エビヅル

蝦蔓 ブドウ目/ブドウ科/ブドウ属 花期/5月末~6月中旬 結実期/8月~10月 紅葉/9月下旬~11月

食用自生種

エビヅルの実 茅ヶ崎市柳島 2017/10/10

エビヅルの実 茅ヶ崎市柳島 2017/10/10

林縁部などに生える落葉藤本(とうほん)で、雌雄異株(しゆういしゅ)。その辺の山野で見られるブドウ(葡萄)の仲間という意味で俗に(広義の)ノブドウ(野葡萄)と呼ばれるものの一種。なお(狭義の)ノブドウという名称の植物もあるのでややこしい。※以下本頁でノブドウといったら狭義のノブドウ(という種名の植物)を指す。

同属で山地に分布する大型のヤマブドウ(山葡萄)、エビヅルより極めて深く葉が裂けるキクバエビヅル(菊葉蝦蔓)、葉が三角形のサンカクヅル(三角蔓、花期/5月~6月)などがよく似ていて紛らわしい。栽培品種のブドウも人家周辺に逸出していることがある。
湘南・鎌倉・三浦半島の野良でブドウのような葉を見かけたら、基本的にはエビヅルないしノブドウだと考えてよいだろう。両者はありふれた普通種。

エビヅルの葉の縁(ふち)には、葉脈の先が突き出た棘(とげ)のようなものが鋸歯になっている。葉表だけならノブドウの葉によく似ているが、エビヅルの方が全体的に丸みを帯びている。

エビヅルの葉 茅ヶ崎市柳島 2016/09/17

エビヅルの葉 茅ヶ崎市柳島 2016/09/17

エビヅルの葉 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2018/06/07

エビヅルの葉 茅ヶ崎市柳島・しおさいの森 2018/06/07

エビヅルの葉 茅ヶ崎市柳島 2016/09/26

エビヅルの葉 茅ヶ崎市柳島 2016/09/26

エビヅルの葉裏は毛が多く、白っぽく見える。ノブドウの葉裏は無毛なので白くはならず緑色。

葉が大きければヤマブドウ、という見方は確かにその通りであるけれど、エビヅルの葉も稀に巨大化しているものがある。なお湘南・鎌倉・三浦半島にヤマブドウは自生していない。

エビヅルの大きな葉 茅ヶ崎市南湖七丁目・国道134号線沿い砂防林 2018/06/07

エビヅルの大きな葉 茅ヶ崎市南湖七丁目・国道134号線沿い砂防林 2018/06/07

エビヅルの大きな葉 茅ヶ崎市南湖七丁目・国道134号線沿い砂防林 2018/06/07

エビヅルの大きな葉 茅ヶ崎市南湖七丁目・国道134号線沿い砂防林 2018/06/07

日当たりがあまりよくない林の中で地面を這っていたらフユイチゴ(冬苺)ミヤマフユイチゴ(深山冬苺)の可能性。

エビヅルの花

栽培されている果物のブドウの花は早くて5月から、似たような地味な花だが自生種であるエビヅルの仲間はやや開花が遅れる。一斉には満開せず、少しずつ少しずつ咲いてゆく。

花序が長くて、雄蕊がよく目立つのが雄株の雄花。

エビヅルの雄花 寒川町田端・圏央道寒川南IC 2018/06/21

エビヅルの雄花 寒川町田端・圏央道寒川南IC 2018/06/21

エビヅルの雄花 寒川町田端・圏央道寒川南IC 2018/06/21

エビヅルの雄花 寒川町田端・圏央道寒川南IC 2018/06/21

エビヅルの雄花 茅ヶ崎市柳島 2017/05/27

エビヅルの雄花 茅ヶ崎市柳島 2017/05/27

エビヅルの雄花 茅ヶ崎市柳島 2017/05/27

エビヅルの雄花 茅ヶ崎市柳島 2017/05/27

花序が小さめで、花柱が目立つものが雌株の雌花。雄蕊の名残りのようなものが付属する。

エビヅルの雌花 茅ヶ崎市柳島・柳島海岸 2018/07/02

エビヅルの雌花 茅ヶ崎市柳島・柳島海岸 2018/07/02

エビヅルの雌花 茅ヶ崎市柳島・柳島海岸 2018/06/07

エビヅルの雌花 茅ヶ崎市柳島・柳島海岸 2018/06/07

エビヅルの雌花 茅ヶ崎市南湖・湘南海岸砂防林 2018/07/02

エビヅルの雌花 茅ヶ崎市南湖・湘南海岸砂防林 2018/07/02

エビヅルの実

実は緑色から黒く熟し、一応食べられる。

フェンスに絡みついたエビヅル 茅ヶ崎市柳島 2016/09/17

フェンスに絡みついたエビヅル 茅ヶ崎市柳島 2016/09/17

味は、すっぱい。不快なえぐみや苦みはないものの、ちょっと背中がぶるぶるっと震えちゃうすっぱさで甘みは感じられない。甘いのかもしれないがすっぱくてそれどころではない。甘いものをたらふく食べた後の「明治ブルガリアヨーグルトLB81 プレーン」(明治(旧・明治乳業))一口といえば想像できるだろうか、いやもう一段階すっぱいか。すっぱ過ぎて逆にちょっと癖になるかも、ならないかも。

エビヅルの実 茅ヶ崎市柳島 2016/09/17

エビヅルの実 茅ヶ崎市柳島 2016/09/17

エビヅルの実 茅ヶ崎市柳島 2016/09/26

エビヅルの実 茅ヶ崎市柳島 2016/09/26

エビヅルの熟した実 茅ヶ崎市柳島 2016/09/26

エビヅルの熟した実 茅ヶ崎市柳島 2016/09/26

エビヅルの熟した実 横須賀市・千代ヶ崎 2017/08/29

エビヅルの熟した実 横須賀市・千代ヶ崎 2017/08/29

エビヅルはヤマブドウとともにエビカズラ(蝦蔓)とも呼ばれる。エビは、甲殻類のエビ(海老、蝦)ではなくブドウのこと。葡萄色(えびいろ)といったら、ヤマブドウなどの熟した実の果汁色、つまり深遠な赤紫色(ワインレッド)をいう。

なんとなくブドウっぽい丸い実がなるノブドウ、アオツヅラフジ(青葛藤)ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)は有毒なので口にしてはいけない。

エビヅルの紅葉

実が熟す頃、最低気温が20℃を下回る日が出てくる頃に当たるが、エビヅルの葉が味わい深く色付いてくる。

フェンスに絡まるエビヅル 茅ヶ崎市柳島 2016/09/26

フェンスに絡まるエビヅル 茅ヶ崎市柳島 2016/09/26

フェンスに絡まるエビヅル 茅ヶ崎市柳島 2017/10/10

フェンスに絡まるエビヅル 茅ヶ崎市柳島 2017/10/10

エビヅルの紅葉 鎌倉中央公園 2016/10/31

エビヅルの紅葉 鎌倉中央公園 2016/10/31

エビヅルの紅葉 藤沢市・遠藤笹窪谷 2016/11/23

エビヅルの紅葉 藤沢市・遠藤笹窪谷 2016/11/23


鎌倉中央公園、藤沢市・遠藤笹窪谷、茅ヶ崎市・湘南海岸砂防林(数は多いが刈払われるため花付きは悪い)、茅ヶ崎市柳島(サイクリングロード沿い砂防ネットに雄株⇒平成30年(2018)雌株ばかりに=早い・5月中旬からか、国道134号柳島歩道橋下に雌株、柳島キャンプ場北に雌株)

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