ホドイモ

塊芋 マメ目/マメ科/ホドイモ属 花期/7月中旬~9月中旬 結実期/11月~12月

食用自生種稀少保護

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

丘陵地の林縁部などに生える蔓性の多年草。日陰にも耐えるようだが日当たりある場所の方が生育良好。花が喩(たと)えようのない奇妙な形状をしているため”これは何だ”と人の目を惹くかもしれない。神奈川県内の広い範囲に分布はあるらしいが、残念ながら見かける機会は滅多にない。

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

葉はふつう小葉五枚の奇数羽状複葉。この五枚葉が視界にちらっと入った瞬間に反応できるかどうかがホドイモ発見の鍵。

ホドイモの葉 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモの葉 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモの葉 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモの葉 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモの葉 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/08/02

ホドイモの葉 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/08/02

横浜市保土ヶ谷区の名前の由来はこのホドイモがたくさん採れた山間(やまあい)という意味から、という説を唱える者はないらしい。可能性はゼロではないと思うけれども。

ホドイモの花

名前に騙されやすいがホドイモはイモ科(というものはそもそもない)ではなくマメ科。花の形状はちんちくりんでわけがわからないことになっているが、雄蕊や雌蕊を収納している竜骨弁(りゅうこつべん)と呼ばれる一枚の花弁が左右非対称でトリッキーな動きをしているため。翼弁先端は薄紫色で、口に紅(べに)でもさしたかのよう。

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ホドイモ 小田原市早川 2018/08/26

ある程度の年月をかけてよく成長できた株しか花を咲かせることはないかもしれない。

ホドイモの実

インゲンマメ(隠元豆)のような長細い形状の実ができる。花はたくさん咲いたとしても実の付きはたいへん悪い。

ホドイモの未熟な実 小田原市早川 2018/11/02

ホドイモの未熟な実 小田原市早川 2018/11/02

ホドイモの未熟な実 小田原市早川 2018/11/02

ホドイモの未熟な実 小田原市早川 2018/11/02

ホドイモの未熟な実 小田原市早川 2018/11/02

ホドイモの未熟な実 小田原市早川 2018/11/02

完熟して枯れたような実が秋口に既にあったら、おそらくそれは粃(しいな)、種子ができなかった実であろう。残念ながら、確認した株では実の多くは不稔の粃(ぺしゃんこに潰れている状態)であった。

ホドイモの完熟した実、に見えてじつは枯れた粃 小田原市早川 2018/11/02

ホドイモの完熟した実、に見えてじつは枯れた粃 小田原市早川 2018/11/02

ホドイモの不稔だった実の中身 小田原市早川 2018/11/02

ホドイモの不稔だった実の中身 小田原市早川 2018/11/02

2018/11/02において未熟であった実は経過観察を試みたが、刈られてしまった。そうなることを予見してマーキングテープを複数くくり付けておいたのだが、それでも徒長(とちょう)したヤマグワ(山桑)の枝やコセンダングサ(小栴檀草)と一緒に刈払われてしまった。発注者(小田原市または神奈川県)と施行者(造園業者)の意識の低さ、関心と見識のなさにはいつものことながら驚かされるばかりである。減少種だろうが稀少種だろうが絶滅危惧種だろうが一緒くたにみいーーーーんな刈っちまう。焼却処分に回すことなく谷底に打ち捨てておいてくれたのは作業員のささやかな心遣いか。

ホドイモの実と熟しかけの種子(豆、左下) 小田原市早川 2018/12/01

ホドイモの実と熟しかけの種子(豆、左下=長さ8mm) 小田原市早川 2018/12/01

小花は二三百は咲いたかもしれないが、刈払い被害も重なって回収できた実(莢)は十本程度。その中にあった種子(豆)は、完熟しているだろう小さなものが一つに、熟してはいるかもしれないが小さすぎるもの一つ、未熟なうちに刈られてしまったものが一つの、たったの三個。他はいずれも粃であった。生えている場所があまりにも劣悪なためもう少しましな場所への種子の拡散を企図(きと)していたが目論みは外れてしまった。ホドイモはもしかしたら他家受粉(たか-)が必要なのかもしれない。それでもここまで結実しなかったということは、周辺地域でホドイモがほぼまったく咲いていなかったことを意味している。

ホドイモの小さめながら熟しているだろう種子(豆、長さ5mm) 小田原市早川 2018/12/02

ホドイモの小さめながら熟しているだろう種子(豆、長さ5mm) 小田原市早川 2018/12/02

ホドイモの芋

地下の肥大した塊茎(かいけい)が芋のようになり、食べることができる。なお「ほど芋」「アピオス」などと称して市販されている(特に青森県産の)ものはアメリカホドイモ(アメリカ塊芋)なので注意したい。


横浜市保土ヶ谷区神戸町・神明社(栽培)、横浜市栄区・横浜自然観察の森(暗い日陰なためか生育不良、平成30年(2018)8月2日 花なし)

秦野市・葛葉緑地、小田原市早川、箱根町・姥子

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