月桂樹 クスノキ目/クスノキ科/ゲッケイジュ属 花期/3月末~4月中旬 結実期/9月~12月
学名/Laurus nobilis L.
外来種
#ゲッケイジュの雄花 藤沢市・遠藤公園 2018/04/10
地中海周辺を原産とする常緑の小高木で、雌雄異株(しゆういしゅ)。さほど多くはないと思うが、民家の庭に、あるいは公園に植えられていることがある。ぱっと見は何の変哲もない木であるのでヤマモモ(山桃)あたりに紛れてしまってはじめは気づきづらいかもしれないが、葉に特徴があるので要点さえ押さえてしまえば見分けは簡単。
“柳原愛子さまお手植えの御木”という#ゲッケイジュ 鎌倉市・ホテルニューカマクラ 2019/03/31
#ゲッケイジュ(緑の葉が目立つ中央の木) 茅ヶ崎市今宿 2019/04/02
#ゲッケイジュの生垣 横浜市南区・こども植物園 2017/10/18
ギリシャ神話では、ゲッケイジュは主神ゼウスの子アポロン(アポローン)に求愛された女神ダフネ(ダプネー)が姿を変えたものとされ、アポロンが愛の証としてゲッケイジュの若木を編んだ冠「月桂冠(げっけいかん)」を身に付けている。そのためゲッケイジュはアポロンの神聖な木、霊木とされる。日本では酒造会社名およびその製品としての月桂冠が知名度高いか。
#ゲッケイジュの葉 茅ヶ崎市今宿 2019/04/02
葉は形状にはこれといった特徴なく、鋸歯ない全縁。表面は、細かい葉脈の網目までよく視認できる、葉脈の分かれ目にダニ質が目立つ、縁(ふち)が波打つことがある。裏面は、手で触ると縁(ふち)がすこし盛り上がって感じられる。葉柄(ようへい)は赤みを帯びる傾向がある。葉は千切ってみれば不快な臭さが感じられず、ほのかに爽やかに香る。
#ゲッケイジュの葉 横浜市南区・こども植物園 2017/10/18
#ゲッケイジュの葉 藤沢市・遠藤公園 2018/11/24
#ゲッケイジュの葉裏 藤沢市・遠藤公園 2018/11/24
ゲッケイジュの葉を乾燥させたものがローリエ(仏語)。意識高い系のカレーに香り付けのために投入されるあの謎の葉っぱである。英語でローレル(Laurel、発音はローラルに近い)。昭和世代にはかつて日産自動車が生産していた高級乗用車ローレルとしての認知が高いか。花王の女性用生理用品のブランド名「ロリエ」もゲッケイジュに由来する。月経をジュッと吸収するからか。
ゲッケイジュの花
流通しているのはだいたいは雄株らしい。雄蕊がよく目立つものは(雄株の)雄花。葯は黄色。
#ゲッケイジュの雄花の咲き始め 鎌倉市・ホテルニューカマクラ 2019/03/31
#ゲッケイジュの雄花 藤沢市・遠藤公園 2018/04/10
#ゲッケイジュの雄花 藤沢市・遠藤公園 2018/04/10
#ゲッケイジュの雄花 藤沢市・遠藤公園 2018/04/10
雄蕊が露骨に退化していれば(雌株の)雌花。緑色の子房と白い花柱が目立つ。
#ゲッケイジュの雌花 茅ヶ崎市今宿 2019/04/02
#ゲッケイジュの雌花 茅ヶ崎市今宿 2019/04/02
#ゲッケイジュの雌花 茅ヶ崎市今宿 2019/04/02
ゲッケイジュの実
同じクスノキ科のヤブニッケイ(藪肉桂)と似たような地味な実ができる。が、雌株をなかなか見かけないので実に出遭うことはそうそうあるまい。初秋以降、緑色から赤紫色を経て真っ黒に熟す。
#ゲッケイジュの未熟な実 茅ヶ崎市今宿 2020/07/16
#ゲッケイジュの未熟な実 茅ヶ崎市今宿 2020/07/16
#ゲッケイジュの未熟な実の果柄 茅ヶ崎市今宿 2020/07/16
#ゲッケイジュの熟しはじめた実 茅ヶ崎市今宿 2020/09/14
なかなか色付かないが、変色し始めたと思ったらほんの数日で真っ黒に。
#ゲッケイジュの熟した実 茅ヶ崎市今宿 2020/09/17
#ゲッケイジュの熟した実 茅ヶ崎市今宿 2020/09/17
#ゲッケイジュの熟した実 茅ヶ崎市今宿 2020/09/17
小さい実なのか何なのか、がたくさん付いていたらばそれは蕾。夏の内からもう来春に向けた蕾が出来始めている。
#ゲッケイジュの夏から既に見られる雌株の若い蕾 茅ヶ崎市今宿 2020/07/16
#ゲッケイジュの雄株の蕾 藤沢市・遠藤公園 2018/11/24
#ゲッケイジュの雌株の蕾 茅ヶ崎市今宿 2019/12/20
#ゲッケイジュの雌株の蕾 茅ヶ崎市今宿 2019/12/20
東京都小平市・#東京都薬用植物園(染料香料植物区)、横浜市神奈川区・#本覚寺(アメリカ領事館跡)、横浜市南区・#こども植物園(生垣園)、横浜市戸塚区・#舞岡公園、横浜市戸塚区・#小雀公園
#三笠公園、藤沢市・#遠藤公園(東面に雄株)、藤沢市江の島・#海上亭(雄株か)
#亀ヶ岡八幡宮(RESTAURANT & BAR match point側)、#ホテルニューカマクラ(柳原愛子(やなぎわらなるこ、二位の局、大正天皇生母)お手植えの雄株、すす病と強剪定で花付き不良)、#茅ヶ崎 太陽の郷(南湖院記念 太陽の郷庭園の梅林、プール棟東側、共に雌株)、平塚市・#総合公園(香りの森)