枇杷)といった感じの植物であるが、見た目はまったく似ていない。湘南・鎌倉・三浦半島では丘陵地の林内で普通種。ハイキングコースを歩いていれば遭遇するだろう。谷戸(やと)にある人家周辺でも石垣や塀などによじ登るものをちらほら見かけるので、鎌倉を散策する観光客の視界にも入っているはずである。市街地にはなし。

イタビカズラ 鎌倉市・光則寺 2018/09/28

イタビカズラ 鎌倉市・光則寺 2018/09/28

石塀に絡まり付いたイタビカズラ 藤沢市江の島・江島神社八坂神社神輿庫脇 2018/12/19

石塀に絡まり付いたイタビカズラ 藤沢市江の島・江島神社八坂神社神輿庫脇 2018/12/19

葉は互生で、細身で長め。大量に生えているテイカカズラ(定家葛)と形状がやや似ているものの、テイカカズラの葉は対生なので明確に見分けられる。フウトウカズラ(風藤葛)とも紛らわしいが、葉の基部の違い、葉脈の走り方の違い、葉裏の質感の違いあたりから見分けられるだろう。

イタビカズラの葉 大磯町・高麗山公園 2018/03/31

イタビカズラの葉 大磯町・高麗山公園 2018/03/31

テイカカズラとイタビカズラ(小さく丸いのはマメヅタ) 大磯町・高麗山公園 2018/03/31

テイカカズラとイタビカズラ(小さく丸いのはマメヅタ) 大磯町・高麗山公園 2018/03/31

葉裏はマスクメロン状の網目模様。

イタビカズラの葉裏 大磯町・高麗山公園 2018/03/31

イタビカズラの葉裏 大磯町・高麗山公園 2018/03/31

近似種にオオイタビ(大崖石榴)ヒメイタビ(姫崖石榴)あり。葉の形状が異なるのでこれらとの混同はさほど心配ないか。民家などで壁面緑化によく使われるのはオオイタビである。ヒメイタビは稀少種なので逗子市・神武寺周辺以外では除外して考えてしまっても大丈夫だろう。

イタビカズラの花

イヌビワと同様に丸っこい花嚢(かのう)を付ける。見た感じ果実のように思える形状をしているが、この袋状の物体の内部で密かに花が咲く。

イタビカズラは日陰に好んで生えるせいか花嚢が付くほどよく成長した株になることは滅多にない。道路沿い、ハイキングコース沿いなど、日の当たる場所にあるものは通路確保を名目に刈払われてしまうためやはりしっかり成長できない。従って、花嚢はまったく見かけない。


観音崎公園、神武寺(ヒメイタビも)、海蔵寺道、江の島(成長した木が多い、江の島サムエル・コッキング苑入口外に#オオイタビも)、高麗山公園(八俵山~高来神社)

逗子市桜山・#蘆花記念公園南の民家(「逗子景観賞」のお宅)、光則寺(土籠への参道石段沿いに少々)

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