オオハナワラビ

大花蕨 ハナヤスリ目/ハナヤスリ科/ハナワラビ属 見頃/11月~2月

自生種

オオハナワラビ 横須賀市・大楠山 2017/01/03

オオハナワラビ 横須賀市・大楠山 2017/01/03

半日陰の林内や林縁部に生えるシダ植物。シダなので、葉に見えるものは栄養葉(-よう)、花に見えるものは胞子葉という。花は咲かず、種子代わりの胞子を飛ばして増殖する。神奈川県内のハナワラビは本種が多く全域に分布する。※湘南・鎌倉・三浦半島には他にアカハナワラビ(赤花蕨)、アカフユノハナワラビ(赤冬の花蕨)、フユノハナワラビ(冬の花蕨)が自生しているようだが、種名が判明しないもの(種名を意識して観察しなかったもの、できなかったもの)は(きっとそのほとんどすべてがどうせオオハナワラビであろうから)ハナワラビとして本項にまとめて掲載する。なお便宜的に、栄養葉を葉、胞子葉を花として記述する。

オオハナワラビは早ければ9月中から胞子が熟し始めるが、だいたい花が見頃になるのは11月。その後も花は倒れず年を越し春まで残る。茎に白い毛が多い。葉はふつう緑色ながら、真冬に赤く染まるものもある。葉が赤ければアカハナワラビというわけではまったくないので注意。

オオハナワラビの葉(栄養葉)

成熟した株の葉は、日陰に育つ植物らしく濃い(深い)緑色。縁(ふち)には長めで鋭い鋸歯が細かくたくさん入る。

オオハナワラビの葉 横須賀市・大楠山 2017/01/03

オオハナワラビの葉 横須賀市・大楠山 2017/01/03

オオハナワラビの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2016/12/19

オオハナワラビの葉 横浜市緑区・四季の森公園 2016/12/19

オオハナワラビの花(胞子葉)

若いオオハナワラビ 横須賀市・衣笠山公園 2016/09/30

若いオオハナワラビ 横須賀市・衣笠山公園 2016/09/30

胞子を飛ばすオオハナワラビ(胞子葉を人為的に揺らしたもの) 横浜市緑区・四季の森公園 2016/12/19

胞子を飛ばすオオハナワラビ(胞子葉を人為的に揺らしたもの) 横浜市緑区・四季の森公園 2016/12/19


横浜市戸塚区・俣野園、横浜市緑区・四季の森公園

大楠山(山頂周辺)、はやま三ヶ岡山緑地

衣笠山公園、覚園寺(愛染堂前庭に若干数、1月)、鎌倉中央公園(小型だがオオハナワラビか)

アカハナワラビ

赤花蕨 ハナヤスリ目/ハナヤスリ科/ハナワラビ属 見頃/11月~12月

自生種稀少保護

明るい林内に生え、オオハナワラビ(大花蕨)に比べればやや小型。茎はほぼ無毛。花は胞子を飛ばした後は倒れて枯れる。

アカハナワラビの葉(栄養葉)

オオハナワラビよりも明るい場所を好むため、葉の緑色はやや明るめ。冬に葉の両面がよく紅変する。

アカハナワラビの花(胞子葉)


フユノハナワラビ

冬の花蕨 ハナヤスリ目/ハナヤスリ科/ハナワラビ属 見頃/11月~12月

自生種稀少保護

フユノハナワラビ 横浜市南区・こども植物園 2016/10/25

フユノハナワラビ 横浜市南区・こども植物園 2016/10/25

より明るい林縁部などに生える小型のハナワラビ。

フユノハナワラビの葉(栄養葉)

鋭い鋸歯にならず、丸っこくかわいらしい印象を受ける。日の当たる場所に生えているものは冬に葉の表側のみ紅化することがある。表も裏も紅化していれば変種(雑種とも)のアカフユノハナワラビ(赤冬の花蕨)か、アカハナワラビ(赤花蕨)の可能性。

フユノハナワラビの葉 横浜市南区・こども植物園 2016/10/25

フユノハナワラビの葉 横浜市南区・こども植物園 2016/10/25

フユノハナワラビの花(胞子葉)

フユノハナワラビ 横浜市南区・こども植物園 2016/10/25

フユノハナワラビ 横浜市南区・こども植物園 2016/10/25


横浜市南区・こども植物園

大楠山(田中澄江『花の百名山』にフユノハナワラビ咲く山として紹介、現在ふつうに見られるのはオオハナワラビばかりなれどかつては多く自生していた模様、現在も分布あるはず)、小網代の森、森戸川源流

厚木市・荻野運動公園野草園

参考資料

『神奈川県植物誌2001』 神奈川県植物誌調査会編集 神奈川県立生命の星・地球博物館発行(2001)

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