銀鈴花 ツツジ目/サクラソウ科/オカトラノオ属 花期/5月下旬~6月
学名/Lysimachia acroadenia Maxim.
自生種稀少保護
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ) 大磯町・高麗山公園 2017/05/31
日当たりの良くない薄暗い林床に野草として生える、やや大型な多年草。やや湿り気味で乾燥しない場所を好むようである。一本だけ生えているということはふつうなく、(小)群落を作る。名は、白色の花を鈴になぞらえたもの。別名ミヤマタゴボウ(深山田牛蒡)。神奈川県内では北西部を中心に広く自生がありどうということのないもののようであるが、湘南・鎌倉・三浦半島で新しい標本が採取されているのは五地点のみ。かつてはあったが失われた、という自生地が多いようである。花に観賞価値がないので、人が踏み込む場所ではくだらない雑草として刈られたり、邪魔なものとして踏みつけられてしまうだろう。
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ)の群生 大磯町・高麗山公園 2017/05/31
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ) 大磯町・高麗山公園 2017/05/31
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ) 箱根神社 2017/07/13
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ)咲き終わりの群落 大磯町・高麗山公園 2021/06/18
葉は互生。葉身は流れるように葉柄で翼(よく)となる。
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ)の葉 大磯町・高麗山公園 2021/06/18
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ)の葉 大磯町・高麗山公園 2021/06/18
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ)の花
茎や、葉腋(ようえき)から伸びた枝の頂上部に、花序を付ける。花色は白。花冠は中途半端な半開きにしかならず小さいので、姿はぱっとしない。ハキダメギク(掃溜菊)だとかヘクソカズラ(屁糞葛)だとか植物にはろくでもない名前が付けられてしまっているものも多い中、逆にこのギンレイカは名前負けするタイプ。時期的にクモ(蜘蛛)の巣にもよくまみれる。
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ) 大磯町・高麗山公園 2017/05/31
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ) 大磯町・高麗山公園 2017/05/31
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ) 大磯町・高麗山公園 2021/06/18
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ)の咲き終わり 大磯町・高麗山公園 2021/06/18
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ)の実
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ)の咲き終わり 大磯町・高麗山公園 2021/06/18
ギンレイカ(ミヤマタゴボウ)の若い実 大磯町・高麗山公園 2021/06/18
#ギンレイカ(ミヤマタゴボウ)の熟しかけの実 東京都調布市・神代植物公園植物多様性センター 2020/08/04
高麗山公園(ケヤキの広場に群生、北面下部広域に多めに点在)
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)
初めて聞く品種です。
写真は、日影の暗い場所で咲いていて、ストロボを使っている感じ。
最後のドアップ写真だと、花はナズナに似ているのかな?