シロノヂシャ

白野萵苣 マツムシソウ目/スイカズラ科/ノヂシャ属 花期/4月中旬~6月上旬 結実期/5月中旬~6月中旬
学名/Valerianella radiata (L.) Dufr.

外来種駆除

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

北米原産の一年草(越年草)。シロノジシャではなくシロノヂシャ。花が白色の、その辺の野原に生えている、サラダにできる菜っ葉であるチシャのように食用になるもの、の意。平成5年(1993)に神奈川県綾瀬市の厚木海軍飛行場(通称厚木基地)付近で日本で初めて発見された。現在は河川周辺などの低草地に帰化し、雑草として生えていることがある。全体的な姿はヨーロッパ原産の帰化雑草ノヂシャにそっくり。花の色がノヂシャはうっすらと青色を帯びている(といっても肉眼ではほぼ白色に見えるのだけれども)のに対してシロノヂシャは純白、苞(ほう)の形状がシロノヂシャの方がやや尖り気味に感じられる(といってもそうとも言い切れない様子のものもままあるが)、といった個体差や”気のせい”レベルの微妙な差異あり。ただし、種子(のように見える実)の形状はまったくもって似ていないという決定的な違いがあるため、両者は峻別されなくてはならない。湘南・鎌倉・三浦半島ではまだ見かける機会は多くはない。

雑草にまみれて生えたシロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/19

雑草にまみれて生えたシロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/19

開花前のシロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/04/10

開花前の#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/04/10

開花し始めたシロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/04/19

開花し始めた#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/04/19

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

河川近くに生えた(やや小型な)シロノヂシャ 茅ヶ崎市萩園・相模川 2020/05/08

河川近くに生えた(やや小型な)シロノヂシャ 茅ヶ崎市萩園・相模川 2020/05/08

田んぼの近くに生えたシロノヂシャ 藤沢市大庭 2019/05/27

田んぼの近くに生えたシロノヂシャ 藤沢市大庭 2019/05/27

シロノヂシャの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/08

#シロノヂシャの葉 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/08

シロノヂシャの花

花色は白の、集散花序。ノヂシャの花はうっすらと青色がかった白であるが、肉眼ではどちらも白色に見えてしまわないでもない。両者を並べて比較しても大差ない白色、と感じられるものさえある始末。ノヂシャよりも開花は半歩遅れるかもしれない。

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/08

#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/08

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/02

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/19

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/19

シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/08

#シロノヂシャ 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/08

苞(花序を囲っている小さな葉)は先端が尖り気味。対してノヂシャの苞先端は丸みを帯びているのがふつう。ただし小さいものなので肉眼では確認やや困難。また、尖っているのか丸っこいのか判断に迷うものも少なからずあり。結局のところ、花色や苞の形状だけでは断定的に同定しがたいため、種子ができるのを待つ以外になし。

ノヂシャとシロノヂシャの苞の形状の違い 茅ヶ崎市萩園・相模川 2020/05/08

ノヂシャとシロノヂシャの苞の形状の違い 茅ヶ崎市萩園・相模川 2020/05/08

シロノヂシャの先端が尖る苞 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/19

シロノヂシャの先端が尖る苞 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/19

シロノヂシャの花直下の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/19

シロノヂシャの花直下の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2023/04/19

シロノヂシャの実

クリ(栗)みたいな丸っこい実、対してシロノヂシャの実は長細い形状をしている。実さえできていれば両者の見分けは簡単である。茶色っぽく熟すとぽろぽろと落下する。

シロノヂシャの実(柄の叉にも一つできる、白色矢印) 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/17

#シロノヂシャの実(柄の叉にも一つできる、白色矢印) 茅ヶ崎市浜之郷 2020/05/17

ノヂシャとシロノヂシャの果実の形状 2020/05/17

#ノヂシャと#シロノヂシャの果実の形状 2020/05/17


横浜市泉区・境川遊水地公園(俣野遊水地の外周歩道沿いなど)

藤沢市大庭(引地川流域の田んぼ周辺に僅少)、寒川町・田端スポーツ公園(川側に僅少)

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

『日本帰化植物写真図鑑 第2巻』 植村修二・勝山輝男・清水矩宏・水田光雄・森田弘彦・廣田伸七・池原直樹編・著 全国農村教育協会発行(2010)

関連記事 – 仲間・似ている・紛らわしい

ノヂシャ

ツルカノコソウ

『シロノヂシャ』へのコメント

  1. ゆりし 投稿日:2025/04/22(火) 17:45:54 ID:7e9779499 返信

    こんにちは。
    藤沢駅から新林公園に向かう途中の境川にかかる奥田橋の上流側、境川の右岸(西側)の車道に沿ってそれらしい白い花がいっぱい咲いていました。
    ちなみに今年は新林公園のクマガイソウの開花が思わしくないそうです。
    タニギキョウは道から離れているそうで発見できず。残念です。

    • mirusiru.jp 投稿日:2025/04/23(水) 07:59:51 ID:36b4d179b 返信

      ゆりしさん、おはようございます。
      新林公園は14日に一周してきました。
      クマガイソウ、ここ数年、びっくりするほど急激に悪化していますね。十年くらい前の二十分の一あるかないかといったところでしょうか。このまま行けばニ三年後には絶滅してしまいそうな予感さえ。よほど今の環境が気に入らないのでしょうねえ。
      タニギキョウは、正面から公園に入ったら右手奥、グーグルマップが「野鳥観察台」と掲載している地点のすぐ西側に、一周できる短いじめじめした散策路が密かにあるのですが、そこの中で見かけたことがあります。但しうん年前の台風で倒木が発生したような記憶がありますが、それ以降はロープで封鎖され立ち入り禁止になったまま手が付けられていない現状です。
      シロノヂシャ、真っ白に群落を作るのできれいですよね。ツクバキンモンソウのその後の姿を見にまた新林公園に立ち寄る予定ですので、その頃に歩ければと思います。
      また情報お寄せください。お待ちしております。

      • ゆりし 投稿日:2025/04/24(木) 08:02:28 ID:71d4d769c 返信

        いつも丁寧なお返事ありがとうございます。
        こんどは天王森泉公園と併せて境川遊水池公園にも行ってみようと思います。