浜秋の麒麟草、浜秋の黄輪草 キク目／キク科／アキノキリンソウ属 花期／11月上旬～中旬
学名／Solidago virgaurea L. subsp. leiocarpa (Benth.) Hultén var. ovata Honda
自生種稀少保護
神奈川県レッドリスト2020「絶滅危惧IB類」
神奈川県レッドリスト2006「絶滅危惧IA類」
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/07
海辺の日当たりの良い低草地に生える多年草（宿根草）。アキノキリンソウと、高山型亜種であるミヤマアキノキリンソウ（深山秋の麒麟草）の変種ハチジョウアキノキリンソウ（八丈秋の麒麟草）との雑種と推定されているもの。伊豆諸島などの山地に生えるハチジョウアキノキリンソウが日本固有種なので、ハマアキノキリンソウも日本固有種である。草丈が20cm程度しかなく、その割には大きな花序をまとまって付け、ずんぐりむっくりした体型になるのが特徴。遠目には同時期に開花するイソギク（磯菊）に紛れてしまって見つけにくい。神奈川県内では江の島や真鶴半島など多くの自生地で滅した疑いがあり、三浦半島のごく一部に少数が現存しているばかり。県の絶滅危惧種としてはIB類に格下げされたが、数を増やして安泰ではなく、もしかすると二十年後には県内絶滅となってしまう可能性すら感じざるを得ないやや危機的な状況と思われる。
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/08
開花直前のハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/07
咲きかけのハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/07
咲きかけのハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/07
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2016/11/06
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/07
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2020/11/13
葉はアキノキリンソウと同様に、柄（え）に翼（よく）があるのが特徴。ハチジョウアキノキリンソウの葉は、もっと大きく、鋸歯も大きく数が多く、葉先は尖る、とかどうとか。
ハマアキノキリンソウの葉 三浦市・黒崎の鼻 2016/11/06
ハマアキノキリンソウにしては鋸歯が大きい葉 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/07
ハマアキノキリンソウの葉 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/07
ハマアキノキリンソウの葉 三浦市・黒崎の鼻 2020/11/13
じつは、侵略的外来種として悪名（あくみょう）高いセイタカアワダチソウ（背高泡立草）と同属の近似種で、虚弱なセイタカアワダチソウとも雰囲気が似ていることがある。葉の形状が違う。
ハマアキノキリンソウの花
黄色い花序がびっしり密に集合して咲く傾向が強い。が、育ちがあまり良くない個体ではそうでもなかったりも。
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/07
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2020/11/13
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2020/11/13
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/07
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2024/11/08
ハマアキノキリンソウ 三浦市・黒崎の鼻 2016/11/06
黒崎の鼻
剱崎？、荒崎公園？
参考資料
『神奈川県植物誌2018』（電子版を含む） 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行（2018）
『日本の固有植物』 加藤雅啓・海老原淳編 東海大学出版会発行（2011）
アキノキリンソウ
セイタカアワダチソウ
