業平柊南天 キンポウゲ目/メギ科/メギ属 花期/10月中旬~11月 結実期/12月中旬~5月
外来種改良種
#ナリヒラヒイラギナンテン 藤沢市辻堂神台・湘南C-X 2018/11/27
中国を原産とする常緑の低木で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)。旧ヒイラギナンテン属(マホニア)に分類されていた、コンフューサ(コンフーサ)という種の植物で、それが品種改良されてナリヒラと名付けられたもの、つまり学名で言い表すところのMahonia confusa ‘Narihira’(マホニア・コンフューサ‘ナリヒラ’)のこと。ナリヒラという名前は、園芸品種の名付けは作出した者の腹一つで決定できるため由来等の資料はないが──、葉が細くてすらっと見栄えが良いため、美男子の代名詞でもある在原業平(ありわらのなりひら、平安時代の貴族で歌人、六歌仙および三十六歌仙の一人、和歌は「百人一首」にも選ばれており有名)に喩(たと)えられたか。※マホニア・コンフューサには更に葉が細い’セイリュウ’(清流)といった品種もあるようだが、世間ではそれらも含めてナリヒラヒイラギナンテンの名前で認識されている、園芸種なので中間種等もあり線引きが明確にできない等の理由から、本頁では(樹名板で別の名が冠されている等の特別な事情がない限り)”それっぽいもの”はすべてナリヒラヒイラギナンテンとして掲載した。
新築マンションに植栽された#ナリヒラヒイラギナンテン 藤沢市辻堂神台・湘南C-X 2018/11/27
新築マンションに植栽された#ナリヒラヒイラギナンテン 藤沢市辻堂神台・湘南C-X 2018/07/19
葉は奇数羽状複葉。葉の数が多く、側小葉(そくしょうよう)が七対以上あったら本種の疑い。葉はたいへん柔らかいふにゃんふにゃんなもので、手で触ってもまったく痛くなく安全。似た感じの葉にホソバヒイラギナンテン(細葉柊南天)があり紛らわしいが、ホソバヒイラギナンテンは側小葉がだいたい三対ないし四対で多くとも六対以下、葉はぱりぱり硬い(あるいはややぱりぱり硬い)ものなので鋸歯(きょし)の棘(とげ)は手にちくりと突き刺さって痛い。手で触ってみた葉の質感がまったく違うので(実地では)区別はできるだろう。ナリヒラヒイラギナンテンの鋸歯はあまり痛そうな棘のようには見えない、ホソバヒイラギナンテンの鋸歯は立派な棘のような形状をしている、といった見た目の傾向は(園芸種であるが故に)個体差が大きくあまり参考になるものではないと思われる。なお、近年広く流通しており新築マンションの植え込み等で数多く見かけるようになってきているのは、ナリヒラヒイラギナンテンの方である。
#ナリヒラヒイラギナンテン 藤沢市・長久保公園 2019/01/22
#ナリヒラヒイラギナンテンの葉 藤沢市辻堂神台・湘南C-X 2018/07/19
#ナリヒラヒイラギナンテンの葉 小田原市早川 2019/12/04
ナリヒラヒイラギナンテンの花
ヒイラギナンテンに近い黄色の花を穂状につける。小花は、あまり開かずふわっと玉のようになるもの、花弁がしっかり開くものなどがあるようだ。品種が違うのか、栽培環境(特に寒さ)が影響しているのか、ただ時間帯によるものなのかは不明。秋咲きする。暖冬であれば、少数ながら真冬もだらだら咲き続けることあり。
#ナリヒラヒイラギナンテン 小田原市早川 2019/12/04
#ナリヒラヒイラギナンテン 藤沢市辻堂神台・湘南C-X 2018/11/27
ナリヒラヒイラギナンテンの実
緑色から紫色に変わって熟す。
#ナリヒラヒイラギナンテンの若い実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/08
#ナリヒラヒイラギナンテンの若い実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/08
#ナリヒラヒイラギナンテンの若い実 鎌倉市・大船フラワーセンター 2019/12/08
#ナリヒラヒイラギナンテンの実 葉山町長柄 2018/03/18
#収玄寺(本堂向かって左手、あまり近寄れず)、#大船フラワーセンター、#長久保公園