ソナレムグラ

磯馴葎 リンドウ目/アカネ科/シマザクラ属 花期/(4月~)7月~10月上旬 結実期/12月~1月
学名/Leptopetalum coreanum (H.Lév.) Naiki & Ohi-Toma var. coreanum

自生種稀少保護

開花中のソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

開花中のソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

日当たりの良い海辺に生える、やや小型な常緑の多年草。磯の基部にある砂が少し溜まった場所だとか、岩の割れ目など、根から水分も栄養もまったく得られそうにないようなところに好んで生える。茎は背高に直立することなく地べたを這い、少しだけこんもりとした草姿になる。草丈は大株で20cm弱。背丈が低いので他の草木と競合する草地には生えない、ぼっち系。葎(むぐら)とは、ヤエムグラ(八重葎)カナムグラ(鉄葎)のように茎がひょろひょろ長く伸びてごちゃついた茂みを形成する草をいうが、本種はそのような姿にはならないため名前と形態が一致せず戸惑う人は多いと思うが、残念な命名が少なくない植物学者の牧野富太郎博士が名付けたもののようなので深く意味を考える価値はあるまい。ぱっと見は同じのような場所に生えるハマボッス(浜払子)によく似ているがより小型なやつ、といった印象を受けるだろうもの。神奈川県内では三浦半島の先端部と真鶴半島界隈にのみ分布があり、自生地はだいぶ限られている。人目に付きやすい生え方をしているので、城ヶ島あたりを散策すれば簡単に見つけられるだろう。

ソナレムグラが生える海岸 三浦市・城ヶ島・赤羽根海岸 2025/09/30

ソナレムグラが生える海岸 三浦市・城ヶ島・赤羽根海岸 2025/09/30

ソナレムグラの小株 三浦市・城ヶ島 2023/05/10

ソナレムグラの小株 三浦市・城ヶ島 2023/05/10

磯に生えたソナレムグラ(二回り大きな葉は混生したハマボッス) 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

磯に生えたソナレムグラ(二回り大きな葉は混生したハマボッス) 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

海岸草地の際に生えたソナレムグラ 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

海岸草地の際に生えたソナレムグラ 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

岩崖の低い位置に生えたソナレムグラ 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

岩崖の低い位置に生えたソナレムグラ 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

磯に溜まった砂地に生えたソナレムグラ 三浦市・諸磯 2023/07/07

磯に溜まった砂地に生えたソナレムグラ 三浦市・諸磯 2023/07/07

磯に溜まった砂地に生えたソナレムグラ 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

磯に溜まった砂地に生えたソナレムグラ 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

磯へ下りる園路沿いにも生えたソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

磯へ下りる園路沿いにも生えたソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

園路の階段に生えたソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

園路の階段に生えたソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

園路沿いに生えた大きめなソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

園路沿いに生えた大きめなソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

磯に生えたソナレムグラ 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

磯に生えたソナレムグラ 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

実がなったソナレムグラ 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

実がなったソナレムグラ 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

開花中のソナレムグラ 横須賀市長井・長浜海岸 2024/07/08

開花中のソナレムグラ 横須賀市長井・長浜海岸 2024/07/08

珍しく草地に生えた開花中のソナレムグラ 三浦市・毘沙門海岸 2024/07/18

珍しく草地に生えた開花中のソナレムグラ 三浦市・毘沙門海岸 2024/07/18

開花中のソナレムグラと、実が熟して茶色く枯れたハマボッス 三浦市・城ヶ島 2025/09/30

開花中のソナレムグラと、実が熟して茶色く枯れたハマボッス 三浦市・城ヶ島 2025/09/30

実がなったソナレムグラ 茅ヶ崎市浜之郷 2025/11/13

実がなった#ソナレムグラ 茅ヶ崎市浜之郷 2025/11/13

実がなったソナレムグラ 茅ヶ崎市浜之郷 2025/11/13

実がなった#ソナレムグラ 茅ヶ崎市浜之郷 2025/11/13

実がなったソナレムグラ 茅ヶ崎市浜之郷 2025/12/09

実がなった#ソナレムグラ 茅ヶ崎市浜之郷 2025/12/09

実が熟したソナレムグラ 茅ヶ崎市浜之郷 2025/12/18

実が熟した#ソナレムグラ 茅ヶ崎市浜之郷 2025/12/18

葉は対生で、光沢があり肉厚で緑色。黄色っぽく変色することはままあるが、ふつう(蕾と果実を除いて)赤みを帯びることはない。花や実が付いていないと、より大型なハマボッスがよく似ていて紛らわしいので注意。ハマボッスの葉は互生で、八重咲きのバラ(薔薇)の花のような姿になる。またハマボッスは茎も葉も赤みを帯びることが多い。更により大型なハマナデシコ(浜撫子)の葉は対生で、基部は茎を抱いて反対側の葉の基部と繋がる。

ソナレムグラの葉 三浦市・城ヶ島 2023/05/10

ソナレムグラの葉 三浦市・城ヶ島 2023/05/10

ソナレムグラ(中央の二回り大きな葉は混生したハマボッス) 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

ソナレムグラ(中央の二回り大きな葉は混生したハマボッス) 三浦市・城ヶ島 2023/07/07

ソナレムグラの花

白色。花径は5~7mmで、小さい。開いている花数は少なく、ぱらぱらとまばらに、長きにわたって咲いてゆく。花弁(花冠裂片)は四枚。ハマボッスは五枚である。

ソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

ソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

ソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

ソナレムグラ 三浦市・城ケ島公園 2023/07/07

ソナレムグラの花(花径7mm) 三浦市・城ヶ島 2025/09/30

ソナレムグラの花(花径7mm) 三浦市・城ヶ島 2025/09/30

ソナレムグラの実

熟すのは秋から冬にかけて。中に小さな粒状の種子が多数収まっている。熟すと実の口が開いて、おそらく海風に強く揺られて種子を散布するものと思うが、口が開かないまま茶色く枯れて行く実も多々見られた。

ソナレムグラの若い実 三浦市・城ヶ島 2025/09/30

ソナレムグラの若い実 三浦市・城ヶ島 2025/09/30

ソナレムグラの未熟な実 茅ヶ崎市浜之郷 2025/09/23

ソナレムグラの未熟な実 茅ヶ崎市浜之郷 2025/09/23

ソナレムグラの未熟な実 茅ヶ崎市浜之郷 2025/09/23

ソナレムグラの未熟な実 茅ヶ崎市浜之郷 2025/09/23

ソナレムグラの未熟な実 茅ヶ崎市浜之郷 2025/09/23

ソナレムグラの未熟な実 茅ヶ崎市浜之郷 2025/09/23

ソナレムグラの実 茅ヶ崎市浜之郷 2025/12/09

#ソナレムグラの実 茅ヶ崎市浜之郷 2025/12/09

ソナレムグラの熟して口を開けた実 茅ヶ崎市浜之郷 2026/01/01

#ソナレムグラの熟して口を開けた実 茅ヶ崎市浜之郷 2026/01/01

ソナレムグラの熟して口を開けた実 茅ヶ崎市浜之郷 2026/01/01

#ソナレムグラの熟して口を開けた実 茅ヶ崎市浜之郷 2026/01/01

ソナレムグラの(人為的に破った)実と種子 茅ヶ崎市浜之郷 2025/12/18

#ソナレムグラの(人為的に破った)実と種子 茅ヶ崎市浜之郷 2025/12/18

ハマボッスの実は形状が全く異なるので混同する虞(おそれ)なし。なおハマボッスは一年草で、実が熟すとたちまち枯れ死ぬ。


東京都調布市・#神代植物公園植物多様性センター(伊豆諸島ゾーンFエリア)

城ヶ島(たいへん多い)

荒崎、長浜海岸、黒崎の鼻、諸磯(少ない)

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

『牧野 日本植物図鑑』 牧野富太郎著 北隆館発行(1940)

関連記事 – 仲間・似ている・紛らわしい

ハマボッス

ハマナデシコ

ソナレマツムシソウ