インパチェンス

ツツジ目／ツリフネソウ科／ツリフネソウ属　花期／4月～11月
学名／Impatiens walleriana Hook.f.

外来種改良種

#インパチェンス（’カリフォルニアローズ’か）　横浜市戸塚区・俣野別邸庭園　2021/06/22

園芸栽培される、アフリカ原産の（日本では）一年草。ツリフネソウ属に分類される（主に外国産の）植物を総称してインパチェンス（インパチエンス）という。強勢（アクセント）は”イ”に。英語読みではインペイシャンズで、強勢（アクセント）は”ペ”に置く。そういう意味では日本在来の野草ツリフネソウ（釣船草）もインパチェンスの一種。ホウセンカ（鳳仙花）も近似種である。和名はアフリカホウセンカ（あふりか鳳仙花）。夏向けに流通する花であるが、直射日光がばんばん当たる炎天下の花壇などではなく、半日陰（ないし明るい日陰）で育てるのが最大の特長。逆にいうと、夏の日陰でも咲いてくれる花はインパチェンスくらいしかないのでニッチ（隙間）な世界で重宝されてきた花である。日陰（シェードガーデン）で育てるニチニチソウ（日々草）、とでもいった感じのもの。ただし、あんまり暗いと茎はにょきにょき徒長（とちょう）してしまう。乾燥は嫌い。ホームセンターの園芸コーナーでタネが売られているが、極小粒なため苗も極小で素人には扱いづらく、発芽させるためには乾燥させないように軽く水に浸したり覆いを被せたりと面倒な儀式が必要になってくるため、初夏以降に出回るポット苗で購入した方が吉。また病気に弱いため、昔ながらの品種ではなく、多少高価でもポット植えの新しいブランド苗（1ポット300円、400円程度）を買った方が断然育てやすくなる。結構肥料を食うので元肥になる緩効性化成肥料はしっかり多めに混ぜ込み、水はけの良い土に植えること。病気予防のため、こまめに住友化学園芸「ベニカXファインスプレー」などの殺菌剤を噴霧する。耐寒性はない。

寄せ植えに使われた#インパチェンス（’カリフォルニアローズ’か）　横浜市戸塚区・俣野別邸庭園　2021/06/22

#インパチェンス（’サンパチェンス’）の鉢植え　平塚市・ひらつかアリーナ　2021/06/28

#インパチェンス（’サンパチェンスレッド’）　平塚市・ひらつかアリーナ　2021/06/28

#インパチェンス（’カリフォルニアローズ’か）の葉　横浜市戸塚区・俣野別邸庭園　2021/06/22

#インパチェンス（’カリフォルニアローズ’か）の葉裏　横浜市戸塚区・俣野別邸庭園　2021/06/22

#インパチェンス（’サンパチェンスオーキッド’）の葉　平塚市・ひらつかアリーナ　2021/06/28

#インパチェンス（’サンパチェンスパッションオレンジ’）の葉　平塚市・ひらつかアリーナ　2021/06/28

#インパチェンスの、ホウセンカのような質感をした茎　横浜市戸塚区・俣野別邸庭園　2021/06/22

カリフォルニアローズはエム・アンド・ビー・フローラ（M&B FLORA、北米の会社が関わっている）が売り出している八重咲きインパチェンスのこと。フィエスタ（Fiesta）シリーズの副題が付けられて、ホームセンターの園芸コーナーで大量に売られている。花は美しく目を見張るが、やや小振り。サンパチェンスはサカタのタネが売り出している種間雑種インパチェンスのブランド名で、直射日光にも強めなので花壇植えができるもの。太陽（英語でサン（Sun））に当たっても大丈夫なインパチェンスという意味だろう。ニューギニアインパチェンスは、ニューギニア原産のインパチェンスを元に品種改良されたもので、花が大きめ。