アキノキリンソウ

秋の麒麟草、秋の黄輪草 キク目/キク科/アキノキリンソウ属 花期/10月中旬~11月中旬
学名/Solidago virgaurea L. subsp. asiatica (Nakai ex H.Hara) Kitam. ex H.Hara

自生種稀少保護

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2016/10/04

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2016/10/04

日当たりの良い、あるいは明るい日陰の低草地に生える多年草(宿根草)。派手さはないが、代表的な秋の野草の一つ。名は、秋に咲く、キリンソウに似た感じの黄色花、の意だろう。別名アワダチソウ(泡立草)。”泡”はアワコガネギク(泡黄金菊)などにも用いられているが、小さな花がむくむくっと密生して泡立つように咲く様子を表しているものと思われる。草丈は個体差大きいが、およそ人の膝(ひざ、高さ50cm)内外。茎を一本ひょろっと直立させた姿になる。神奈川県内広域に分布があるため一応普通種の扱いになろうが、湘南・鎌倉・三浦半島ではだいぶ希。自生地は失われていく一方と思われる。

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2024/10/15

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2024/10/15

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2024/10/15

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2024/10/15

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2024/10/27

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2024/10/27

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2024/10/27

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2024/10/27

アキノキリンソウ 横須賀市・衣笠山公園 2016/11/06

アキノキリンソウ 横須賀市・衣笠山公園 2016/11/06

葉は互生。長く伸びた茎におよそ等間隔にまんべんなく付く。葉柄(ようへい)に明瞭な翼(よく)があるのが特徴。キク科なので花時の葉はやや汚い。葉の形、葉柄の長さ、花序など、形態に差異を感じるもの多々あるもすべて個体差の範疇で、ややこしい変種などは(海辺に生える海岸型のハマアキノキリンソウ(浜秋の麒麟草)を除いては)ない。

アキノキリンソウの葉 箱根町・湖尻園地 2024/10/24

アキノキリンソウの葉 箱根町・湖尻園地 2024/10/24

アキノキリンソウの葉 箱根町・湖尻園地 2024/10/27

アキノキリンソウの葉 箱根町・湖尻園地 2024/10/27

アキノキリンソウの葉 箱根町・湖尻園地 2024/10/27

アキノキリンソウの葉 箱根町・湖尻園地 2024/10/27

侵略的外来種として悪名(あくみょう)高いセイタカアワダチソウ(背高泡立草)は同属の近似種。一度刈られたか何かで極貧な姿にしかならなかったセイタカアワダチソウはアキノキリンソウと紛らわしく感じることがあるかもしれない。葉を見れば違いは明確で、前述の通り、葉柄に翼があればアキノキリンソウである。

アキノキリンソウの花

茎の上部の葉腋(ようえき)で黄色い花序が咲く。

咲き始めのアキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2016/10/04

咲き始めのアキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2016/10/04

咲き始めのアキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2016/10/04

咲き始めのアキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2016/10/04

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2024/10/15

アキノキリンソウ 箱根町・湖尻園地 2024/10/15


横須賀市・鷹取山公園、塚山公園(10月中旬~下旬)、衣笠山公園(11月上旬)

箱根町・明神ヶ岳(一帯、10月中旬~下旬)、箱根町・湖尻園地(10月上旬~中旬

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

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