ヒメキンミズヒキ

姫金水引 バラ目/バラ科/キンミズヒキ属 花期/7月下旬~10月
学名/Agrimonia nipponica Koidz.

自生種稀少保護

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

林内のやや薄暗く乾燥しないハイキングコース沿いなどに生える多年草。ぱっと見は、近似種キンミズヒキの生育悪い貧相な個体といった感じ。肥料をちょっとぱらぱら撒いておけばキンミズヒキに成長しそうな気がしないでもないが、れっきとした別種らしい。キンミズヒキを基準に、草丈が格段に低くておよそ人の膝(ひざ)上(60cm)まで、全体的にひょろっとか細い、大きな小葉が三枚ないし五枚しかなく、葉先は細長くは尖らず、花も直径6mm程度と小さく、雄蕊の本数が少なく五本ちょっとしかない、実が小さくて細部は肉眼では見えない、といった特徴あり。特に、やや小型でか細く葉の形状が異なるという点は当たりを付ける上で役に立つか。神奈川県内ほぼ全域にまんべんなく分布が見られるようながら、知名度の低さも影響してか確認されている個体数は多くはない模様。明るい草地は好まない。

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

大きな小葉はふつう五枚、ときに三枚。キンミズヒキはふつう五枚以上、七枚などあり、三枚しかないということはまずない。またヒメキンミズヒキは葉先が細長く尖らない傾向あり。支脈は直線的。典型的な葉であれば”明らかに違う”と感じられるものである。が、キンミズヒキの小葉に近い形状をしている個体がないでもない。また両者はアイノコキンミズヒキ(合の子金水引)なる雑種を作るとかどうとか。この辺になって来ると最早峻別(しゅんべつ)する価値さえ感じられない、ヒメキンミズヒキに肥料やってりゃあキンミズヒキになるとの妄言と大差ない世界に突入する。

ヒメキンミズヒキの葉 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキの葉 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキの葉の特徴 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキの葉の特徴 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

キンミズヒキとヒメキンミズヒキの葉の違い 横浜市栄区上郷町 2020/08/11

キンミズヒキとヒメキンミズヒキの葉の違い 横浜市栄区上郷町 2020/08/11

ヒメキンミズヒキの茎 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキの茎 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキの花

花色はキンミズヒキと同じ明るめの黄色。花径が異なり、ヒメキンミズヒキは6mm程度、キンミズヒキは明らかに一回り大きく10mm程度ある。花弁の幅は(キンミズヒキにも似たような形状のものはあるが)狭い。雄蕊の本数が五本程度と少ない。キンミズヒキの雄蕊はちょっともしゃもしゃしちゃって肉眼では数えられない本数(十本前後)ある。

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

キンミズヒキとヒメキンミズヒキの花序の比較 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

キンミズヒキとヒメキンミズヒキの花序の比較 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキの実

明らかにキンミズヒキより小振りで、細部は肉眼では視認できない実ができる。

ヒメキンミズヒキの若い実 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11

ヒメキンミズヒキの若い実 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2020/08/11


横浜市栄区・横浜自然観察の森(キンミズヒキも)

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

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