油蝉 昆虫/カメムシ目/セミ科/アブラゼミ属 成虫期/7月中旬~9月
在来種
アブラゼミ 茅ヶ崎市浜之郷 2019/08/02
代表的な大型のセミ。梅雨が明けると大量に出現し、夏を通して大音量で鳴き続ける。最盛期は8月中旬。最も身近なセミなのでセミといえば”翅(はね)は茶色い”ものというイメージがあるかもしれないが、アブラゼミ以外のセミの翅はみな透明。茶色い翅はなかなかの珍種だったりする。成虫は樹液を吸って命を繋ぐため飼育に適さず、ちびっこの虫取り網にかかってしまったセミはほぼすべてが虫かごの中で干乾び息絶える。湘南・鎌倉・三浦半島でごくありふれた普通種。市街地にも多い。が、ヒグラシ(日暮)鳴くところではアブラゼミの声を聞かないような。
アブラゼミの幼虫(抜け殻)
羽化は基本的には夜間に行われる。
アブラゼミ(メス)の羽化 真鶴町 2017/07/26 16:53
アブラゼミの抜け殻 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/08/01
アブラゼミの成虫
横浜地方気象台が観測している「あぶらぜみの初鳴日(しょめいび)」は例年7月10日前後。鳴かなくなるのは8月末から9月にかけて、台風が直撃すると一気に激減するようだ。
アブラゼミのオス 茅ヶ崎市浜之郷 2019/08/02
エノキの汁を吸うアブラゼミ 茅ヶ崎市浜之郷・小出川 2018/08/05
セミの命は儚くない
たった一週間で死んでしまう──、と命の儚さが憐れみを誘うセミ。セミといえば短命のイメージが強い。
セミの成虫が本当に一週間で死んでしまうのかどうかはじつはまったくわかっていないのだが、それはさて置くとしても、幼虫として数年(種によっては10年以上ともいわれる)もの長い年月を地中で過ごしていることを考えれば、じつはセミは虫にしてはかなりのご長寿だ。ぜんぜん、儚くもなんともない。幼虫は日の当たらない地面の中でかわいそうな下積み人生を暗く送ってきて、やっとおてんとうさまの当たる地上で素晴らしき成虫としての人生を送れると思ったらすぐに死んでしまってかわいそう──、なんて、ちょっと人間の価値観を押し付けすぎなのではないだろうか。気温40℃近い炎天下で体力を消耗しながら鳴き続けて交尾をしたら死ぬだけ、そういう意味では憐れな成虫生活なのかもしれないが。
最近アブラゼミが少なくなりましたね。
ミンミンゼミのほうが優勢です。
子供のころは、こんな汚い奴いらんわと邪険にしていましたが、そうもそうでもないらしいです。
うちの猫も大好物。昨夜も一匹ぺろりといただいてしまいました。
最近は、ミンミンも食べますが、アブラゼミのほうがおいしいみたいです。
やっぱ、脂が乗ってるのかな?