クレマチス・フロリダ

キンポウゲ目／キンポウゲ科／センニンソウ属　花期／5月中旬～11月
学名／Clematis florida Thunb.

有毒外来種稀少

#クレマチス・フロリダ　相模原市南区・相模原麻溝公園　2022/05/25

園芸栽培される、中国を原産とする半常緑の藤本（とうほん）で、雌雄同株（しゆうどうしゅ）。クレマチスとはセンニンソウ属に分類される植物（の特に園芸品種）を総称する呼び名であるが、本種は中国大陸に生えるという原種（野生種）である。学名から察するに本家本元のテッセン（鉄線）は本種をいうべきだろうと思うが、園芸の分野で「テッセン」といったら本種ではなくシーボルディ（やシーボルディアナやバイカラー）とも呼ばれる品種（または変種とも）の方を指し、本種は「フロリダ」の原種と呼ばれる。フロリダは花を意味する英語のフラワー（Flower）と語源を同じくするラテン語に由来するだろう、きれいな花を咲かせる植物の学名に用いられることがある。アメリカ合衆国のフロリダ州とは（同じく花が豊かに咲く意ではあるも）直接の関係はない。八重咲きも含めて多彩な園芸品種が流通している中にあって、本種は花が地味なので栽培されることはまずないのではないか。ネット通販で手に入る。なお「テッセン」の方をクレマチス・フロリダと呼んだり、本種を交配親にしたフロリダ系の園芸品種も同名で販売されることがあるので、注意が必要。花弁（のように見える萼片）は白色で、大輪。テッセンとは花のサイズ感が一致しないのはなぜか。強風に煽られやすくすぐ傷む。結実はする。