ハラン

葉蘭 クサスギカズラ目/クサスギカズラ科/ハラン属 花期/3月末~4月中旬 結実期/翌年の4月~8月
学名/Aspidistra elatior Blume

外来種改良種駆除

ハラン 鎌倉市・報国寺 2023/05/12

#ハラン 鎌倉市・報国寺 2023/05/12

明るい日陰で園芸栽培される常緑の多年草。原産地は中国であるという定説が長らく流布(るふ)されてきたが、中国では国内で自生が確認されていない園芸植物であるという認識である上に、昭和(-1989)末期に鹿児島県と沖縄県の間にある南西諸島の一部で自生とされるものが発見されたことで日本の鹿児島県が本当の原産地ではないかという新たな見解が示されている。ぱっと見は、草丈が人の膝(ひざ、高さ50cm)を超えてくるでっかいラン(蘭)の葉、といった姿のもの。ランの仲間ではない。巨大なササ(笹)の葉にも見えるか。古来バラン(馬蘭)と呼ばれていたものがハランに転訛(てんか)したらしい。古典的な観葉植物の代表格。耐陰性が強く、建物の日当たり悪い北側や樹木の足下を彩るのに、あるいは目隠しに、よく植栽される。生け花や、料理の飾りつけ(現在はプラスチック製の人造ハランがバランと呼ばれて主流)にも用いられる。虫食いや病気はまずないので(群落の中に溜まってしまう落ち葉やゴミを掻き出す以外の)手間なし。(特に真夏の)炎天下は苦手で葉焼けを起こすので注意が必要。ちょっと地味な存在なので見かけた記憶は残っていないかしれないが、庭園に必ずといってよいほど植栽されるド定番の観葉植物なので、鎌倉の社寺境内などで誰もが目にしているはず。公園にも植栽されている。竹林でも育つ。神奈川県内では丘陵地の林床やハイキングコース沿いに逸出帰化してしまったものもまま見受けられる。見栄えに勝る斑入りの園芸種もあったりするようだが、見かけるのはことごとく真緑色の葉ばかり。

ハランのまだ小さな群落 相模原市南区・相模原公園見本庭園 2020/12/08

#ハランのまだ小さな群落 相模原市南区・相模原公園見本庭園 2020/12/08

真冬のハラン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/01/10

真冬の#ハラン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2021/01/10

ハラン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/03/07

#ハラン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/03/07

ハランの群落 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2019/01/16

#ハランの群落 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2019/01/16

おそらく直射日光を浴びて葉焼けしたのだろうハラン 横浜市戸塚区・俣野別邸庭園外 2021/04/01

おそらく直射日光を浴びて葉焼けしたのだろう#ハラン 横浜市戸塚区・俣野別邸庭園外 2021/04/01

ハラン 秦野市・葛葉緑地 2018/12/29

#ハラン 秦野市・葛葉緑地 2018/12/29

ハラン 秦野市・葛葉緑地 2018/12/29

#ハラン 秦野市・葛葉緑地 2018/12/29

斑入りのハラン 藤沢えびね・やまゆり園 2022/05/30

斑入りの#ハラン 藤沢えびね・やまゆり園 2022/05/30

斑入りのハラン 大磯町・高来神社 2023/10/16

斑入りの#ハラン 大磯町・高来神社 2023/10/16

土中の浅いところを横に走る根茎があるためよく増え、放ったらかしておけば群落を作る。用土は必ず水はけが良いものを使うこと。

ハランの地表に露出した根茎 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

#ハランの地表に露出した根茎 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

ハランの花

大きな葉しか人目には留まらないだろうが、じつは密かに花も咲く。咲く場所は地際。カンアオイ(寒葵)のように地表すれすれのところで咲くので、土と落ち葉で隠れがち。開花時期を知っている人が、地べたに這いつくばって、落ち葉などを手で掻き分けて探して、ようやく見つけられるだろう地味な花である。紫色をしているのが雌蕊の柱頭(が広がったもの)で、その下側に隠れて雄蕊がある。コバエ(小蠅)が花の中に潜(もぐ)り込んで花粉を媒介している虫媒花(ちゅうばいか)だとか。これまでは他に例がなくナメクジなどが花粉を媒介すると考えられてきたため”世界で最も変わった花”と呼ばれることがあったが、そうではなかった模様。

ハランの蕾 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/03/07

#ハランの蕾 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/03/07

ハランの蕾(黄色っぽいのは熟しかけている果実) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

#ハランの蕾(黄色っぽいのは熟しかけている果実) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

ハランの地際で咲いる花 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

#ハランの地際で咲いる花 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

ハランの地際で咲いる花 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

#ハランの地際で咲いる花 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

ハランの地際で咲いた花(観察しやすいように葉が刈り取られている) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

#ハランの地際で咲いた花(観察しやすいように葉が刈り取られている) 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

ハラン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

#ハラン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

ハラン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

#ハラン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

ハラン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

#ハラン 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

ハランの実

花が咲いていたところに、カボス(臭橙)みたいな丸っこい実ができる。未熟なうちは緑色で、黄色っぽく熟す。

ハランの未熟な実 鎌倉市腰越・小動神社 2021/04/12

#ハランの未熟な実 鎌倉市腰越・小動神社 2021/04/12

まだ未熟なのではないかと推察される緑色の実が裂開していることがある。

ハランの裂開した未熟な実 横浜市戸塚区・俣野別邸庭園外 2022/03/28

#ハランの裂開した未熟な実 横浜市戸塚区・俣野別邸庭園外 2022/03/28

ハランの裂開した未熟な実 横浜市戸塚区・俣野別邸庭園外 2022/03/28

#ハランの裂開した未熟な実 横浜市戸塚区・俣野別邸庭園外 2022/03/28

ハランの熟し始めた実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

#ハランの熟し始めた実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/04/06

ハランの熟しかけている実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/03/07

#ハランの熟しかけている実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/03/07

ハランの熟しかけている実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/03/07

#ハランの熟しかけている実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2022/03/07


#亀ヶ岡八幡宮、#大船フラワーセンター、大磯町・#高来神社(参道左右のキンモクセイ下に斑入り)

天園ハイキングコース(天園ハイキングコース明王院分岐)、#岩本楼(3月中旬)、#藤沢えびね・やまゆり園(斑入りの若株)