コバネイナゴ

小翅蝗、小翅稲子 昆虫/バッタ目/イナゴ科/イナゴ属 成虫期/8月~10月中旬

食用在来種保護

コバネイナゴ 横浜市港北区・新横浜公園 2016/08/31

コバネイナゴ 横浜市港北区・新横浜公園 2016/08/31

イナゴといったらイナゴ科に分類されるバッタの仲間の総称。その中で、神奈川県内で最も一般的に見られるものがコバネイナゴである。体長は4cm程度。翅(はね)が短めなため腹先(尻先)の方が少し長くて後ろにはみ出る。翅の方が明らかに長ければハネナガイナゴ(翅長稲子)である。と説明されることが多いと思うが、じつは翅の長さはまちまちで腹よりも翅の方が長い個体も結構多い。ハネナガイナゴは体型が細身であるという違いも頭に入れておきたい。なおハネナガイナゴは湘南・鎌倉・三浦半島にはいないらしい。コバネイナゴは普通種。とはいえ、明らかに数は減り、常軌を逸した大群で見かける機会はほとんどなくなったように思われる。水稲農家が強力な農薬をかつて使用していたせいらしい。特定外来生物たるウシガエル(牛蛙)が捕食者となっている可能性も。

コバネイナゴのあまり参考にならない特徴 茅ヶ崎市西久保・湘南タゲリ米の里 2018/08/31

コバネイナゴのあまり参考にならない特徴 茅ヶ崎市西久保・湘南タゲリ米の里 2018/08/31

コバネイナゴ 平塚市・馬入水辺の楽校 2018/09/11

コバネイナゴ 平塚市・馬入水辺の楽校 2018/09/11

コバネイナゴの後ろ姿 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/18

コバネイナゴの後ろ姿 茅ヶ崎市浜之郷 2018/08/18

コバネイナゴ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/10/15

コバネイナゴ 茅ヶ崎市浜之郷 2018/10/15

コバネイナゴは田んぼ周辺に生息し、イネ科の葉、要するにイネ(稲)の葉をかじって食べる。水稲農家からしたら害虫という扱いになる。人が畦(あぜ)などに足を踏み入れるとすぐに飛翔して逃げるものあれば本種の可能性大。飛翔距離は短めで、数m飛んだら着地し葉に隠れる。視力は結構良好なようで、人が覗き込むとこそこそと葉の裏側に隠れようとする。飛び跳ねても逃げる。

イネの葉にしがみついたコバネイナゴ 藤沢市大庭 2018/10/02

イネの葉にしがみついたコバネイナゴ 藤沢市大庭 2018/10/02

交尾の際には、メスの上にオスが乗る。下の大きい方がメス、上でしがみついている小さい方がオスである。

コバネイナゴ(翅長型)のオスとメス 茅ヶ崎市浜之郷 2018/10/14

コバネイナゴ(翅長型)のオスとメス 茅ヶ崎市浜之郷 2018/10/14


鎌倉市材木座・十夜法要(10月13日・14日 イナゴの佃煮を扱う露店が出る)

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