ヤブツバキ

藪椿 ツツジ目/ツバキ科/ツバキ属 花期/11月下旬~3月中旬 見頃/2月~3月中旬 結実期/8月~9月
学名(ヤブツバキ)/Camellia japonica L.
 〃 (シロバナヤブツバキ)/Camellia japonica L. f. leucantha Makino ex H.Hara

自生種

ヤブツバキ 横須賀市・子安の里 2017/01/15

ヤブツバキ 横須賀市・子安の里 2017/01/15

山野に生えるツバキの原種で、ときに高木になる。本種こそがツバキ本来の姿である。名はヤマツバキ(山椿)とも。初冬から咲き始めるが、花の盛りを迎えるのは春になってから。湘南・鎌倉・三浦半島では丘陵地の林内や林縁部に自生がみられる。ただし、谷戸(やと)の深部にまで園芸品種が植えられているなんてことはざらな地域であるため、ヤブツバキらしきものであってもヤブツバキ(原種)と言い切るには多少躊躇せざるを得ないところは感じている。ヤブツバキはサザンカ(山茶花)と交配されて様々な園芸品種が作り出されており、それが普段目にする(園芸種としての)サザンカ、カンツバキ(寒椿)ハルサザンカ(春山茶花)、(園芸種としての)ツバキである。

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ(市指定天然記念物「椿」、青色矢印) 座間市栗原 2024/03/25

#ヤブツバキ(市指定天然記念物「椿」、青色矢印) 座間市栗原 2024/03/25

ヤブツバキ(市指定天然記念物「椿」) 座間市栗原 2024/03/25

#ヤブツバキ(市指定天然記念物「椿」) 座間市栗原 2024/03/25

ヤブツバキの咲き残り 鎌倉市・浄智寺 2024/05/06

#ヤブツバキの咲き残り 鎌倉市・浄智寺 2024/05/06

ヤブツバキの葉表 鎌倉市・祇園山ハイキングコース 2019/01/24

ヤブツバキの葉表 鎌倉市・祇園山ハイキングコース 2019/01/24

ヤブツバキの葉裏 鎌倉市・祇園山ハイキングコース 2019/01/24

ヤブツバキの葉裏 鎌倉市・祇園山ハイキングコース 2019/01/24

ヤブツバキ(原種)の特徴


01)若い枝に毛が生えていない。
02)葉柄に毛が生えていない。
03)葉裏の主脈に毛が生えていない。
04)子房に毛が生えていない。
05)葉は葉身5cm程度の小さいものでなく、ふつう8cm以上ある。
06)葉の縁(ふち)は裏側に向けて少しカールする。
07)葉の縁には小さい鋸歯(きょし)があるものの、やや目立たない。
08)葉柄は4mm程度の短いものでなく、1cm以上ある。
09)花期は晩秋から咲くものの、見頃は遅くて2月頃。
10)花は平開せず、盃状咲き(さかずきじょうざき)。
11)花径は7cm程度。
12)花色は赤。稀に白花もある。
13)花は香らない。
14)雄蕊は長さの半分くらいがしっかり筒状に合着する茶筅形。
15)花が終わると花弁一枚ずつに分かれず、丸ごとぽとりと落ちる。
16)花が散る際は必ず雄蕊もくっ付いた状態で落花する。
17)実にも毛が生えていない。


以上、サザンカ(原種)の特徴を否定する形で述べた。

ヤブツバキの枝葉の特徴

ヤブツバキの枝葉の特徴 ※子房周りに残っていた萼片は人為的に取り払った

ヤブツバキの花の特徴

ヤブツバキの花の特徴 ※花弁と萼片の一部は人為的に取り払った

ヤブツバキの落花の特徴、花丸ごと雄蕊付きでぽとりと落ちる

ヤブツバキの落花の特徴、花丸ごと雄蕊付きでぽとりと落ちる

ヤブツバキの落花後の特徴、子房がある程度膨らんでくるまで萼片が残る

ヤブツバキの落花後の特徴、子房がある程度膨らんでくるまで萼片が残る

ヤブツバキの花

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキ 葉山町・二子山 2018/03/18

ヤブツバキの落花 葉山町長柄 2018/03/18

ヤブツバキの落花 葉山町長柄 2018/03/18

ヤブツバキ 藤沢市・長久保公園 2017/01/01

#ヤブツバキ 藤沢市・長久保公園 2017/01/01

ヤブツバキ 藤沢市・長久保公園 2017/01/01

#ヤブツバキ 藤沢市・長久保公園 2017/01/01

ヤブツバキ 藤沢市・長久保公園 2017/01/01

#ヤブツバキ 藤沢市・長久保公園 2017/01/01

シロバナヤブツバキ 横須賀市・観音崎公園 2017/12/05

#シロバナヤブツバキ 横須賀市・観音崎公園 2017/12/05

シロバナヤブツバキ(現地樹名板はシロヤブツバキ)の蕾 東京都文京区・小石川植物園 2020/01/21

#シロバナヤブツバキ(現地樹名板はシロヤブツバキ)の蕾 東京都文京区・小石川植物園 2020/01/21

シロバナヤブツバキ(現地樹名板はシロヤブツバキ) 東京都文京区・小石川植物園 2020/01/21

#シロバナヤブツバキ(現地樹名板はシロヤブツバキ) 東京都文京区・小石川植物園 2020/01/21

シロバナヤブツバキ 横須賀市・観音崎公園 2018/02/08

#シロバナヤブツバキ 横須賀市・観音崎公園 2018/02/08

シロバナヤブツバキ 東京都小金井市他・野川公園 2019/02/24

#シロバナヤブツバキ 東京都小金井市他・野川公園 2019/02/24

‘玉之浦’は、長崎県の五島列島にあった玉之浦町で発見された一本のヤブツバキの突然変異種、の子孫。氷室椿庭園に植栽されているものは何らかの交雑を感じさせるもの。

ツバキ('玉之浦') 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/02/06

#ツバキ(’玉之浦’) 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/02/06

ツバキ('玉之浦') 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/02/11

#ツバキ(’玉之浦’) 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/02/11

ツバキ('玉之浦') 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/02/15

#ツバキ(’玉之浦’) 茅ヶ崎市・氷室椿庭園 2018/02/15

自生ヤブツバキのふりをして山中で咲いていたが園芸種か 大磯町・高麗山公園 2018/02/27

自生ヤブツバキのふりをして山中で咲いていたが園芸種か 大磯町・高麗山公園 2018/02/27

山中で自生のふりして咲いていた極薄ピンクのヤブツバキっぽい園芸種 大磯町・高麗山公園 2018/02/27

山中で自生のふりして咲いていた極薄ピンクのヤブツバキっぽい園芸種 大磯町・高麗山公園 2018/02/27


東京都文京区・#小石川植物園(F14 トイレ隣にシロヤブツバキ、樹名板あり)、東京都調布市・#神代植物公園(つばき・さざんか園に実が大きな変種リンゴツバキ(ヤクシマツバキ))、横浜市栄区・#瀬上市民の森(池の下広場に白花=葉が小さすぎるきらいがあるため園芸種か、12月下旬)

#観音崎公園(白花=戦没船員トイレ向かい・観音埼灯台(伐採に近い強剪定で花なし))、横須賀市東浦賀・叶神社(東叶神社、県指定天然記念物「叶神社の社叢林」に)、葉山町・二子山(両二子山の間に群生地帯)、天園ハイキングコース(瑞泉寺入口~に多い)、#浄妙寺(足利直義公の墓の上、石窯ガーデンテラス)、#報国寺(2月上旬、有料エリア入った正面)、祇園山ハイキングコース(2月中旬~下旬)、藤沢市・#長久保公園(12月末~1月上旬、ヤブツバキの樹名板あるがどこか異質さを感じさせる、ヤブツバキの白花らしきものもあるがハクオトメ(白乙女)の先祖返りか)

葉山町長柄・川久保(白花あったというが宅地開発で滅失か=平成29年(2017)12月なし・平成30年(2月)なし)、逗子市・大崎公園(2月上旬)、#覚園寺、江の島、高麗山公園(八俵山など、園芸種が混じっている疑いあるものも多い)

#座間市栗原(民家庭、アパート「セジュール小池台」の真裏に隠れる、樹高8.5m、樹齢330年、市指定天然記念物「椿」)、

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サザンカ

カンツバキ

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ツバキ