リキュウバイ

利休梅　バラ目／バラ科／ヤナギザクラ属　花期／3月中旬～4月上旬　結実期／9月～10月中旬
学名／Exochorda racemosa (Lindl.) Rehder

外来種

#リキュウバイ　鎌倉市・大巧寺　2021/03/18

園芸栽培される、中国原産の落葉低木で、雌雄同株（しゆうどうしゅ）。茶花（ちゃばな）に好まれるため茶人の千利休にあやかって名付けられた。花がウメ（梅）のようだというだけで、（同じバラ科に分類されるも）ウメではない。別名マルバヤナギザクラ（丸葉柳桜）、バイカシモツケ（梅花下野）、ウメザキウツギ（梅咲空木）、リキュウウツギ（利休空木）、ウツギモドキ（空木擬）。花が白いというだけでウツギ（空木）の仲間でもない。鎌倉の寺境内にはちらほら植栽されているが、鎌倉を出るとなかなか見かけるものでなし。

ほぼ満開の#リキュウバイ　鎌倉市・大巧寺　2021/03/18

民家に植えられた#リキュウバイ　鎌倉市雪ノ下・窟小路　2019/03/31

民家に植えられた#リキュウバイ　鎌倉市大町・妙本寺道　2021/03/18

葉は、先端は尖らず、ほぼ全縁ながら葉先周辺にのみ鋸歯が現れることがある。

#リキュウバイの開花時の葉　鎌倉市・大巧寺　2019/03/31

#リキュウバイの開花時の葉　鎌倉市・大巧寺　2021/03/18

#リキュウバイの梅雨時の葉　鎌倉市・大船フラワーセンター　2021/07/17

#リキュウバイの幹（樹皮）　鎌倉市・大巧寺　2021/03/18

よく似たものに、同じく中国などを原産とするヤナギザクラ（柳桜、学名／Exochorda racemosa subsp. serratifolia (S.Moore) F.Y.Gao & Maesen、日本ではシノニム（支持されていない学名）の Exochorda serratifolia S.Moore で通っている）なるものがある、といわれる。亜種という扱い。花盤の色が違うだとか聞くが、当てにならない。葉が、葉先がしっかり尖って明瞭な鋸歯があるものがヤナギザクラ、と考えておけば十分なのではないか。よく栽培されるものなので園芸品種もあり、明確な区別は意外と難しいのかもしれない。植物園等がヤナギザクラとして展示しているものの写真を見るに、リキュウバイではないかと疑われるものが多々ある。湘南・鎌倉・三浦半島で見かけるそれらしきものは、すべてリキュウバイと考えて差し支えないだろう。ヤナギザクラの存在は記憶から消してしまって構わない。
参考）ヤナギザクラの葉