ノゲシ(ハルノノゲシ)

野芥子 キク目/キク科/ノゲシ属 花期/通年
学名/Sonchus oleraceus L.

自生種

ノゲシ(ハルノノゲシ) 逗子市・大崎公園 2017/03/28

ノゲシ(ハルノノゲシ) 逗子市・大崎公園 2017/03/28

その辺の草地、空き地、農地周辺、道端などに生える一年草(越年草)。そもそもはヨーロッパ原産とされる、いわゆる史前帰化植物(あまりにも古い時代に日本へ入ってきたため在来種の扱いがされる)。草丈は人の腰より背高(1m程度)になるまずまず大型な雑草で、一般的に見られるタンポポ(蒲公英)系の植物では最大級。名はアヘン(阿片)の原料になるケシ(芥子)に葉が似ているとされることから。せっかちな個体はまだ茎もろくに伸び切っていない年末頃から咲き始めるが見頃は春で、別名ハルノノゲシ(春の野芥子)とも。その後はほぼ通年だらだらと咲き続ける。近似種に、葉の棘(とげ)がもっと荒々しい姿になるオニノゲシ(鬼野芥子)あり。

ノゲシ(一部オニノゲシ)の群落 横須賀市・くりはま花の国 2018/03/11

ノゲシ(一部オニノゲシ)の群落 横須賀市・くりはま花の国 2018/03/11

ノゲシ(ハルノノゲシ) 鎌倉市・海蔵寺 2019/03/31

ノゲシ(ハルノノゲシ) 鎌倉市・海蔵寺 2019/03/31

ノゲシ(ハルノノゲシ) 逗子市・大崎公園 2017/03/28

ノゲシ(ハルノノゲシ) 逗子市・大崎公園 2017/03/28

ノゲシ(ハルノノゲシ) 逗子市・大崎公園 2017/03/28

ノゲシ(ハルノノゲシ) 逗子市・大崎公園 2017/03/28

ノゲシ(ハルノノゲシ) 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ) 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ) 横須賀市芦名 2012/03/26

ノゲシ(ハルノノゲシ) 横須賀市芦名 2012/03/26

ノゲシ(ハルノノゲシ)の群落 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の群落 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシとオニノゲシが混生する群落 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシとオニノゲシが混生する群落 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

葉はダイコン(大根)みたいな姿。光沢あるが弱め(個体差あり)。棘々しいが葉はふにゃふにゃ軟らかいので、じつは触ってもほぼまったく痛くない。茎中部の葉の基部は三角形の耳状に尖るものがあり、茎を抱く。必ずしも三角形になるわけではなく、全体的にはオニノゲシ同様にくるりと丸まる丸形であるが、オニノゲシとは違って三角形になるものが現れる。

ノゲシ(ハルノノゲシ)の春の葉 横須賀市・くりはま花の国 2018/03/11

ノゲシ(ハルノノゲシ)の春の葉 横須賀市・くりはま花の国 2018/03/11

ノゲシの春の葉 茅ヶ崎市・鶴嶺八幡社 2019/04/07

ノゲシの春の葉 茅ヶ崎市・鶴嶺八幡社 2019/04/07

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉 茅ヶ崎市西久保 2018/04/13

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉 茅ヶ崎市西久保 2018/04/13

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉の三角形に尖った基部(白色矢印) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉の三角形に尖った基部(白色矢印) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉の三角形に尖った基部 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉の三角形に尖った基部 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉の三角形に尖った基部(白色矢印) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉の三角形に尖った基部(白色矢印) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉のくるりと丸まる基部 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ)の葉のくるりと丸まる基部 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

海岸に生えていたらハチジョウナ(八丈菜)。名前が紛らわしいものにアキノノゲシ(秋の野芥子)があるが、見た目から混同することはないだろう。

ノゲシ(ハルノノゲシ)の花

開花はほぼ通年で、最盛期は春(3月下旬~4月上旬)と秋(11月下旬)。

ノゲシ 大磯町・東の池 2019/04/13

ノゲシ 大磯町・東の池 2019/04/13

ノゲシ(ハルノノゲシ) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ) 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ) 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ) 横須賀市・くりはま花の国 2018/03/11

ノゲシ(ハルノノゲシ) 横須賀市・くりはま花の国 2018/03/11

ノゲシ(ハルノノゲシ) 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ) 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ) 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ) 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ) 藤沢市遠藤・慶應義塾大学看護医療学部 2018/04/10

ノゲシ(ハルノノゲシ)の総苞 茅ヶ崎市・鶴嶺八幡社 2019/04/07

ノゲシ(ハルノノゲシ)の総苞 茅ヶ崎市・鶴嶺八幡社 2019/04/07

ノゲシ(ハルノノゲシ)の実

タンポポ系の白色綿毛付きの種子(のように見える粒それぞれが痩果(そうか))ができる。葉の様子などはオニノゲシと紛らわしい個体あり、特に秋以降は判別がやや難しくなるも、種子の模様が決定的に異なるので最終的にはこれで見分ける。

ノゲシ(ハルノノゲシ)の実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の実 茅ヶ崎市浜之郷 2021/12/15

ノゲシとオニノゲシの種子の違い


ノゲシの種子(のように見える痩果(そうか))には縦のすじの間に細かい横すじが入る。オニノゲシは縦のすじのみで、横すじなし。肉眼ではまったく見えないのでルーペ(×10)が必要。

ノゲシとオニノゲシの種子の違い

ノゲシ(ハルノノゲシ)の実 寒川町・寒川浄水場 2021/12/15

ノゲシ(ハルノノゲシ)の実 寒川町・寒川浄水場 2021/12/15

参考資料

『神奈川県植物誌2001』 神奈川県植物誌調査会編集 神奈川県立生命の星・地球博物館発行(2001)

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