赤地利蕎麦 ナデシコ目/タデ科/ソバ属 花期/9月下旬~11月上旬
学名/Fagopyrum dibotrys (D.Don) H.Hara
薬用外来種駆除
生態系被害防止外来種リスト「総合対策外来種」
#シャクチリソバ 横浜市南区・こども植物園 2017/10/18
インド北部などを原産とする多年草。シュッコンソバ(宿根蕎麦)、ヒマラヤソバ(ひまらや蕎麦)とも。元々は血液をさらさらにし血管を強くするルチンという成分を採るために栽培されていたものらしい。現在は湘南・鎌倉・三浦半島でも野生化した帰化植物としてちらほら見かけることがある。生えている場所ではよく群生するので、その侵略性が問題に。鎌倉の東慶寺に花観賞用として植えられているのが有名。ソバの近似種ではあるが食用には向かない。シャクチリというよくわからない名前は中国の薬草図鑑『本草綱目(ほんぞうこうもく)』に掲載があるもので、これに因んで日本植物学の父である牧野富太郎博士が命名したという。牧野博士の名付けはセンスを欠くものが多いので、なぜシャクチリを採ったのか詮索する価値はなさげ。
水際に茂ったシャクチリソバ 寒川町宮山・相模川 2021/10/11
水際に茂ったシャクチリソバ 寒川町宮山・相模川 2020/11/04
#シャクチリソバ 鎌倉市・東慶寺 2019/10/01
#シャクチリソバ 鎌倉市・東慶寺 2020/10/06
ソバとよく似ており紛らわしい。ソバは茎がふつうにしゅっと直立するが、シャクチリソバは茎は根茎(こんけい)から叢生(そうせい)してひょろひょろ徒長(とちょう)し、蔓にも近い姿でよく分枝するため倒れがちで荒れてもりもり繁る。ソバの葉はふつう五角形で、シャクチリソバの葉は三角形(といわれるが実際は五角形に三角形が混じる感じ)で茎上部でも長めの葉柄(ようへい)があることがある。ソバは全体的に緑色がきれいで、シャクチリソバは茎などが赤みを帯びやすい傾向。ソバの花は小花が多いので窮屈そうに密生、シャクチリソバはそこまで密でなし。ソバは一年草でふつうの髭根(ひげね)、シャクチリソバは多年草で地下に肥大した芋状の根茎ができる。シャクチリソバの方が、茎の節(葉柄の生え出る場所)にある托葉鞘(たくようしょう)が(上向きの)長めのスカートになる。などから総合的に判断する。
シャクチリソバの葉 寒川町宮山・相模川 2020/11/04
シャクチリソバの葉 寒川町宮山・相模川 2020/11/04
シャクチリソバの三角形の葉 寒川町宮山・相模川 2020/11/04
#シャクチリソバの三角形で、茎上部でも柄(え)がしっかりある葉 横浜市南区・こども植物園 2017/10/18
シャクチリソバの茎上部でも柄がしっかりある葉 寒川町宮山・相模川 2020/11/04
シャクチリソバの茎上部の柄がほぼない葉 寒川町宮山・相模川 2021/10/11
#シャクチリソバのやや五角形な葉 鎌倉市・東慶寺 2019/10/01
#シャクチリソバの五角形な葉 鎌倉市・東慶寺 2020/10/06
#シャクチリソバの五角形な葉 鎌倉市・東慶寺 2020/10/06
葉が三角形ながら蔓植物で強靭な棘(とげ)が多いものはイシミカワ(石実皮)。
シャクチリソバの花
#シャクチリソバ 鎌倉市・東慶寺 2020/10/06
#シャクチリソバ 横浜市南区・こども植物園 2017/10/18
シャクチリソバ 寒川町宮山・相模川 2020/11/04
横浜市南区・#こども植物園(野草園湿地に群生)、横浜市金沢区・金沢動物園(アフリカ区)
#東慶寺、寒川町宮山・相模川(水際に帰化、ヤブカ多い)
#円覚寺松嶺院(鉢植え)
通勤途中の道すがら、バットマン草と呼びならわしている植物がありました。
イシミカワかと思っていましたが、葉が団扇のように大きくて違うようです。
後で、シャクチリソバと分かりましたが、花が咲くのを待っているところです。
ここは、ムラサキケマンの群落にもなっています。
横浜市の住宅街なんだけどな。