亜米利加菫細辛(’Papilionacea’) キントラノオ目/スミレ科/スミレ属 花期/3月中旬~4月
外来種改良種駆除
#アメリカスミレサイシン(’パピリオナケア’) 鎌倉市・光則寺 2019/03/31
園芸栽培される多年草。スミレサイシンとは、葉がウマノスズクサ科のウスバサイシン(薄葉細辛)のようなハート形の大きなもので、地下茎がワサビ(山葵)のように太くなるものをいう。それに似た北米原産の外来スミレがアメリカスミレサイシン。ドイツスミレとも。葉がタチツボスミレ(立坪菫)のような形状をしており、花が濃い紫色で側弁基部に毛がもしゃもしゃと生えていたら本種の可能性を疑いたい。よく園芸栽培される品種らしいが、湘南・鎌倉・三浦半島では見かけない。視界に入っていても”スミレにありがちなわけのわからない園芸品種”として無視してしまっている可能性も。鎌倉市内の公園などで妙なスミレをちらほら見かけるようになったがもしかしたら本種かもしれない(見なかったことにしてしまったので調べていない)。なおアメリカスミレサイシンの仲間は栽培ものが住宅地周辺のみならず自然豊かな山の麓にまで逸出帰化し問題になっている。ただし特定外来生物に指定されていないどころか、我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(旧要注意外来生物)への掲載も見られない。
アメリカスミレサイシンに含まれるパピリオナケア種(Viola papilionacea)、あるいは単にアメリカスミレサイシンといった場合も本種を指す。
#アメリカスミレサイシン(’パピリオナケア’) 鎌倉市・光則寺 2019/03/31
#アメリカスミレサイシン(’パピリオナケア’)の葉 鎌倉市・光則寺 2019/03/31
アメリカスミレサイシン(’パピリオナケア’)の花
花柄(かへい)はすっとは立ち上がらず花はやや倒れ気味。花の大きさはタチツボスミレと同程度。上弁は強く反り返るものが多く、側弁と唇弁(しんべん)は前方に突き出る傾向がみられる。側弁基部に毛が非常に多いことが大きな特徴。花色は鮮やかで濃い(やや赤みがかった)紫色。花の後方に突き出る距(きょ)は太くて短い。
#アメリカスミレサイシン(’パピリオナケア’) 鎌倉市・光則寺 2019/03/31
#アメリカスミレサイシン(’パピリオナケア’) 鎌倉市・光則寺 2019/03/31
側弁と唇弁が前に突き出た#アメリカスミレサイシン(’パピリオナケア’) 鎌倉市・光則寺 2019/03/31
花が白地に紫だったらプリケアナ種で、よく栽培される。白一色だったらスノー・プリンセス種。
横浜市泉区・#天王森泉公園
#光則寺(プリケアナ種も)
#円覚寺黄梅院(プリケアナ種も)、高麗山公園(地獄沢入口に少数帰化)
参考資料
『スミレハンドブック』 山田隆彦著 文一総合出版発行(2010)
サイシンとありましたが、ウスバサイシンの記事はないようです。
それで、ウスバサイシンを、自分が良く行く市民の森で見かけました。
たしかに、せせらぎの流れる北側の湿った地面に生えていました。
そこには、オオバウマノスズクサらしき株の葉も見つけています。
写真も撮りましたが、翌日には盗掘されてしまっていました。
残念に思いますが、別の場所は、まだ誰にも見つけられておらず、ホッとしています。
でも、そばのウスバサイシンには気が付かなかったのか、手付かずです。
こちらも、珍しい植物なのですがね。