ヒペリカム・カリシナム

キントラノオ目/オトギリソウ科/オトギリソウ属 花期/5月末~6月上旬
学名/Hypericum calycinum L.

外来種稀少

ヒペリカム・カリシナム 横浜市戸塚区・舞岡公園 2017/05/29

#ヒペリカム・カリシナム 横浜市戸塚区・舞岡公園 2017/05/29

園芸栽培される、トルコなどを原産とする常緑低木で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)。セイヨウキンシバイ(西洋金糸梅)、ヒメキンシバイ(姫金糸梅)とも。公園などでよく栽培されているヒペリカム・ヒドコートの仲間。花姿はビヨウヤナギ(未央柳)にそっくりながら、こんもりとした樹形にならずに地べたを這うもの、といったところ。草丈は人の踝(くるぶし)ちょっと上くらいまで。グラウンドカバーに用いられることがあるようながら、湘南・鎌倉・三浦半島ではその役目はカナリーキヅタが一手に引き受けており、ヒペリカム・カリシナムは滅多に見かけないマイナーな存在といえる。

ヒペリカム・カリシナムの植え込み(花期終わり) 藤沢市・神台公園 2020/06/12

#ヒペリカム・カリシナムの植え込み(花期終わり) 藤沢市・神台公園 2020/06/12

葉は、ほぼ扁平な対生、または立体的な十字対生。どちらも混じる。

ヒペリカム・カリシナムのほぼ扁平な葉 藤沢市・神台公園 2020/06/12

#ヒペリカム・カリシナムのほぼ扁平な葉 藤沢市・神台公園 2020/06/12

ヒペリカム・カリシナムの十字対生する葉 藤沢市・神台公園 2020/06/12

#ヒペリカム・カリシナムの十字対生する葉 藤沢市・神台公園 2020/06/12

ヒペリカム・カリシナムの赤みを帯びる茎表側と葉の基部 藤沢市・神台公園 2020/06/12

#ヒペリカム・カリシナムの赤みを帯びる茎表側と葉の基部 藤沢市・神台公園 2020/06/12

ヒペリカム・カリシナムの赤みを帯びない茎裏側と葉裏 藤沢市・神台公園 2020/06/12

#ヒペリカム・カリシナムの赤みを帯びない茎裏側と葉裏 藤沢市・神台公園 2020/06/12

ヒペリカム・カリシナムの花

花は黄色く、花径は6.5cm程度。細くて長い雄蕊が豊かでもっしゃもしゃ。ビヨウヤナギの花にたいへんよく似て紛らわしいが、本種の若い葯(やく)は赤みを帯びる(ものがある)のでかろうじて見分けられるだろう。両者は花の付き方が決定的に違いがあり、本種は枝の先端にふつう一つないし二つ程度の花を付けるが、ビヨウヤナギは細くて長い花序柄(かじょへい)を次々に分岐させてその先端に花を付ける集散花序である。雄蕊の色どうこうよりも、花の柄(え)の分かれ方で見分けると簡単。本種は地面へばり付き型、ビヨウヤナギはこんもり茂る樹形の違いも顕著。

ヒペリカム・カリシナムの蕾 藤沢市・神台公園 2022/05/25

#ヒペリカム・カリシナムの蕾 藤沢市・神台公園 2022/05/25

ヒペリカム・カリシナム 横浜市戸塚区・舞岡公園 2017/05/29

#ヒペリカム・カリシナム 横浜市戸塚区・舞岡公園 2017/05/29

花弁の一ヶ所に(観賞するにあたっては不必要と感じられる、缶切りを連想させるような)切れ込みが入る。

ヒペリカム・カリシナム 横浜市戸塚区・舞岡公園 2017/05/29

#ヒペリカム・カリシナム 横浜市戸塚区・舞岡公園 2017/05/29

ヒペリカム・カリシナム 藤沢市・神台公園 2020/06/12

#ヒペリカム・カリシナム 藤沢市・神台公園 2020/06/12

ヒペリカム・カリシナム 藤沢市・神台公園 2022/05/30

#ヒペリカム・カリシナム 藤沢市・神台公園 2022/05/30

ヒペリカム・カリシナム 藤沢市・神台公園 2022/05/30

#ヒペリカム・カリシナム 藤沢市・神台公園 2022/05/30

雄蕊が豊かなのはたいへん映えるが、すぐに風雨でとっ散らかって荒れてる感も醸し出てしまう。ヒペリカム・カリシナムのきれいな花を観賞するのはやや難。

ヒペリカム・カリシナムの雄蕊 藤沢市・神台公園 2020/06/12

#ヒペリカム・カリシナムの雄蕊 藤沢市・神台公園 2020/06/12

ヒペリカム・カリシナムの実

ヒペリカム・カリシナムの若い実 藤沢市・神台公園 2020/06/12

#ヒペリカム・カリシナムの若い実 藤沢市・神台公園 2020/06/12


横浜市戸塚区・#舞岡公園(管理詰所)

藤沢市・#神台公園(南西街角広場にヒペリクム・カリキヌムとして、ヒペリカム・ヒドコートも、テラスモール湘南にビヨウヤナギも)

関連記事 – 仲間・似ている・紛らわしい

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