皂莢、皀莢 マメ目/マメ科/サイカチ属 花期/5月中旬~下旬 結実期/10月末~12月
学名/Gleditsia japonica Miq.
有毒危険薬用自生種外来種稀少保護

サイカチの開花中の雄株 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15
山野や河原に生える落葉高木で、雌雄異株(しゆういしゅ)。奇妙な名は、中国(China)原産の近似種トウサイカチ(唐皂莢、シナサイカチ(支那皂莢))の漢方薬になる種子”皂莢子(そうきょうし、皂角子)”が転訛(てんか)して”西海子(さいかいし)”になり、更に訛(なま)ってサイカチに変わったとかどうとか。それが”再勝ち”に紐付けられて戦国武将に好まれたとかいう伝承があったりなかったり。神奈川県内では相模原市にやや多いか。湘南・鎌倉・三浦半島にもあるらしいが見たことはない。そもそも野生で生えていたものなのか、人為的に植栽されたものに由来するのかは、定かでない。日本各地に本種に因んだ地名が残っている、ただものではない珍木。

河岸段丘林に生えたサイカチ(青色・白色矢印) 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

河岸段丘林に生えたサイカチ 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチ 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

河岸段丘林に生えたサイカチ 相模原市南区当麻・八景の棚・さいかちの碑 2025/05/15

河岸段丘林に生えたサイカチ 相模原市南区当麻・八景の棚・さいかちの碑 2025/05/15

サイカチの蕾を付けた雄株 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの開花中の雄株 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/21

#サイカチ(中央) 横浜市南区・横浜市こども植物園 2024/05/22

#サイカチの開花中の雄株 横浜市南区・横浜市こども植物園 2024/05/22

#サイカチ(赤色カラーコーン右側) 小田原市・西海子小路 2024/07/07

未熟な実がなった#サイカチ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2025/07/31

実が熟し始めた#サイカチ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2025/10/21

実が熟し始めた#サイカチ 東京都小平市・東京都薬用植物園 2025/10/21

道端に生えたサイカチ(白色矢印) 東京都八王子市・裏高尾・日影林道 2025/12/08
葉は偶数羽状複葉、または二回偶数羽状複葉。肉眼では全縁(ぜんえん)にしか見えないが、拡大して観察すると小さな鋸歯(きょし)がある。秋から初冬にかけて落葉する。姿がやや紛らわしいジャケツイバラ(蛇結茨)は蔓植物。ハリエンジュ(針槐、ニセアカシア(偽あかしあ))やフジ(藤)は奇数羽状複葉。

サイカチの葉 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの若葉 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの葉 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの葉 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの葉 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの葉 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの葉裏 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15
枝に、カラタチ(枸橘)以上に強い殺意を感じる大きな棘(とげ、植物学では「刺」と表記される)が生える。

#サイカチの枝に生えた棘 小田原市・西海子小路 2024/07/07

#サイカチの枝に生えた棘 小田原市・西海子小路 2024/07/07
幹に、凶暴な逆茂木(さかもぎ、敵の侵入を防ぐためにバリケードとして地面に置かれるとげとげしい樹木)のようなえげつない棘が生え出るという奇抜な特徴もあり。

#サイカチの幹に生えた棘 小田原市・西海子小路 2024/07/07

#サイカチの幹に生えた棘 横浜市南区・横浜市こども植物園 2024/05/30

サイカチの幹に生えた棘 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの幹(樹皮) 横浜市南区・横浜市こども植物園 2024/05/30

サイカチの幹が空洞化した古木 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15
サイカチの花
長く垂れ下がる穂状花序(すいじょうかじょ)。植物の雌雄は簡単な話ではないが、基本的には、雄株には雄花が、雌株には雌花が咲く。花色は緑色。小花には柄(え)がない。
長い軸に多数の小花がびっしり付いていたら(雄株の)雄花。雌蕊は見当たらない。咲き終わった雄花はぼろぼろぼろぼろ地面に落ちる。

サイカチの(雄株の)雄花序 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの(雄株の)雄花 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

#サイカチの(雄株の)雄花 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/21

サイカチの散って地面に積もった(雄株の)雄花 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/21
花序数自体が少なく、花序は短く、小花が少なく、ゾウ(象)の鼻を思わせる大きな雌蕊が突き出ていたら(雌株の)雌花。雌蕊は先端近くで曲がる。雌株の下には実の残骸が落ちているだろう。

サイカチの(雌株の)雌花の蕾 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの咲き始めた(雌株の)雌花 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの(雌株の)雌花 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/21

サイカチの(雌株の)雌花 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/21

サイカチの(雌株の)雌花 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/21

サイカチの(雌株の)雌花 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/21
『神奈川県植物誌2018』のサイカチ属の項にも花は’雄花,雌花,両性花が同じ株につく’と掲載されているように、サイカチはあたかも雌雄同株(しゆうどうしゅ)の雌雄異花であるかのごとき説明を方々で目にするが、現物を観察することなく誤った資料をむやみに引用してしまっているのではないか。
サイカチの実
長くて大きい実ができる。ふっくら膨らむことはなく、最後まで薄っぺら。軽く捩(よじ)れるのが特徴。

サイカチの未熟な実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/08/13

サイカチの未熟な実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/08/13

サイカチの未熟な実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/08/13

サイカチの未熟な実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/08/13

サイカチの未熟な実のサイズ感 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/08/13

サイカチの熟した実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/11/12

サイカチの熟した実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/11/12

サイカチの熟した実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/11/12

サイカチの熟した実のサイズ感 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/11/12

サイカチの熟した実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/11/12
実は熟すと莢(さや)が開いて種子を放出する、のかと思いきや、一切開くことなくそのまま丸ごと地面に落ちる。となると、どうやって種子(豆)を散布するつもりだったのか、という疑問が湧く。翌年の梅雨(6月中旬)の頃にはある程度は莢が腐ってくるかもしれない、奇妙な大きな莢をおもしろがって人間が引き裂いてくれるかもしれない、現在あるとすればこんな頼りない二つの可能性が考えられるのみである。ゾウ(象)なのかウシ(牛)なのかシカ(鹿)なのか、かちかちに干からびた丈夫な莢を食べてくれる大きな野生動物でもいる(いた)のだろうか。それとも誰にも食べさせないための頑丈な莢なのだろうか。

サイカチの地面に落ちた実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/12/19

サイカチの地面に落ちた実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/12/19

サイカチの地面に落ちた実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/12/29

サイカチの地面に落ちた実 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/12/29
硬い繊維でできた莢を人為的に引き裂くと、洋酒を思わせる甘い香りがうっすらと漂う。

サイカチの(人為的に莢を破壊して露出した)種子 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/12/29
タネの大きさは、長さ10mm×幅7mm×厚さ3mm程度。

サイカチの種子 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/12/29

サイカチの地面に落ちた実の残骸 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの地面に落ちた実の残骸 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/05/15

サイカチの実生(みしょう、葉の斑紋はハダニによる被害) 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/08/13

サイカチの実生 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/08/13

サイカチの実生の幼木に既に見られる棘 相模原市南区当麻・八景の棚 2025/08/13
東京都文京区・#小石川植物園、東京都小平市・#東京都薬用植物園(有用樹木区B=都道144号線から、間近では見れない)、東京都八王子市・日影林道(雌株)、横浜市中区・#根岸森林公園(雌株)、横浜市南区・#横浜市こども植物園(薬草園に雄株)
#三浦市初声町三戸2593(幹周7.9m、日本一大きなサイカチ、かまくらと三浦半島の古木・名木50選「長谷川家のサイカチ」、滅失)、鎌倉市・#葛原ヶ岡
藤沢市高倉・さいかち公園(なし、小田急線長後駅東側の字名(あざめい)槐戸(さいかちど)に由来)
相模原市南区・高木道正山河畔林、相模原市南区当麻(たいま)/下溝/磯部・八景の棚(はっけいの-/はけの-、相模川の河岸段丘(かがんだんきゅう)、業務スーパー下溝店西向かい~小山商会西向かいに点在、雌株は1本のみか、実生あり、永禄12年(1569)武田信玄が小田原の北条氏政を攻めた際に勝利したことを祝って植えたという伝承あり)、小田原市南町(-ちょう)・#西海子小路(さいかちこうじ、小田原文学館東隣の小田原保健福祉事務所・児童相談所跡地(空き地)に)
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)
『牧野 日本植物図鑑』 牧野富太郎著 北隆館発行(1940)
ジャケツイバラ
フジ
ハリエンジュ(ニセアカシア)
カラタチ
急激な山登りで筋肉のダメージが相当ですね
しかし坂を登るのも嫌な方が よく金時山にトライしたよ、、。
ドローンタクシー 実用になったら是非に使いたいものです。
ギンナンお好きそうですね、過去に食べ過ぎた経験を記事に掲載してましたよね
大量に捨てるって不要になったから? 何なんでしょう
萼、茎や葉に毛って誰が言い出したのか、見分けを諦めてブログ掲載も見かけます。
湯殿川沿いは ミヤコグサ、雑種もあるかも ですか、見分け有難うございます。
セイヨウミヤコグサの情報 もう少しあったら良いのにね
総合補給廠は 再開発の具体案でてるから もう時間の問題だし。
八王子方面へ出張お疲れ様です
アオテンマ 花のタイミングって難しいですね。