小葉の牡丹蔓 キンポウゲ目/キンポウゲ科/センニンソウ属 花期/9月中旬 結実期/11月中旬~12月
学名/Clematis pierotii Miq.
有毒自生種稀少保護
神奈川県レッドリスト2020「絶滅危惧IA類」
神奈川県レッドリスト2006「絶滅危惧IA類」
コバノボタンヅル 大磯町・高麗山公園 2017/09/14
四国や九州などに自生するという蔓性の落葉藤本(とうほん)で、雌雄同株(しゆうどうしゅ)。ボタンヅルの仲間。神奈川県内では平成時代(1989-)に入ってから大磯丘陵で”発見”され、唯一の生息地となっている。分布があまりにも局地的すぎるので栽培ものの逸出か投棄だろうと考えるのが当然と思われるが、何故か自然分布という扱いを受けており県の絶滅危惧種に指定されている。それともよく探せば大磯町の鷹取山などにも生えているのだろうか。神奈川県林業指導所発行(1968)『高麗山植物目録』に記載なし。
葉はコボタンヅル(小牡丹蔓)と同じ二回三出複葉(茎から分岐した柄の先に”小葉3枚×3セット”の計9枚の葉が付く)。小葉(しょうよう)はややスリムで小さめ。
コバノボタンヅルの葉 大磯町・高麗山公園 2017/09/09
コバノボタンヅルの葉 大磯町・高麗山公園 2017/09/09
コバノボタンヅルの花
花は多数が密生せず、ぽつりぽつりと付く程度。
コバノボタンヅル 大磯町・高麗山公園 2017/09/14
蕾は先端が尖り、ぺこりと首を垂れる。
コバノボタンヅルの蕾 大磯町・高麗山公園 2017/09/09
コバノボタンヅルの開きかけの葉、花弁ではなく萼片なのがよくわかる 大磯町・高麗山公園 2017/09/14
花弁(に見える萼片)が短くコンパクトな印象を受けるコボタンヅルに比べればかなり大きく立派。カールしているため尖って見える。
コバノボタンヅル 大磯町・高麗山公園 2017/09/09
コバノボタンヅル 大磯町・高麗山公園 2017/09/09
コバノボタンヅル 大磯町・高麗山公園 2017/09/14
コバノボタンヅル 大磯町・高麗山公園 2017/09/14
コバノボタンヅルの花弁が落ちたもの 大磯町・高麗山公園 2017/09/14
コバノボタンヅルの実
冠毛が長く豊かでふわふわ。実はなっかなか熟さず、葉も枯れてきた冬本番を迎えた12月15日あたりからようやく風に吹かれて飛び始めるようだ。
コバノボタンヅルの若い実 大磯町・高麗山公園 2017/10/10
コバノボタンヅルの若い実 大磯町・高麗山公園 2017/10/27
コバノボタンヅルの熟した実 大磯町・高麗山公園 2017/12/14
コバノボタンヅルの熟した実 大磯町・高麗山公園 2017/12/14
コバノボタンヅルの熟した実 大磯町・高麗山公園 2017/12/14
高麗山公園(令和5年(2023)開花株が滅しており幼木のみ残存)
西宮市の浜にコバノボタンヅル?かと思われる植物があります。センニンソウと思うのですが少し葉の切れ込みなど違うような気もします。調べていただくことはできるのでしょうか。