猿捕茨 ユリ目/サルトリイバラ科/シオデ属 花期/3月下旬~4月 結実期/10月下旬~12月
学名/Smilax china L. var. china
危険薬用自生種

サルトリイバラの実 箱根町・湖尻 2017/10/27
林縁部などに生える落葉性の蔓性の樹木で、雌雄異株(しゆういしゅ)。神奈川県内全域に普通種。耐塩性が高いようで、海に面した林縁にも生える。ただし人の手が入る場所ではしばしば刈払い被害に遭ってしまって、実ができるほどの大きな株には成長できないことがほとんど。葉っぱだけは頻繁に見かけるものの、花や実はやや希少。

葉が開き花が咲き始めたサルトリイバラの雄株 三浦市・諸磯 2025/03/31

開花中のサルトリイバラの雄株 茅ヶ崎市行谷 2019/04/03

開花中のサルトリイバラの雄株 茅ヶ崎市行谷 2019/04/03

ササ薮に生えたサルトリイバラ 横浜市栄区・旧栄プール~天園 2023/04/25

未熟な実がなったサルトリイバラ 大井町山田 2023/05/03

未熟な実がなったサルトリイバラ 鎌倉市・山崎・台峯緑地 2022/05/18

未熟な実がなったサルトリイバラ 小田原市上曽我・曽我丘陵 2022/05/19

熟した実がなったサルトリイバラ 箱根町・湖尻園地 2017/11/17

冬枯れてきたサルトリイバラ 箱根町・湖尻・自然環境保全センター箱根出張所 2024/11/24

冬枯れて赤い実が残ったサルトリイバラ 箱根町・湖尻園地 2024/12/22

冬枯れてきたサルトリイバラ 三浦市・諸磯 2024/12/28
葉は互生で、全縁(ぜんえん)。葉の形状と脈の入り方に特徴があり、紛らわしい別種はないので、見分けは簡単。

サルトリイバラの葉 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2017/06/06
葉に褐色の斑(まだら)模様が入るものを見かけるが、おそらく初夏のうちだとか、若い個体だけに、一時的に出現するものと思われる。

サルトリイバラの発芽 二宮町・吾妻山公園 2021/04/07

サルトリイバラの幼株の斑入りの葉 藤沢市・新林公園 2025/04/14

サルトリイバラの幼株の斑入りの葉 横浜市栄区・旧栄プール~天園 2023/04/25

サルトリイバラの幼株の斑入りの葉 横浜市栄区・旧栄プール~天園 2023/04/25

サルトリイバラの幼株の斑入りの葉 横浜市栄区・旧栄プール~天園 2023/04/25

サルトリイバラの斑入りの葉 藤沢市川名・神光寺 2025/04/21

サルトリイバラの幼株の強い光沢がある斑入りの葉 鎌倉市山ノ内 2022/05/18

サルトリイバラの薄く斑が入った葉 藤沢市辻堂西海岸・湘南海岸砂防林 2019/06/08

サルトリイバラの薄く斑が入った葉 藤沢市辻堂西海岸・湘南海岸砂防林 2019/06/08
葉柄(ようへい)に付く托葉(たくよう)が一対の”巻きひげ”になっており、これを他の植物に巻き付けて藪をよじ登ってゆく。

サルトリイバラ茎と葉と巻きひげ 三浦市・城ヶ島 2024/09/20

サルトリイバラの巻きひげ 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2017/06/06
茎は葉が生え出る節ごとにじぐざぐに伸びる。あまり目立たなく数も多くはないのでうっかりしてしまうが、サルをも絡め捕れそうな硬くて痛い棘(とげ、植物学ではふつう「刺」と表記される)がある。

サルトリイバラの棘 箱根町・湖尻 2017/10/27
冬は葉を落とすが、茎は生きており翌春にまた葉を付ける。

サルトリイバラのほとんど棘がない(冬枯れた)茎 三浦市・諸磯 2025/03/31
葉裏にはルリタテハ(瑠璃立羽)という美しいチョウ(蝶)の、超絶気色悪い幼虫がくっ付いていることがあるので注意したい。この上なく毒々しい姿をしているが、イラガ(刺蛾)とは異なり無毒とのこと。駆除されぬよう。

サルトリイバラの葉裏に付いたルリタテハの幼虫(下が頭) 茅ヶ崎市行谷 2018/05/12

サルトリイバラの茎を移動していたルリタテハの幼虫 静岡県熱海市・姫の沢公園 2024/10/24

参考)ルリタテハの成虫 鎌倉中央公園 2017/06/23
変種に、やや大型になるトゲナシサルトリイバラ(刺無猿捕茨)なるものがある。葉が大きく、葉先は凹む傾向。実も大きいとか。大型なせいか落葉するのが遅くて年が明けて2月頃。別名トキワサルトリイバラ(常盤猿捕茨)。常緑なわけではない。ふつうのサルトリイバラに棘がほとんどないものも少なくなく、判断に困る。葉が幅広でないサルトリイバラらしきものあらば近似種のシオデ(牛尾菜)だろう。
中国(China)などに分布する近縁種ナメラサンキライ(滑山帰来)・別名ケナシサルトリイバラ(毛無猿捕茨)の根茎は生薬として利用されサンキライ(山帰来)と呼ばれる。転じてサルトリイバラ(の根茎)を俗にサンキライとも。
サルトリイバラの花
背景の葉に紛れてしまう黄緑色で地味。

サルトリイバラのほころび始めた蕾 三浦市・諸磯 2025/03/31

サルトリイバラの(雄株の)雄花 三浦市・諸磯 2025/03/31

サルトリイバラの(雄株の)雄花 茅ヶ崎市行谷 2019/04/03

サルトリイバラの(雄株の)雄花 藤沢市・遠藤笹窪谷 2018/04/10

サルトリイバラの(雌株の)雌花 茅ヶ崎市行谷 2019/04/03

なぜか9月に咲いたサルトリイバラの(雌株の)雌花 秦野市・葛葉緑地 2021/09/08
サルトリイバラの実
緑色から真っ赤に熟す。とよくいわれるがその続きがじつはあって、その後は茶色く完熟する。自然界ではきれいな球形になっていないものも多く、赤くてきれいなぼんぼん状態を見るのは意外と難しい。

サルトリイバラの未熟な実 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2021/05/23

サルトリイバラの未熟な実 鎌倉市腰越 2019/07/21

サルトリイバラの実 箱根町・湖尻 2017/11/17
似たような姿の紛らわしい別種なし。近似種シオデの実は赤くはならない。

サルトリイバラの実 箱根町・湖尻 2017/10/27

サルトリイバラの実 箱根町・湖尻 2017/10/27

サルトリイバラの熟しすぎた実 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2017/11/12

サルトリイバラの熟しすぎた実 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2017/11/12

サルトリイバラの熟しすぎた実 鎌倉市・散在ガ池森林公園 2017/11/12

サルトリイバラの熟しすぎた実 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2017/11/12

サルトリイバラの完熟して果皮が破れ黒色の種子を放出している実 横浜市栄区・横浜自然観察の森 2018/11/15
放っておけば熟してどんどん汚くなってしまう実は、真っ赤なきれいなときに切り取ってしまえば多少の変色(やや黒ずむ≒色合いに深みが出る)はするもののひどくは劣化しない。茶花やリース飾りに好まれる所以だろう。

サルトリイバラの採取三十日後も干からびない実 2018/01/06
横浜市栄区・横浜自然観察の森、横浜市保土ケ谷区・#横浜市児童遊園地
城ヶ島、三浦市・諸磯、鎌倉中央公園
久里浜緑地、長柄桜山古墳群(第1号墳~第2号墳)、散在ガ池森林公園、藤沢市・遠藤笹窪谷(雄株)、湘南海岸砂防林(目立たないが林内に多い)、茅ヶ崎市行谷(茅ヶ崎新北陵病院の北西、刈払われる)
秦野市・弘法山、箱根町・湖尻
シオデ
ナメラサンキライ(ケナシサルトリイバラ)
>葉裏にはルリタテハ(瑠璃立羽)という美しいチョウ(蝶)の、超絶気色悪い幼虫がくっ付いていることがあるので注意したい。この上なく毒々しいが、イラガ(刺蛾)とは異なり無毒とのこと。駆除されぬよう。
●先日(2023-03-23、13:57)、そのルリタテハを初めて目撃。
窓外をルリタテハがスーッと横切り、玄関ポーチをひらりと飛び越えて東方へ消えた。突然、瑠璃色のストライプの翅の蝶が眼前に出現し、興奮した。何処にも止まらず移動速度も早いため撮影できず残念だったが。最高気温22.8℃(14:03)
●その幼虫を見たこともありました。
アメリカシロヒトリやチャドクガ、イラガにひどい目にあった経験があり、おぞましく危険そうな(ルリタテハの)幼虫から遠ざかる判断をしたのですが…、帰宅後、記憶を頼りに調べたのですが、さっぱり分からずで忘却していました。
退治せずに良かったです。
>林縁部などに生える落葉藤本(とうほん)で、雌雄異株(しゆういしゅ)。神奈川県内全域に普通種。ただし人の手が入る場所では刈払い被害に遭ってしまって、
確かに、谷戸の当地には「サルトリイバラ」が普通種です。
棘があり、邪魔な存在と判断されているのか、当地でも徹底的に刈り払われています。
ホタルやオオムラサキの保全運動をしているので、ルリタテハも対象に含めたいと感じました。
mirusiru.jp での言及に感謝します。