ゴウダソウ

合田草 アブラナ目/アブラナ科/ゴウダソウ属 花期/3月下旬~4月 結実期/6月
学名/Lunaria annua L.

外来種稀少

ゴウダソウ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

#ゴウダソウ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

園芸栽培されることがある、ヨーロッパ原産の越年草。寒冷地向け。名は、フランスから本種のタネを持ち込んだ木版画家の合田清氏に因む。学名からルナリアとも(紛らわしいがリナリアはまったくの別種)。他に、オオバンソウ(大判草)、ギンセンソウ(銀扇草)、ギンカソウ(銀貨草)といった異名も。ぱっと見の姿はオオアラセイトウ(大紫羅欄花)とほぼ一緒。但し、実の形状が特異である。実が面白がられて栽培されることがないでもないが、難点がいくつかあるため、神奈川県内ではそこかしこで見かけるものでなし。第一に、発芽したのち一度は真夏を経験しないと花が咲かない。春に発芽させたら夏をなんとか乗り切って、秋に発芽させたら翌年の夏を乗り切って、その後に訪れる晩春から初夏にかけてようやく開花が見込まれるのである。秋発芽なら、咲くのは一年半後となる。時短だけを考えれば、春発芽の方がお得である。第二に、耐暑性が十分でない。湘南・鎌倉・三浦半島では真夏の高温多湿にやられて腐って駄目になりやすい(地上部が傷んで滅しても秋に再び生え出てくることはある)。越夏を考えれば、秋発芽させて株をある程度大きく丈夫に育てた上で夏を迎えた方が得策である(それでも腐るが)。第三に、アブラムシが付くが、アブラナ科全般に使用できない(薬害が出る)殺虫剤がある(スミチオン、オルチオン)。ヨーロッパ原産なので、日本の酸性土壌は好まない可能性がある。連作障害が出るという話がある。栽培は簡単でない。ごく希に、こぼれダネから生え出た逸出帰化ものを道端で見かけることがある。

ゴウダソウの幼株 茅ヶ崎市浜之郷 2021/08/03

#ゴウダソウの幼株 茅ヶ崎市浜之郷 2021/08/03

ゴウダソウの幼株の毛 茅ヶ崎市浜之郷 2021/08/03

#ゴウダソウの幼株の毛 茅ヶ崎市浜之郷 2021/08/03

住宅地の道端に生えていた(丈が低い)ゴウダソウ 鎌倉市台 2021/03/31

住宅地の道端に生えていた(丈が低い)#ゴウダソウ 鎌倉市台 2021/03/31

オオアラセイトウとは葉が違う。また、茎、葉柄(ようへい)や葉などに毛が目立つ。

ゴウダソウの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

#ゴウダソウの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

ゴウダソウの葉 鎌倉市台 2021/03/31

#ゴウダソウの葉 鎌倉市台 2021/03/31

ゴウダソウの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

#ゴウダソウの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

ゴウダソウの毛が目立つ茎や葉柄 鎌倉市台 2021/03/31

#ゴウダソウの毛が目立つ茎や葉柄 鎌倉市台 2021/03/31

ゴウダソウの花

ほぼオオアラセイトウと同じ。紫色。黄色い雄蕊の先端はオオアラセイトウ違って開かない。

ゴウダソウ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

#ゴウダソウ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

ゴウダソウ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

#ゴウダソウ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

ゴウダソウ 鎌倉市台 2021/03/31

#ゴウダソウ 鎌倉市台 2021/03/31

ゴウダソウ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

#ゴウダソウ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

ゴウダソウの毛が目立つ茎 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

#ゴウダソウの毛が目立つ茎 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/03

ゴウダソウの実

丸くて扁平。緑色から、茶色く枯れたように熟す。

ゴウダソウの熟した実 茅ヶ崎市浜之郷 2023/06/23

#ゴウダソウの熟した実 茅ヶ崎市浜之郷 2023/06/23

ゴウダソウの熟した実 茅ヶ崎市浜之郷 2023/06/23

#ゴウダソウの熟した実 茅ヶ崎市浜之郷 2023/06/23

ゴウダソウの熟した実 茅ヶ崎市浜之郷 2023/06/23

#ゴウダソウの熟した実 茅ヶ崎市浜之郷 2023/06/23

中心の仕切りに一枚、外皮として表裏に各一枚、計三枚の半透明な薄い紙を合わせたものの間に扁平な種子が挟まっている感じ。

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