ヒヨドリバナ

鵯花 キク目/キク科/ヒヨドリバナ属 花期/8月~10月 結実期/9月~10月
学名/Eupatorium makinoi Kawah. & Yahara var. oppositifolium (Koidz.) Kawah. & Yahara

自生種保護

ヒヨドリバナ 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

ヒヨドリバナ 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

林縁部に生える大型な多年草。日当たりのよくない場所にも生える。名は、鳥のヒヨドリが山から里へ下りてくる時季に見られる花の意。姿は鎌倉の社寺などでも栽培されているフジバカマ(藤袴)によく似ており紛らわしい。共に背丈は1m~2mくらいで背高に成長し、茎はふつう分枝(ぶんし)する。地面が傾斜地であったり、片方向だけが明るい林縁だったり、茎が細かったり、頭(花序)が重かったりするからであろうが、真上に直立ではなく斜めに傾いて生えているものが多い。ヒヨドリバナは湘南・鎌倉・三浦半島でも林の周辺部に自生している。どこでも見かけるというほどはないが、希少というほどでなし。市街地には生えない。天敵は、夏の前後に行われる人間による無選別な刈払い。フジバカマは神奈川県内の山野に自生しない。

林縁に生えたヒヨドリバナ 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

林縁に生えたヒヨドリバナ 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

林縁に生えたヒヨドリバナ 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

林縁に生えたヒヨドリバナ 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

林縁に生えたヒヨドリバナ 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

林縁に生えたヒヨドリバナ 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

よく分枝したヒヨドリバナ(周囲が刈払われて全容が露出したもの) 鎌倉中央公園 2017/09/19

よく分枝したヒヨドリバナ(周囲が刈払われて全容が露出したもの) 鎌倉中央公園 2017/09/19

ヒヨドリバナとフジバカマの決定的な違いは、葉の形状。ヒヨドリバナはふつうのキク(菊)っぽい単葉で、フジバカマ(園芸種)は三裂する(三枚葉に見える)。ふつう対生、ときに互生。

ヒヨドリバナの葉 鎌倉中央公園 2017/08/07

ヒヨドリバナの葉 鎌倉中央公園 2017/08/07

ヒヨドリバナの葉 茅ヶ崎市・市民の森 2016/09/09

ヒヨドリバナの葉 茅ヶ崎市・市民の森 2016/09/09

ヒヨドリバナの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

ヒヨドリバナの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

ヒヨドリバナの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

ヒヨドリバナの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

ヒヨドリバナの葉裏 横須賀市・くりはま花の国 2017/08/04

ヒヨドリバナの葉裏 横須賀市・くりはま花の国 2017/08/04

近似種にハマサワヒヨドリ(浜沢鵯)というものがある。

ヒヨドリバナの花

ヒヨドリバナの花はふつう白色系、フジバカマは赤紫色を強めに帯びている。飛び出てる紐状のものは二裂した雌蕊。

ヒヨドリバナ 鎌倉中央公園 2017/08/07

ヒヨドリバナ 鎌倉中央公園 2017/08/07

ヒヨドリバナ 鎌倉中央公園 2017/08/07

ヒヨドリバナ 鎌倉中央公園 2017/08/07

ヒヨドリバナ 茅ヶ崎市・市民の森 2016/09/09

ヒヨドリバナ 茅ヶ崎市・市民の森 2016/09/09

ヒヨドリバナ 鎌倉中央公園 2017/08/07

ヒヨドリバナ 鎌倉中央公園 2017/08/07

ヒヨドリバナ 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

ヒヨドリバナ 横浜市緑区・四季の森公園 2020/08/01

ヒヨドリバナはどうも二度咲きのような気がする。花期始めの8月上旬に見頃を迎え、秋の気配が色濃く感じられ始めた9月中旬~下旬にもう一度見頃がやって来る。

ヒヨドリバナの花には、長距離移動をすることで有名なアサギマダラ(浅葱斑)というチョウ(蝶)が蜜吸いにやって来るかも。

ヒヨドリバナの実

細かい話(一般の人は一切気にする必要のない話)をすると、ヒヨドリバナ(広義)と呼ばれているものは二倍体と倍数体の二種類あることがわかっている。前者はキクバヒヨドリバナ(菊葉鵯花)、後者はヒヨドリバナ(狭義)ないしオオヒヨドリバナ(大鵯花)またはヒヨドリバナバイスウタイ(鵯花倍数体)とも呼ばれる。神奈川県内に自生があるのは後者のみで、倍数体であるので無融合生殖。受粉を必要とせず、自らの力だけで自らのクローンとなる種子を形成する。※本頁に掲載しているヒヨドリバナはすべてオオヒヨドリバナ(ヒヨドリバナバイスウタイ)である。

ヒヨドリバナの実 藤沢市・新林公園 2017/10/11

ヒヨドリバナの実 藤沢市・新林公園 2017/10/11

ヒヨドリバナの実 葉山町・上山口小学校北 2018/11/23

ヒヨドリバナの実 葉山町・上山口小学校北 2018/11/23

ヒヨドリバナの実 葉山町・上山口小学校北 2018/11/23

ヒヨドリバナの実 葉山町・上山口小学校北 2018/11/23


貝山緑地、くりはま花の国(展望台~レストランうおくに、7月下旬)、衣張山(山頂)、長谷寺(妙智池畔)、鎌倉中央公園、高麗山公園(八俵山)、茅ヶ崎市・市民の森(北面、8月末~9月中旬)

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

関連記事 – 仲間・似ている・紛らわしい

ハマサワヒヨドリ 三浦市・黒崎の鼻 2017/08/29ハマサワヒヨドリ

フジバカマ 鎌倉市・光則寺 2018/09/28フジバカマ

フジバカマ(園芸種) 茅ケ崎里山公園 2017/10/11フジバカマ(園芸種)

マルバフジバカマ 箱根町宮ノ下 2017/09/25マルバフジバカマ

キンモンヒヨドリ

金紋鵯 キク目/キク科/ヒヨドリバナ属 花期/9月末~10月中旬

自生種稀少

キンモンヒヨドリの葉 衣笠山公園 2017/09/05

キンモンヒヨドリの葉 衣笠山公園 2017/09/05

葉脈が明るい黄色に染まる美しいヒヨドリバナ(鵯花)。まるで園芸品種のようだが自生種。というよりじつのところはヒヨドリバナそのもので、ジェミニウイルスに感染してしまっている状態らしい。要するに病気のヒヨドリバナ。成長がなかなか進まないので花期が遅く、また花付き悪く開花に至らない株も多い。治ることはなく、数年で枯れてしまうという。

キンモンヒヨドリの葉 三浦市菊名・水間神社 2017/09/05

キンモンヒヨドリの葉 三浦市菊名・水間神社 2017/09/05

キンモンヒヨドリの葉裏 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/06/25

キンモンヒヨドリの葉裏 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/06/25

キンモンヒヨドリ(まだ蕾) 横須賀市・塚山公園 2019/09/17

キンモンヒヨドリ(まだ蕾) 横須賀市・塚山公園 2019/09/17

キンモンヒヨドリ 鎌倉市・建長寺回春院 2019/10/03

キンモンヒヨドリ 鎌倉市・建長寺回春院 2019/10/03

人目を惹(ひ)くせいか、せっせと引っこ抜いて殺処分されている気配は感じられない。特に三浦半島近辺の地域で数がぐんぐん増えてやしないだろうか。


横浜市戸塚区・舞岡公園

三浦市菊名・水間神社(みずま-)

貝山緑地、塚山公園、衣笠山公園(刈払いされる)、南郷上ノ山公園(テニスコートA・B・C裏)