ヒロハホウキギク

広葉箒菊　キク目／キク科／ホウキギク属　花期／8月～10月　結実期／8月中旬～11月中旬
学名／Symphyotrichum subulatum (Michx.) G.L.Nesom var. squamatum (Spreng.) S.D.Sundb.

外来種駆除

ヒロハホウキギク　寒川町一之宮　2020/08/20

北米原産の大型な一年草または多年草。道端や空き地などどこにでも生えうる帰化雑草ながら、特に田んぼ周辺などの湿地を好む。河原や海辺にも。茎も枝も葉もひょろっひょろに細いながら大型化し、草丈は個体差大きいが、ジュズダマ（数珠玉）と同程度の1.5mくらいにもなる。変種の関係にあるホウキギク、同じくオオホウキギク（大箒菊）も神奈川県内に帰化雑草としてあるので、併せて存在くらいは知っておきたいところ。ヒロハホウキギクは、ホウキギクによく似ていながら葉が幅広なもの、の意ではあるのだが、確かに比べればそれはそうなのだけれども、ヒロハホウキギクだけを見ても”葉が幅広だ”とはまったく感じないので要注意。無毛。

ヒロハホウキギク（周囲はジュズダマ）　寒川町一之宮　2020/08/20

不耕作田に生えたヒロハホウキギク　寒川町一之宮　2020/08/20

葉は、花期に少なく細いので、うっかりすると”葉はない”ように感じられてしまうかも。もちろん茎中部より下方を探せばしっかり葉は確認できる。小さいながら明瞭に鋸歯（きょし）あり。葉柄（ようへい）はごくごく浅く茎を抱く。

ヒロハホウキギクの葉　寒川町一之宮　2020/08/08

ヒロハホウキギクの葉　寒川町一之宮　2020/08/20

茎に対して枝が45°以上（60～90°）の角度で出る。アナログ時計でいうなら二時から三時（九時から十時）の方向に枝が出る。ぱっと見で、枝が（真横とまではいわないまでも）横へ横へ伸びていたらヒロハホウキギク、上に上に伸びていたらオオホウキギクないしホウキギクとざっくり覚えておきたい。

ヒロハホウキギクの茎と、横向きに伸びた枝　寒川町一之宮　2020/08/20

ヒロハホウキギクの花

花径は1cmない、およそ6.5～7mm程度なので小さいのは小さいが、肉眼で見えないほど小さいわけではなく、白っぽい花弁（のように見える舌状花）がしっかりあるかわいらしい花と感じられよう。舌状花は淡紫色で、濃淡は個体差がある模様。白っぽい個体は炎天下であればなおさらほぼ白色にしか感じられないかもしれない。ぱっと見で冠毛が目立たない（ないように見える）こと。筒状花（とうじょうか）辺りで冠毛が目立ってけばけばしていたらホウキギクを疑いたい。