オオバノトンボソウ

大葉の蜻蛉草 クサスギカズラ目/ラン科/ツレサギソウ属 花期/6月中旬~7月中旬
学名/Platanthera minor (Miq.) Rchb.f.

自生種稀少保護

オオバノトンボソウ(小花の間が詰まり気味) 大和市・泉の森 2019/07/08

オオバノトンボソウ(小花の間が詰まり気味) 大和市・泉の森 2019/07/08

丘陵地などの林床に生える多年草。野生ランの一種。別名ノヤマトンボ(野山蜻蛉)。茎を一本直立させて、草丈は人の膝(ひざ、高さ50cm)前後と、まあまあ背高になる。が、ちょっと地味なので見つけづらいかもしれない。神奈川県内に広く自生はあるも、遭遇するのはかなり希。目が飛び出るほどの超絶希少ランというほどではないようだが、開花時期がそうそう頻繁に森の中をうろちょろできるわけではない梅雨入り(6月上旬ないし下旬)以降ということもあって、そう簡単に見つけ出せるものではない。

オオバノトンボソウ 藤沢市・新林公園 2022/07/11

オオバノトンボソウ 藤沢市・新林公園 2022/07/11

オオバノトンボソウ(小花の間が詰まり気味) 大和市・泉の森 2019/07/08

オオバノトンボソウ(小花の間が詰まり気味) 大和市・泉の森 2019/07/08

地面すれすれの位置にある葉二枚前後は大きい。

オオバノトンボソウの茎下部の大きな葉 大和市・泉の森 2019/07/08

オオバノトンボソウの茎下部の大きな葉 大和市・泉の森 2019/07/08

茎には稜(りょう、出っ張り)があり、揚げ菓子のチュロスみたいな姿。

オオバノトンボソウの花

花序は細くて長い。やや薄い緑色。

オオバノトンボソウ(小花の間が詰まり気味) 大和市・泉の森 2019/07/08

オオバノトンボソウ(小花の間が詰まり気味) 大和市・泉の森 2019/07/08

真上から見たオオバノトンボソウ(小花の間が詰まり気味) 大和市・泉の森 2019/07/08

真上から見たオオバノトンボソウ(小花の間が詰まり気味) 大和市・泉の森 2019/07/08

花の形状や色が違う、茎の稜の感じが違う、などちょっとでも違和感を持ったら、もしかしたらオオヤマサギソウ(大山鷺草、オオヤマザキソウと誤って呼ばれることが多い)など同属の近似種である可能性。紛らわしいものいろいろあり。但し、湘南・鎌倉・三浦半島で見られるのはオオバノトンボソウのみのはず。


馬堀自然教育園、武山

藤沢市・新林公園

大和市・泉の森

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

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