隼人瓜 ウリ目/ウリ科/ハヤトウリ属 花期/9月下旬~11月中旬 結実期/10月中旬~12月上旬
学名/Sechium edule (Jacq.) Sw.
危険食用外来種改良種
#ハヤトウリ(緑色型)の実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/11/17
畑で農作物として栽培される、中央アメリカや西インド諸島などの熱帯アメリカを原産とする大型な蔓性の多年草(宿根草)で、ウリ科にありがちな雌雄同株(しゆうどうしゅ)の雌雄異花。熟す手前の実が食用になる。名は、古代の鹿児島県にいたとされる民族の隼人から。大正時代に米国から鹿児島県に持ち込まれたものを(薩摩藩藩主島津氏分家筋の)島津隼彦(はやひこ)男爵が試作したことに発する、という経緯が掛けられているのだろう。実がたくさんできることからセンナリウリ(千成瓜)、(元はスペイン名の)英名からチャヨテ(Chayote)、地方によっては訛ってチャーテやチャートなどと呼ばれることも。入手はやや難。ホームセンターの園芸コーナーでポット苗が売られているのは見たことがないので、既に栽培している人から(種子が発芽能力を有している)熟した果実を譲ってもらう以外に手はないかも。その果実を種瓜(たねうり)として(果肉を除去しない)そのままの状態で浅植えする。植え付けは4月~5月。霜が降りると一発で枯れるので、降霜時期(神奈川県南部はおよそ12月中旬)までに収穫できる暖地でないと栽培できない。
地面に這わせて栽培した#ハヤトウリの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/23
降霜前の#ハヤトウリ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/12/12
降霜で突然枯れ死んだ#ハヤトウリ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/12/19
葉はアレチウリ(荒れ地瓜)似て大きな掌状(しょうじょう)で、浅く三裂ないし五裂する。真夏によく茂る。
#ハヤトウリの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/08/20
#ハヤトウリの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/23
#ハヤトウリの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/09
ハヤトウリの花
短日性なので、秋の気配を感じるようになってから開花する。夏野菜が終わって冬野菜の苗を植える頃に、畑でにわかに威勢良く目立ってくるのがハヤトウリである。花にはアリ(蟻)がたかる。
#ハヤトウリの雄花 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/09
#ハヤトウリの雄花 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/09
#ハヤトウリの雄花 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/05
黄色い花粉を蓄えた雄蕊が目立つなら雄花。花の直下に、膨らんで実になりそうな子房があれば、雌花。
#ハヤトウリの雌花 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/09
#ハヤトウリの雌花 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/05
#ハヤトウリの雌花 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/05
#ハヤトウリの雌花 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/05
ハヤトウリの実
ぼこぼことした不格好なヨウナシ(洋梨)を連想させる形状と大きさの実ができる。食用にするのであれば、開花からニ三週間たったものであれば収穫できる。翌年のタネに回す実は二ヶ月近く完熟させてから獲ること。果汁に触れると肌荒れ(手荒れ)を起こすことがあるので要注意。調理する前によく灰汁(あく)抜きをすること。
#ハヤトウリの幼い実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/23
#ハヤトウリの実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/10/30
#ハヤトウリの実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/11/17
#ハヤトウリの実 平塚市・豊田本郷 2021/12/15
#ハヤトウリの実 平塚市・豊田本郷 2021/12/15
#ハヤトウリの実 茅ヶ崎市浜之郷 2020/12/12
参考資料
『牧野日本植物図鑑』 牧野富太郎著 北隆館発行(1940)
隼人瓜の苗を販売している、茅ケ崎市又は平塚市の販売店又は農家さんを紹介してもらえませんか?