アオバハゴロモ(ハト)

青羽羽衣 昆虫/カメムシ目/アオバハゴロモ科/アオバハゴロモ属 幼虫期/6月下旬~8月 成虫期/7月~9月

在来種

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫と成虫 藤沢市・新林公園 2018/07/08

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫と成虫 藤沢市・新林公園 2018/07/08

日当たりが悪く、枝葉が繁り過ぎていて風通しも悪いような生垣や植え込みの枝先によく付着している、人の小指の爪くらいの小さな虫。ヨコバイ(横這)に近い虫で、木にストロー状の口を挿し込んで汁をちゅうちゅう吸う。「たくさん付くと木を弱らせる」「すす病の原因になる」などと言われしばしば植物に悪影響を及ぼす害虫として目の敵(かたき)にされているが、おもしろいことに実害を具体的に明示している資料は皆無である。「アオバハゴロモがたくさん湧いたせいで木が枯れちゃいました、実が生(な)らなくなっちゃいました、植物自体が痩せちゃいました」と、その被害状況を写真付きで紹介しているもの(個人ブログでもインスタグラムでも何でも構わないが)は一つたりともないのではないか。要するに、アオバハゴロモは植物に害はない。確かにアオバハゴロモが植物の利益になるとは考えにくく、もしあるとするならばマイナスなことだけだろうとは思うが、その被害は微々たるもの過ぎてどうこう論じる程度のものではない。ではなぜ害虫として毎年毎年いちいちやり玉に挙げられるのか──、それは若枝に付着した幼虫の姿が見て不快だから、以外の何ものでもなかろう。なんとなく気持ち悪い、つまりは不快害虫。生産農家でもない限りは、放っておいても実害はない。アオバハゴロモが付いたせいで劣化した樹木を見たこともない。というより、アオバハゴロモが湧くような植え込みはそもそも密生させ過ぎで生育環境が不適切なものが多いので、思い切った刈り込み(剪定)を実施された方がよろしいのではないだろうか。湘南・鎌倉・三浦半島でありふれた普通種。市街地にも多いので多くの人に馴染みある虫だろうと思う。

アオバハゴロモの幼虫

味に好みがないのか、広葉樹であれば様々な種類の木に出現する。アジサイ(紫陽花)にも付く。またノブドウ(野葡萄)のような蔓植物や、ユリ(百合)などの大型の草にも付く。人の背丈程度の高さの場所で、樹木の若い枝に付着している謎の白い綿毛のような蠟物質、これがアオバハゴロモの幼虫である。正確には、幼虫が蠟物質を排出して身にまとい、溢れた蠟物質が枝にも付着している状態。幼虫は普段は蠟物質にまみれ隠れた状態でじっとかしていて動かないが、捕まえようとするとにわかにちょろちょろ動き出して枝の裏側に隠れようとする。最終的にはぴょんとジャンプして行方不明になる。

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫 茅ヶ崎市浜須賀・湘南海岸砂防林 2018/07/02

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫 茅ヶ崎市浜須賀・湘南海岸砂防林 2018/07/02

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫 藤沢市鵠沼海岸・湘南海岸砂防林 2018/07/17

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫 藤沢市鵠沼海岸・湘南海岸砂防林 2018/07/17

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫 藤沢市鵠沼海岸・湘南海岸砂防林 2018/07/17

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫 藤沢市鵠沼海岸・湘南海岸砂防林 2018/07/17

蠟物質がどのような成分なのかは知らないが、人体には影響ないものといわれている。少なくとも、触るとかぶれるなど、直ちに人体に影響があるものではない。枝に付着した蠟物質が目障りならば指で削ぎ落してしまってよい。

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫 茅ヶ崎市浜須賀・湘南海岸砂防林 2018/07/02

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫 茅ヶ崎市浜須賀・湘南海岸砂防林 2018/07/02

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫 茅ヶ崎市浜須賀・湘南海岸砂防林 2018/07/02

アオバハゴロモ(ハト)の幼虫 茅ヶ崎市浜須賀・湘南海岸砂防林 2018/07/02

アオバハゴロモの成虫

薄緑色をした小さなかわいいチョウ(蝶)のような姿。俗称ハト。幼虫と同じ場所で枝にとまっているが、捕まえようとするとこそこそと枝の裏に隠れようとする。等々も幼虫と同じ。小さくてかわいらしく動きが面白いので、よく子どもが捕まえて遊んでいる。幼虫と成虫の姿が違い過ぎるので、まさかこれらが同一の昆虫だったとはと驚かれる方もたくさんいらっしゃるに違いない。

アオバハゴロモ(ハト)、白は幼虫、左下の茶色はベッコウハゴロモ 三浦市・城ケ島 2018/08/07

アオバハゴロモ(ハト)、白は幼虫、左下の茶色はベッコウハゴロモ 三浦市・城ケ島 2018/08/07

アオバハゴロモ(ハト) 茅ヶ崎市柳島 2016/09/26

アオバハゴロモ(ハト) 茅ヶ崎市柳島 2016/09/26

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