雛桔梗草 キク目/キキョウ科/キキョウソウ属 花期/5月下旬~6月中旬
外来種駆除
ヒナキキョウソウの雌性期 藤沢市・辻堂海浜公園 2019/06/01
北米原産の一年草。近似種のキキョウソウよりやや小型でかわいらしいものの意。ぱっと見の姿はまさにキキョウソウにそっくりで、一本の茎を長く伸ばして直立し、その頂上部分にキキョウを思わせる紫色の花を咲かせる。キキョウソウよりは全体的に細身に感じ、キキョウソウほど異様にひょろ長で大きな姿にはあまりならず、葉は丸っこい印象を受けず先端は尖り気味、等々の違いはよくよく観察すればあるものの、ちら見した程度ではほぼキキョウソウ。湘南・鎌倉・三浦半島ではキキョウソウ同様に市街地周辺に雑草として帰化しているが、キキョウソウに比べればやや少なめ。
茎が長く成長したヒナキキョウソウ 茅ヶ崎市萩園 2019/06/14
葉はキキョウソウより細身で、先端がよく尖る鋭利な三角形に見える。”キキョウソウの葉は茎を抱き、ヒナキキョウソウの葉は茎を抱かない”との記述をよく見かけるが、キキョウソウほど深くは抱き込まないだけで軽く抱きはしている。
ヒナキキョウソウのやや細めで先端がよく尖る葉(と、閉鎖花が作った実) 茅ヶ崎市萩園 2019/06/14
名前がとんでもなく紛らわしいヒナギキョウは近似の別種。葉が細長な倒披針形なので違いは明瞭。三浦半島の方に生えているらしいが、まず見かけないものと考えて差し支えはなさそう。
ヒナキキョウソウの花
三つ四つの花を同時に咲かせることがあるキキョウソウとは異なり、基本的に茎の頂上部に一つだけ紫色の花(解放花)が真上を向いて付く。花弁はキキョウソウよりしっかり平開する。閉鎖花等の話はキキョウソウに同じ。
ヒナキキョウソウの雌性期 茅ヶ崎市萩園 2019/06/14
ヒナキキョウソウの雌性期 茅ヶ崎市萩園 2019/06/14
ヒナキキョウソウの実
キキョウソウ同様、花が咲きはじめたと感じた頃にはもう閉鎖花が作った蒴果(さくか)と呼ばれる実が熟し始めているだろう。キキョウソウとヒナキキョウソウはこの実に生じる種子放出用の孔(あな)の位置が明確に異なっており、両者の見分けはこの孔を確認して行うとよい。ヒナキキョウソウの孔は実の上方に開く。参照)キキョウソウとヒナキキョウソウの見分け方
ヒナキキョウソウの実の孔 茅ヶ崎市萩園 2019/06/14
辻堂海浜公園(交通公園南側)
国道134号線上り線・「茅ヶ崎駅南口入口」交差点東側~「野球場前」(歩道に)