アリドオシ

蟻通 リンドウ目/アカネ科/アリドオシ属 花期/4月中旬~5月上旬 結実期/11月中旬~4月

自生種稀少

アリドオシの葉 箱根町湯本・早雲寺 2017/11/17

アリドオシの葉 箱根町湯本・早雲寺 2017/11/17

アリドウシではなくアリドオシ。やや日当たりのよくない乾燥気味な丘陵地の尾根沿いなどに生える常緑の低木で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)。通称イチリョウ(一両)として赤い実が正月を飾る縁起物として好まれる。「千両万両、有り通し」と、一年を通じてお金に困ることがないよう願を掛けるのだとか。古来こうした駄洒落は縁起を担いだ言霊(ことだま)として大切にされてきたのだ。神奈川県内では主に大磯町以西の沿岸部に分布。三浦半島にも自生がないわけでもないが、鎌倉のハイキングコース沿いや大磯丘陵でふつうに見かけるのは変種オオアリドオシ(大蟻通)の方。

アリドオシ 葉山町/逗子市・三浦アルプス 2018/11/23

アリドオシ 葉山町/逗子市・三浦アルプス 2018/11/23

アリドオシ、樹高は人の脛(すね)まで 葉山町/逗子市・三浦アルプス 2018/11/23

アリドオシ、樹高は人の脛(すね)まで 葉山町/逗子市・三浦アルプス 2018/11/23

アリドオシの棘(とげ)は長く、1cmを超える。およそ葉の長さの半分より長い棘を持っていたらばアリドオシ。おそろしく凶暴に感じる棘である。アリドオシという名前は”棘が鋭く、アリ(蟻)をも突き通す(突き刺す)ほどだ”と説明されることがあるが誤りだろう。アリドオシの実物をちゃんと見ればクロアリ(黒蟻)が枝を伝ってすいすい歩き回っている様子が観察できる。”棘が鋭いがアリだけは通す(通行できる)”のがアリドオシ。

アリドオシの葉と棘 葉山町/逗子市・三浦アルプス 2018/11/23

アリドオシの葉と棘 葉山町/逗子市・三浦アルプス 2018/11/23

アリドオシの棘 箱根町湯本・早雲寺 2017/11/17

アリドオシの棘 箱根町湯本・早雲寺 2017/11/17

アリドオシとオオアリドオシの見分け方


アリドオシ

葉が小さくて、棘(とげ)が長い。棘の長さは1cm以上あり、葉身の長さの半分より長い。

葉山町・逗子市・三浦アルプス 2018/11/23


オオアリドオシ

葉が大きくて、棘が短い。棘の長さは1cmなく、葉身の長さの半分より短い。

オオアリドオシの棘の長さ 平塚市・高麗山公園 2016/12/26

アリドオシラン(蟻通し蘭)はランの仲間で、葉がアリドオシに似ているだけの完全な別種。

アリドオシの花

アリドオシの実

はじめ緑色。秋に膨らんで赤色に熟すらしい。ただし小さい緑色のまま冬を越す実も見られる。従って、正月の縁起物として植えてはみても実が青いまま元旦を迎えてしまうこともありえる──。実の付きはよろしからず、数少ない。

アリドオシの未熟な実 南足柄市三竹・御嶽神社 2018/01/06

アリドオシの未熟な実 南足柄市三竹・御嶽神社 2018/01/06

アリドオシの実 葉山町/逗子市・三浦アルプス 2018/11/23

アリドオシの実 葉山町/逗子市・三浦アルプス 2018/11/23

アリドオシの実 葉山町/逗子市・三浦アルプス 2018/11/23

アリドオシの実 葉山町/逗子市・三浦アルプス 2018/11/23


横浜市金沢区・金沢自然公園

三浦アルプス(南尾根の連絡尾根分岐(D16)付近、滑落死に注意)、#覚園寺(有料エリア内・薬師堂前イヌマキの根元一帯などに ※撮影不可)

#大巧寺(鉢植え)

南足柄市三竹・御嶽神社(県指定天然記念物「御嶽神社の社叢林」)、小田原市前川・近戸神社(社殿後方の社叢に=急峻で立入困難だが入口すぐにもある)、箱根町湯本・早雲寺

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