西洋蒲公英 キク目/キク科/タンポポ属 花期/3月~10月(~翌年の1月)
学名/Taraxacum officinale F.H.Wigg.
薬用外来種駆除
外来タンポポ種群=外来生物法「要注意外来種」(廃止)
外来性タンポポ種群=生態系被害防止外来種リスト「重点対策外来種」
外来種タンポポ種群=日本生態学会「日本の侵略的外来種ワースト100」
#セイヨウタンポポ 茅ヶ崎市西久保 20018/03/29
道端などに生えるヨーロッパ原産の多年草。湘南・鎌倉・三浦半島では、春先を除けば、ふつうに見られるタンポポはほぼすべて本種と考えて差し支えない。人間の手によって在来の植物が殲滅させられた造成地などに生えるのが得意。元はといえば、ウシ(牛)の乳の出が良くなるからとかいう理由で北海道で牧場に放たれたのが日本への帰化の始まりなのだとか。
公園の広場を占拠したセイヨウタンポポ 横浜市栄区・小菅ケ谷北公園自然観察ゾーン 2019/04/04
造成地に群生するセイヨウタンポポ 茅ヶ崎市西久保 20018/03/29
萼片(学術的には総苞外片と呼ばれるもの)が大きく反り返るのが特徴。
セイヨウタンポポの反り返った萼片 横須賀市・くりはま花の国 2018/03/11
昭和60年(1985)セイヨウタンポポと在来種であるカントウタンポポ(関東蒲公英)の雑種が発見される。浜口哲一・渡遁幹男・山口奈穂・芹沢俊介「神奈川県平塚市における雑種性帰化タンポポの分布」(「神奈川自然誌資料」第21号、2000)は、調査を行った平塚市河内地区周辺では純粋なセイヨウタンポポは2%のみで、その他98%は雑種であったと報告している。※本頁ではセイヨウタンポポらしき性質あるものは雑種を区別せずすべてセイヨウタンポポとして掲載している。
セイヨウタンポポの花
主に春から秋にかけて、長い期間咲く。暖冬であれば真冬でさえ花を付けている。
セイヨウタンポポ 茅ヶ崎市西久保 20018/03/29
セイヨウタンポポ 横須賀市・くりはま花の国 2018/03/11
寒い時期に咲いているものは花茎(かけい)が短くずんぐりむっくりした体型、あるいは地面にへばり付いて見える。
降霜後の真冬でも咲いているセイヨウタンポポ 茅ヶ崎市西久保 2019/01/10
真冬に咲いていたセイヨウタンポポの反り返った萼片 茅ヶ崎市西久保 2019/01/10
セイヨウタンポポの実
少し黄色っぽさも感じる褐色の種子(のように見える痩果(そうか))に白色の冠毛が付く。
セイヨウタンポポの実 茅ヶ崎市萩園 2020/01/01
セイヨウタンポポの実 茅ヶ崎市・湘南タゲリ米の里 2018/04/13
セイヨウタンポポの実 茅ヶ崎市今宿 2018/04/12
大船フラワーセンター(園入口付近にモモイロタンポポ(桃色蒲公英)=モモイロタンポポとして市販されているクレピス・ルブラとは別種とか)
参考資料
『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)
「神奈川自然誌資料 第21号」 神奈川県立生命の星 ・地球博物館発行(2000)