瓔珞蘭 クサスギカズラ目/ラン科/ヨウラクラン属 花期/5月上旬
学名/Oberonia japonica (Maxim.) Makino
自生種稀少保護
神奈川県レッドリスト2020「絶滅危惧II類」
神奈川県レッドリスト2006「絶滅危惧II類」
#シダレザクラに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
常緑の多年草。樹木の幹や枝、ときに岩にへばり付いて生える着生ランの一種。野生のラン。湿度が保たれた明るい日陰を好むかもしれない。名は、花の様子が瓔珞(ようらく)に見立てられたもの。瓔珞とは、仏殿(ぶつでん)内に安置されている仏像を囲うように天蓋(てんがい、仏像の真上に設置されている傘)からじゃらじゃら垂れ下がっている金色の装飾具、をいう。神奈川県内では鎌倉や県西方面などに分布があるらしいが少ない。ランの仲間は自分で栽培したがる愛好家(マニア)が多く、見つかると採って行かれてしまう迷惑行為が必ずと言ってよいほど勃発するため、どこそこにあるという情報が出回らない。お目にかかれる機会のなさは「絶滅危惧IA類」相当。
#エドヒガンの高所に着生したヨウラクラン(白色矢印) 鎌倉市 2024/05/06
#ウメに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
#ウメに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
#ウメに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
#シダレザクラに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
#シダレザクラに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
#シダレザクラに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
#ビャクシンの枝に着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
#ビャクシンの枝に着生したヨウラクラン(と咲き終わりのカヤラン) 鎌倉市 2024/05/06
#ビャクシンの細枝に着生したヨウラクラン玉 鎌倉市 2024/05/06
#サルスベリに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
ヨウラクランの葉 鎌倉市 2024/05/06
ヨウラクランの葉 鎌倉市 2024/05/06
#ウメに着生したヨウラクランの根 鎌倉市 2024/05/06
ついでに、着生ランのカヤラン(榧蘭)、ムギラン(麦蘭)、クモラン(蜘蛛蘭)、着生シダ植物のマツバラン(松葉蘭)も、併せて探しておきたい。但し、カヤランはちょうど咲き終わり、ムギランはまだ蕾、クモランの花期はまったく異なり、マツバランはシダなのでそもそも花を咲かせない(胞子嚢(ほうしのう)を作る)。セッコク(石斛)とは花期が重なるが、湘南・鎌倉・三浦半島に自生なく、人為的に栽培されるのみ。
ヨウラクランの花
茎の先端部から長さ5~6cm程度の一本の花穂を垂らし、たくさんの小花を付ける。一個一個の小花は小さく、花径(横幅)はランとしては世界最小の2.5mm。肉眼でぎりぎり咲いていることを理解できる程度の大きさしかない。花色は褐色を帯びるが、褐色の出方によって個体差が生じる。明るいオレンジ色のような花、褐色が薄く緑色っぽいものも。色的には花が咲き終わったあとの残骸があるようにしか見えないので要注意。目ん玉かっ開いてまじまじとよおく見れば咲いている。先端側から順に開花してゆく。
#シダレザクラに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
#ウメに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
#シダレザクラに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
ヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
#シダレザクラに着生したヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
ヨウラクラン 鎌倉市 2024/05/06
ヨウラクランの褐色が薄い花 鎌倉市 2024/05/06
ヨウラクランの褐色が薄い花 鎌倉市 2024/05/06
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)