雪椿 ツツジ目/ツバキ科/ツバキ属 花期/2月下旬~4月上旬、(自生地)4月中旬~6月
学名/Camellia rusticana Honda
#ユキツバキ 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
秋田県から滋賀県にかけての日本海側の山地に生える常緑の低木で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)。日本固有種。日本に分布がある野生のツバキは、ヤブツバキ(藪椿)とこのユキツバキの二種のみである。ユキツバキはヤブツバキの亜種や変種とする向きも。豪雪地帯に生えるので、雪が樹上に積もっても枝がぼきっと折れてしまうことを防ぐため地面を這うような姿をしている。枝細くしてしなやかなのは雪の重みに耐えるため。神奈川県内に自生なし。特殊な植物園でもない限り栽培されることもまずないのでは。ユキツバキと称して交配種(園芸種)が植えられていることがあるので注意したい。なお原種であったとしても、雪が滅多に積もらない神奈川県の平野部では自生地とは違った樹形に成長しているだろうことは想像に難くない。剪定もされているだろう。
#ユキツバキ 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
#ユキツバキ 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
葉は薄めで葉脈明瞭、鋸歯鋭い。葉柄は短く、(微々たるものながら)有毛。
#ユキツバキの葉 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
#ユキツバキの葉 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
#ユキツバキの枝 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
#ユキツバキの枝と葉柄 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
#ユキツバキの枝と葉柄 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
#ユキツバキの幹(樹皮) 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
#ユキツバキとして展示されている園芸種 横須賀市・くりはま花の国 2018/03/11
#ユキツバキとして展示されている園芸種 横須賀市・くりはま花の国 2018/03/11
ユキツバキの変種に、ヤブツバキとの中間型に当たるユキバタツバキ(雪端椿)というものがある。
ユキツバキの花
しっかり平開する一重咲き。花色は紅色。ちょっと朱色が入るか。花弁は五枚。やや幅狭なものがふつうらしい。雄蕊はヤブツバキよりも開き気味で、黄色い花糸(かし)は基部で少しばかり合着するのみ。
#ユキツバキ 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
#ユキツバキ 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
#ユキツバキ 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
#ユキツバキ 東京都文京区・小石川植物園 2019/03/24
東京都文京区・#小石川植物園(ツバキ園に1本、3月20日頃、花弁の大きさ不均等で見栄えやや劣る)、東京都調布市・#神代植物公園(つばき・さざんか園のトイレ近くに1本、樹名板あり)、東京都町田市・#薬師池公園
#くりはま花の国(県木の広場に新潟県の木として、原種に似ても似つかぬ園芸種)、#円覚寺黄梅院(八重の園芸種)、#大船フラワーセンター(ヤブツバキ系(ユキツバキ系と区別できない)園芸種’雪見車’をユキツバキとして展示)
参考資料
『日本の固有植物』 加藤雅啓・海老原淳編 東海大学出版会発行(2011)
『園芸植物大事典 3』 小学館発行(1989)