ムラサキツメクサ(アカツメクサ)

紫詰草 マメ目/マメ科/シャジクソウ属 花期/5月~9月

外来種駆除

ムラサキツメクサ(アカツメクサ) 葉山公園 2017/05/17

ムラサキツメクサ(アカツメクサ) 葉山公園 2017/05/17

ヨーロッパなどを原産とする多年草。近似種のシロツメクサ(白詰草)と同様に河川の土手や公園などに帰化し、雑草として大量に生えている。シロツメクサとは単なる色違いではなく、葉の形状が明確に異なっている。また花序の直下に(対生した)葉があるのもムラサキツメクサの特性。言い換えれば、花序には柄(え)がない(ように見えるくらいに柄が短い)。なお花序直下以外の葉は互生。別名アカツメクサ(赤詰草)。群生地には外来種の寄生植物ヤセウツボ(痩靫)が生えていることがある。名は、紫花を咲かせる、江戸時代にガラス製品を輸入した際に緩衝材として詰められていたもの、の意。

ムラサキツメクサ(アカツメクサ)の花

花色は明るい紫ないし紫がかったピンク。濃淡や色合いには多少の変異あり。

ムラサキツメクサ(アカツメクサ) 寒川町一之宮・目久尻川沿い 2018/04/28

ムラサキツメクサ(アカツメクサ) 寒川町一之宮・目久尻川沿い 2018/04/28

ムラサキツメクサ(アカツメクサ) 平塚市・イシックス馬入のお花畑(馬入・光と風の花づつみ) 2018/04/29

ムラサキツメクサ(アカツメクサ) 平塚市・イシックス馬入のお花畑(馬入・光と風の花づつみ) 2018/04/29

白花を咲かせるものはシロバナアカツメクサ(白花赤詰草)ないしセッカツメクサ(雪花詰草)と呼ばれることも。

ムラサキツメクサ(アカツメクサ)とシロバナアカツメクサ 茅ヶ崎市西久保 2018/08/07

ムラサキツメクサ(アカツメクサ)とシロバナアカツメクサ 茅ヶ崎市西久保 2018/08/07

シロバナアカツメクサ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/08/10

シロバナアカツメクサ 茅ヶ崎市西久保・小出川 2018/08/10

花序の直下に対生する葉がなかった場合、基本的にはシロツメクサを疑えばよいが、タチオランダゲンゲ(立阿蘭陀紫雲英)の可能性も念のため考慮に入れたい。タチオランダゲンゲは、全体的な様子はシロツメクサに似て、花は(シロともムラサキともいえないような)淡い紅色がふつうで、花序には(シロツメクサに比べれば短いながら)長い柄があり、小葉(しょうよう)に毛がない、といったあたりを手掛かりに。湘南・鎌倉・三浦半島にはほとんどないらしいけれども。

ムラサキツメクサ(アカツメクサ)の実

咲き終わっても葉弁は落ちずに残る。ツメクサ類に共通する特性である。

ムラサキツメクサ(アカツメクサ)の花終わり 茅ヶ崎市萩園 2018/05/25

ムラサキツメクサ(アカツメクサ)の花終わり 茅ヶ崎市萩園 2018/05/25

参考資料

『神奈川県植物誌2018』(電子版を含む) 神奈川県植物誌調査会編 神奈川県植物誌調査会発行(2018)

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