野原薊 キク目/キク科/アザミ属 花期/9月下旬~10月 結実期/10月下旬~11月
学名/Cirsium oligophyllum (Franch. & Sav.) Matsum.
自生種稀少保護
ノハラアザミ 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/10/18
明るい草地に生える、アザミの仲間の多年草。花は上向き。総苞には白色の細かいクモ毛が確認でき、粘着性なし。総苞片の尖り具合はタイアザミ(大薊)に比べて明らかにおとなしい小さなもので、先端だけが軽く反る。反りはするけど反り返りはしないのがポイント。神奈川県内では主に県央よりも北部に自生する模様。横浜市内にはあるようなので、湘南・鎌倉・三浦半島にも多からず生えているのではないかと思われるが見かけない。
ノハラアザミ 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/10/18
総苞片のみならず葉の凶暴感も控えめで、同じく秋咲きのタイアザミ(大薊)に見られる畳針(たたみばり)のような鋭利な刺針(ししん)はない。
ノハラアザミの茎上部の葉 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/10/18
ノハラアザミの茎中部の葉 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/10/18
ノハラアザミの葉 箱根湿生花園 2017/10/01
花期にも根生葉が残っている点も大きな特徴なのだが、他の雑草に混じって咲いているためそれを掻き分けアザミの棘に手を突き刺されながら根生葉を確かめろといわれてもちょっと無理難題。
ややこしいが、名前が似たノアザミ(野薊)は春咲きの別種。ただしノアザミは秋にも花を咲かせることがあるため、頭花に粘着性があるのかないのかは必ず確かめたい。べたついたらノアザミである。ノアザミの葉は茎を抱き気味に付いていることも確認したい。
ノハラアザミの花
直立して真上を向いている。
ノハラアザミ 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/10/18
ノハラアザミ 横浜市戸塚区・舞岡公園 2018/10/18
ノハラアザミ 箱根湿生花園 2017/10/01
ノハラアザミ 箱根湿生花園 2017/10/01
総苞片は先端のみが軽く反り、手で触っても痛からず、ノアザミのようにべたつくこともなく。
ノハラアザミ 箱根湿生花園 2017/10/01
花がくいっと首を曲げて横ないしやや下を向いていたらタイアザミだろう。
東京都八王子市・高尾山、横浜市戸塚区・舞岡公園(耕作体験田んぼ周辺)、横浜市瀬谷区・瀬谷市民の森
箱根湿生花園