ワタ

綿　アオイ目／アオイ科／ワタ属　花期／7月下旬～10月　結実期／8月下旬～12月
学名／Gossypium spp.

改良種

#ワタの実（ドライフラワー）　平塚市・花菜ガーデン　2019/12/20

エチオピアや西アジアなどの熱帯地域を原産とする、（日本では）一年草。繊維である木綿（もめん）を生産するために栽培される農作物（のうさくぶつ）である。（春から初夏にかけて播く）タネはホームセンターの園芸コーナーでふつうに市販されており、花や実を観賞するために栽培されることもある。用土は、酸性を嫌うために苦土石灰等を（二週間以上前に）混ぜた、水はけがたいへん良好なものを使う。夏場は炎天下に置き、意外と水は飲むので（特に鉢植えであれば）毎日早朝にしっかり与える。肥料は抑制し、週一回の薄い液肥程度に留める。耐暑性は高い（生育適温は25～35℃）が耐寒性はないので、秋に枯れておしまい。シロバナワタ（白花綿）やキダチワタ（木立ワタ）など世界に約四十種あり、また生産地によってアジアメン（あじあ綿、アジアワタ）などとも。日本で古くから栽培されているものはワメン（和綿）という。※本頁では、ワタ属に分類される植物を総称してワタと呼ぶ。

#ワタの発芽　茅ヶ崎市浜之郷　2021/05/15

#ワタ　茅ヶ崎市浜之郷　2021/07/20

#ワタ　鎌倉市・大船フラワーセンター　2021/09/11

葉はアサガオ（朝顔）っぽい形状で、ふつう三中裂。五裂することも。

#ワタの葉　鎌倉中央公園　2017/08/24

#ワタの葉　茅ヶ崎市浜之郷　2021/07/28

ワタの花

アオイ科ならではのハイビスカスっぽい形状の花を咲かせる。花色はふつうやや薄めの黄色ないしクリーム色。花喉部（かこうぶ）周辺が赤紫色を帯びる品種も。一日花。基本的に下向きに咲くため観賞には難点あり。ホームセンター等で鉢花として販売されているミニコットン’綿花子（わたがし）’（500円程度）は（草丈が30cmと低めで）上向きに咲いてくれる（実も上向きに付く）。

#ワタの蕾　茅ヶ崎市浜之郷　2021/07/28

#ワタ　茅ヶ崎市浜之郷　2021/07/30

#ワタ　茅ヶ崎市浜之郷　2021/07/28

#ワタ　鎌倉中央公園　2017/08/24

花を包んでいるのは三枚の苞（ほう、花に付随する葉）。

#ワタの苞　茅ヶ崎市浜之郷　2021/07/30

ワタの実

実は熟すと裂開する。この状態を綿花（めんか）という。切り花（枝物）、ドライフラワーとして利用される。実の中に収まっている種子には豊かな綿状の毛（種子に付いているので冠毛ではなく種髪（しゅはつ）という）が付いており、これがふかふかした繊維に加工されて木綿となる。英語でコットン（Cotton）。綿は白色のみならず、茶綿（ちゃめん）と呼ばれる茶色などのものもあるので購入時に注意したい。