山延胡索 キンポウゲ目/ケシ科/キケマン属 花期/3月中旬~4月上旬
学名/Corydalis lineariloba Siebold & Zucc.
有毒自生種稀少保護
神奈川県レッドリスト2020「準絶滅危惧」
ヤマエンゴサク 藤沢市川名 2024/03/30
丘陵地や低山の林内や林縁部に生えるという多年草。乾燥しない明るい日陰を好むか。野山を抜けるハイキングコースを歩けばどこにでも大量に生えているムラサキケマン(紫華鬘)の近縁種で、より小型なもの。神奈川県内では主に東京都町田市と接する相模原市内に点々と残る緑地に細々と分布がある程度。湘南・鎌倉・三浦半島の自生地はもしかしたら藤沢市内で一ヶ所確認されているのみか。隣接地域では横浜市栄区の荒井沢。目にする機会は皆無に近く「絶滅危惧IA類」相当の希少種。丹沢とか箱根とか山へ行けば難なく見られるというものでもない。エンゴサクという珍妙な名前は漢名に由来。近似の中国原産種が延胡索という生薬に使われることから、この手の植物に”なんちゃらエンゴサク”という名前が付けられているものがある。”なんちゃらケマン”と呼ばれている連中と同じ仲間である。
ヤマエンゴサクの3月に入ってから生え出てきた葉 藤沢市川名 2025/03/22
ヤマエンゴサク 藤沢市川名 2024/03/30
林縁に生えたヤマエンゴサクの群落 藤沢市川名 2025/03/28
ヤマエンゴサク 藤沢市川名 2025/03/28
ヤマエンゴサク 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2018/03/25
葉は、二回または三回の三出複葉。小葉は、切れ込みが入らない丸型、切れ込む型、その中間的な型、があるらしい。株の大きさ的に近似種ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)と紛らわしいので、苞(ほう、花の直下に付く小さめの葉)の形状を確認すること。
ヤマエンゴサクの丸型の葉 藤沢市川名 2024/03/30
ヤマエンゴサクの丸型の葉 藤沢市川名 2024/03/30
ヤマエンゴサクの丸型の茎生葉(けいせいよう) 藤沢市川名 2025/03/28
#ヤマエンゴサクの丸型にやや切れ込みが入る葉 横浜市戸塚区・舞岡公園 2019/04/04
ヤマエンゴサクの切れ込みが入る型の茎生葉 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2018/03/25
ヤマエンゴサクの花
花色はやや淡い青紫色の系統。咲き始めはピンク色が入り、咲き終わる頃に青みが増してくる印象。年によっても微妙に色が違ってくるような。見頃は3月末ないし4月初旬。
ヤマエンゴサクの開花直前の蕾 藤沢市川名 2025/03/28
ヤマエンゴサク 藤沢市川名 2024/03/30
ヤマエンゴサク 藤沢市川名 2024/03/30
ヤマエンゴサク 藤沢市川名 2024/03/30
ヤマエンゴサク 藤沢市川名 2025/03/28
ヤマエンゴサク 藤沢市川名 2025/03/28
ヤマエンゴサク 藤沢市川名 2024/03/30
#ヤマエンゴサクの花期終盤 横浜市戸塚区・舞岡公園 2019/04/04
苞に幾つかの切れ込みが入るのが特徴。ジロボウセンゴサクであれば切れ込みなし。ムラサキケマンは葉にも苞にも多数の切れ込みが入る。
ヤマエンゴサクの苞 藤沢市川名 2025/03/28
ヤマエンゴサクの苞 藤沢市川名 2024/03/30
横浜市栄区・荒井沢市民の森、横浜市戸塚区・#舞岡公園(小谷戸の里=事務所に向かって右側のシモクレン下、葉は丸型に少し切れ込みが入る)
藤沢市川名(株数はたいへん多いが花数は少ない、葉は切れ込みが入らない丸型)
相模原市南区上鶴間本町(かみつるまほんちょう)/大和市下鶴間・高木道正山河畔林(たかぎ どうしょうやま かはんりん)、厚木市・神奈川県自然環境保全センター(少ないので花期短い、葉は切れ込み型)、相模原市南区・古淵鵜野森公園
4日に舞岡公園へ出掛けられましたか。
私も、4日に舞岡公園へ出掛けました。
ヤマエンゴサクは、昨年1株だったのが、3株と増えていましたが、小さくなっていましたね。
センボンヤリは撮りましたが、ヤマエンゴサクは撮っていません。