イチイ

一位 イチイ目/イチイ科/イチイ属 花期/3月 結実期/10月~11月
学名/Taxus cuspidata Siebold & Zucc.

有毒

イチイの実 山梨県南都留郡忍野村・忍野八海 2016/10/20

#イチイの実 山梨県南都留郡忍野村・忍野八海 2016/10/20

寒冷な山地に自生する常緑の針葉樹で、雌雄異株(しゆういしゅ)。名は、昔はこの木の材で笏(しゃく、貴族が手に持っている板)を作っていたため、位階の最高位である正一位(しょういちい)や従一位(じゅいちい)にあやかって付けられたという。神奈川県内自生なし。樹形がきれいに整わないため景観上の利点なく、まずもって植栽されない。ちょっと変わったものを植えてみました、という感じで公園などにあるかどうか。

イチイの若木(複数株が寄せ植わっている) 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

#イチイの若木(複数株が寄せ植わっている) 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

イチイ 相模原市南区・相模原麻溝公園 2019/08/17

#イチイ 相模原市南区・相模原麻溝公園 2019/08/17

イチイ 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

#イチイ 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

針葉樹林内に植栽されたイチイ 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

針葉樹林内に植栽された#イチイ 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

花をたくさん付けたイチイの雄株 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

花をたくさん付けた#イチイの雄株 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

開花中のイチイの雄株 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

開花中の#イチイの雄株 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

開花中のイチイの雄株 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

開花中の#イチイの雄株 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

開花中のイチイの雄株 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

開花中の#イチイの雄株 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

葉は、扁平な感じに見える二列互生。カヤ(榧)のように短めで、イヌガヤ(犬榧)のように柔らかく手で握っても痛くない。

イチイの葉 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

#イチイの葉 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

イチイの葉 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

#イチイの葉 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

イチイの葉 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

#イチイの葉 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

イチイの葉 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

#イチイの葉 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

イチイの葉 藤沢市・長久保公園生垣見本園 2016/12/09

#イチイの葉 藤沢市・長久保公園生垣見本園 2016/12/09

イチイの葉裏 藤沢市・長久保公園生垣見本園 2016/12/09

#イチイの葉裏 藤沢市・長久保公園生垣見本園 2016/12/09

幹はしっかり直立する。樹形はだらしなく荒れ気味に感じられるものを多く見る。

イチイの幹(樹皮) 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

#イチイの幹(樹皮) 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

変種にキャラボク(伽羅木)あり。イチイのような背高な木にならず、横に広がる傾向あり。こんもり丸っこい玉仕立てにされたり、生垣に多用されている。葉が短く、螺旋(らせん)状に生えるのが特徴。

ヨーロッパ原産のセイヨウイチイ(西洋一位)なるものが出回っているらしい。ヨーロッパイチイ(よーろっぱ一位)とも。葉がちょっと長め、種子が丸め、といった違いがあるようながら、『神奈川県植物誌2018』は”区別は難しい”と述べている。ふつうのイチイとはちょっと違う何らかの付加価値が付けられたものはセイヨウイチイである可能性大。※本頁ではあからさまな違いが確認できない限りは両者を分けずイチイとして掲載する。

イチイの花

開花するは3月中旬頃。いかにも雄蕊といった姿の薄茶色っぽいものが下向きに付いていたら、それが(雄株の)雄花。

イチイの葉の下に隠れるように咲く(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

#イチイの葉の下に隠れるように咲く(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

イチイの(雄株の)雄花 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

#イチイの(雄株の)雄花 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

イチイの(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

#イチイの(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

イチイの(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

#イチイの(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

イチイの(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

#イチイの(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

イチイの(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

#イチイの(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

イチイの(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

#イチイの(雄株の)雄花 東京都文京区・小石川植物園 2023/03/11

イチイの雄株の花(の残骸) 藤沢市・長久保公園生垣見本園 2017/04/17

#イチイの雄株の花(の残骸) 藤沢市・長久保公園生垣見本園 2017/04/17

(雌株の)雌花も(雄株の)雄花と同様に葉に隠れるように下向きに付くが、小さすぎる上に葉芽との見分けが難しい。先端に、縫い針を突き刺して開けたような小さな穴が確認できた芽のようなものが雌花である。穴は小さすぎて肉眼では見えないかも。

イチイの(雌株の)雌花 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

#イチイの(雌株の)雌花 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

イチイの(雌株の)雌花 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

#イチイの(雌株の)雌花 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

イチイの(雌株の)雌花 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

#イチイの(雌株の)雌花 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

イチイの(雌株の)雌花と(雄株の)雄花の比較 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

#イチイの(雌株の)雌花と(雄株の)雄花の比較 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

イチイの(雌株の)雌花 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

#イチイの(雌株の)雌花 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

イチイの(雌株の)雌花 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

#イチイの(雌株の)雌花 厚木市・神奈川県自然環境保全センター 2023/03/09

雌株にある実の残骸は、もしかしたら咲いている花と勘違いしてしまいそうな形状をしている。

イチイの実の残骸 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

#イチイの実の残骸 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

イチイの実の残骸 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

#イチイの実の残骸 横浜市金沢区・長浜公園 2023/03/12

イチイの実

雌株に赤い実がなる。仮種皮と呼ばれる赤い果肉の部分は食べられるが、中の種子は有毒なので飲み込まないように。

イチイの実 横浜市金沢区・長浜公園 2017/11/12

#イチイの実 横浜市金沢区・長浜公園 2017/11/12

イチイの実 横浜市金沢区・長浜公園 2017/11/12

#イチイの実 横浜市金沢区・長浜公園 2017/11/12

イチイの実 横浜市金沢区・長浜公園 2017/11/12

#イチイの実 横浜市金沢区・長浜公園 2017/11/12


東京都文京区・#小石川植物園(針葉樹林の南端C3カヤの近くに雄株)、横浜市金沢区・#長浜公園(野鳥観察小屋A付近に複数本、雌株は1本、実付き良好

#鎌倉中央公園(駐車場下に姉妹都市の木・上田市の木「イチイ」として、柵内につき近くでは見れない)、藤沢市・#長久保公園(生垣見本園に強剪定)

相模原市南区・#相模原麻溝公園(「相模原麻溝公園前」交差点から入って左側)、厚木市・#神奈川県自然環境保全センター(樹木観察園E15付近車道沿いに雌株)

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

『牧野 日本植物図鑑』 牧野富太郎著 北隆館発行(1940)

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