ラショウモンカズラ

羅生門葛　シソ目／シソ科／ラショウモンカズラ属　花期／3月下旬～4月
学名／Meehania urticifolia (Miq.) Makino

稀少

神奈川県レッドリスト2020「絶滅危惧II類」

#ラショウモンカズラ　厚木市・荻野運動公園野草園　2017/04/16

山地の林内に生える多年草。平たく申せば、タツナミソウ（立波草）の大きいやつ、みたいな印象を受けるだろうもの。蔓植物ではない。地上を這うランナー（走出枝、ストロン・匍匐茎 ※当サイトでは両者を厳格には区別せずランナーと呼ぶ）で増え、群生する。妙な名は、牧野博士によれば”太い花冠を京都羅生門にて渡辺綱が切り落とした鬼女の腕に擬（ぎ）したもの”なのだとか。能や謡曲の演目『羅生門』が流行った時代に付けられた名前か。確かに花冠の斑紋（はんもん）は妖（あや）しく、人によっては薄気味の悪さを感じるものかもしれない。神奈川県内では相模湖周辺の山地の限られた場所でのみ自生が確認されている程度で、新たに絶滅危惧種に指定されることと相成った。栽培されることがあるが、湘南・鎌倉・三浦半島では滅多に見かけないか。