イセリアカイガラムシ

いせりあ介殻虫 昆虫/カメムシ目/ワタフキカイガラムシ科 成虫期/5月~11月を中心にほぼ通年か
学名/Icerya purchasi Maskell, 1878

外来種駆除

ボタンの葉柄裏側に付いたイセリアカイガラムシの雌 茅ヶ崎市浜之郷 2020/09/16

#ボタンの葉柄裏側に付いたイセリアカイガラムシの雌 茅ヶ崎市浜之郷 2020/09/16

オーストラリア原産の昆虫で、カイガラムシの仲間。表記はイセリヤカイガラムシとも。イセリア(Icerya)は人名に由来するので特に意味はない。和名はワタフキカイガラムシ(綿吹介殻虫)。柑橘類によく付く害虫として知られる。雌の見た目はまさに、隕石に付着して遠い宇宙からやって来た地球外生命のごとく奇妙奇天烈。白いのは蝋(ろう、ワックス)物質で、膨らんでいる胴体から尻に見える部分は卵嚢(らんのう)という。雌は雄と交尾することなく産卵が可能。成虫は体長5mmちょっとで、葉身ではなくもうちょっとしっかりした葉柄(ようへい)などにいることが多い。排せつ物がすす病を誘発することが知られているので、できるだけ早く駆除したい。ちなみに雄の成虫は翅(はね)があるふつうの昆虫らしい姿をしている。滅多に出現しないらしいが。

ボタンの葉柄裏側に付いたイセリアカイガラムシの雌 茅ヶ崎市浜之郷 2020/09/27

#ボタンの葉柄裏側に付いたイセリアカイガラムシの雌 茅ヶ崎市浜之郷 2020/09/27

ボタンの葉柄裏側に付いたイセリアカイガラムシの雌 茅ヶ崎市浜之郷 2020/09/19

#ボタンの葉柄裏側に付いたイセリアカイガラムシの雌 茅ヶ崎市浜之郷 2020/09/19

なお柑橘類の農業害虫としては、同じくオーストラリア原産のベダリアテントウ(べだりあ天道)というテントウムシ(天道虫)が生物農薬(天敵農薬)として導入されたことで大きな被害は解消されている。いわばハブ(波布)にマングース的な危険な対処法と感じられるが、ベダリアテントウはイセリアカイガラムシばっかりを専門に食べるので自然界に悪影響は及ばないという。

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