座禅草 オモダカ目/サトイモ科/ザゼンソウ属 花期/2月~3月
学名/Symplocarpus renifolius Schott ex Tzvelev
有毒薬用
雌性期の#ザゼンソウ 箱根湿生花園 2018/03/12
寒冷地の湿地に生える多年草で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)。赤紫色を帯びたミズバショウ(水芭蕉)、といった感じの植物。名は花を、岩窟の中で僧が座禅をしている姿に見立てたもの。別名ダルマソウ(達磨草)。達磨大師は禅宗(座禅などの修行を行うことで心がいちいち揺れ動かない禅那(ぜんな)と呼ばれる悟りの境地に至ることを目指す仏教の一派、日本には臨済宗・曹洞宗などがある)の開祖たる赤い法衣(ほうえ)をまとったインドのおじさんである。近隣では群馬県・栃木県・茨城県・埼玉県・山梨県・長野県には自生があるも、神奈川県内および東京都・千葉県・静岡県に分布なし。温暖な湘南・鎌倉・三浦半島では栽培されているものも一切見かけない。
#ザゼンソウ 東京都小金井市他・野川公園 2019/02/24
#ザゼンソウ 東京都小金井市他・野川公園 2019/02/24
雄性期の#ザゼンソウ 東京都八王子市南浅川町・吉髙菊一稲荷神社 2025/03/10
花が咲き終わったあとに、緑色の葉が伸びてくる。
#ザゼンソウの葉 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
ザゼンソウの花
ミズバショウより早い時期に咲く。人の目に留まるだろう覆い(フード)状のものは仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる葉で、その内側で直立している突起物が肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる花である。花といっても花びらはなく、蕊をちょろっと出すだけで地味。雌性先熟(しせいせんじゅく)。雌花を咲かせているうちは、雪が積もるような寒さの中でも生殖活動ができるように発熱することが知られている。近くでにおいを嗅いだことはないが、全草に悪臭があるらしい。人呼んでスカンク・キャベツ。花は春うららかなぽかぽか陽気になると一気に弱ってしまうため、花見は他に見るべきものなどろくに山野にないまだ寒いうちに済ませたい。雨後は泥跳ねで汚れてしまう可能性。
#ザゼンソウの雌性期の肉穂花序 箱根湿生花園 2018/03/12
#ザゼンソウの雄性期の肉穂花序 東京都八王子市南浅川町・吉髙菊一稲荷神社 2025/03/10
#ザゼンソウの苞 東京都八王子市南浅川町・吉髙菊一稲荷神社 2025/03/10
東京都文京区・#小石川植物園、東京都小平市・#東京都薬用植物園(鉢植え、有用樹木区、2月)、東京都調布市・#神代植物公園(水生植物園に少ない・小さい、木道上からになるので観察不適)、東京都小金井市他・#野川公園(自然観察園「は-4」の「は-3」側、少ない・小さい・あまり間近では観察できない、2月下旬)、東京都八王子市南浅川町・#吉髙菊一稲荷神社(鳥居すぐ東側の湿地に、2月末~3月上旬が見頃か、3月下旬にミズバショウ・4月下旬にクマガイソウも)
#箱根湿生花園(3月上旬~中旬=冬季閉園明けすぐに、少ない、ろくに咲いていない年も多い、ミズバショウ見頃の時期ではもう遅い、木道の真下も覗き込んで確認せよ)
野川公園まで、出かけられましたか。
私はセツブンソウの花が咲いていた頃、ザゼンソウの葉を見ていて、いつ頃見られるかなと思っていましたが。花が咲いていましたか。
今週天候は不順だけれど、行ってみたいです。