継子の尻拭い ナデシコ目/タデ科/イヌタデ属 花期/8月下旬~10月
危険自生種
ママコノシリヌグイ 横須賀市・荒崎 2017/10/05
蔓性の一年草。少々湿ったところがお好きなようだが、節操がないのか海水でも構わないらしく浜辺にも生える。妙な名前は、継子が糞をしたあとはこの痛くてたまらない棘(とげ)だらけのこの草で尻を拭(ぬぐ)ってやりゃあ十分だ、というおどろおどろしい意味。もしかしたら昔は厠(かわや)周辺によく生えていたのかもしれない。継子とは結婚相手の連れ子、血の繋がらない憎ったらしい義理の子供のこと。こんな邪魔な子なんかこの世の中にいなければいいのに、という怨念が込められた恐ろしいネーミングである。しかしてこのママコノシリヌグイには強烈な棘があるので注意したい。よく似たイシミカワ(石実皮)よりも棘は小振りなものの硬く、それ故によく皮膚に突き刺さる。
ママコノシリヌグイ 三浦市・毘沙門海岸 2016/09/17
ママコノシリヌグイ 三浦市・小網代の森 2017/08/29
ママコノシリヌグイ 横須賀市・荒崎 2017/10/05
ママコノシリヌグイは葉の形状が特徴的。痛い棘があることと合わせて覚えておけば、イシミカワの他、似通ったミゾソバ(溝蕎麦)、アキノウナギツカミ(秋の鰻掴)などと見間違えることはあるまい。なおママコノシリヌグイの棘は葉裏にもある。
ママコノシリヌグイの葉 横須賀市・荒崎 2017/10/05
ママコノシリヌグイ 三浦市・毘沙門海岸 2016/09/17
三浦市の毘沙門海岸では大群生し、最凶のアレチウリ(荒れ地瓜)と悪い意味でいい勝負。侵略的外来種のイガオナモミ(毬葈耳)さえも追いやる勢いで荒れ地を形成している。
ママコノシリヌグイの大群生 三浦市・毘沙門海岸 2016/09/17
ママコノシリヌグイの群生 横須賀市・荒崎 2017/10/05
ママコノシリヌグイ 三浦市・小網代の森 2017/08/29
毘沙門海岸、小網代の森、江の島(西浦)
荒崎(白花も)、諸磯(三浦海の学校前)、茅ヶ崎市・湘南海岸砂防林(S-35などの林内)、二宮町・梅沢海岸(湘南二宮霊園寄り)