コアカソ

小赤麻 バラ目/イラクサ科/カラムシ属 花期/7月~9月

自生種

コアカソ 鎌倉中央公園 2016/10/10

コアカソ 鎌倉中央公園 2016/10/10

やや湿った林内や林縁部に生える落葉小低木。雌雄同株(しゆうどうしゅ)の雌雄異花。シソ(紫蘇)のようでシソでないイラクサ科の仲間の一つ。

沿道に生えるコアカソ 鎌倉中央公園 2016/10/10

湿地に面した沿道(左側)に生えるコアカソ 鎌倉中央公園 2016/10/10

一見したところは大型の草に見えるが、茎が木質化するので木という分類になる。とはいえ、人目に付きやすい場所のものはしばしば刈払(草刈)被害に遭うため明確に木質化している確認ができないものも多いが。

コアカソの木質化した茎 鎌倉中央公園 2016/10/10

コアカソの木質化した茎 鎌倉中央公園 2016/10/10

茎と葉柄が明らかに赤みを帯びるアカソの一種。葉は対生で、小さめで細め、葉先は三裂せず、先端は長く伸び、鋸歯は粗めで片側10個以下。葉柄(ようへい)は長く、葉身(ようしん)と同程度の長さがある。刈払われずに成長したものは人の胸くらいまでの高さまで背高に育つ。

コアカソの葉 鎌倉中央公園 2016/10/10

コアカソの葉 鎌倉中央公園 2016/10/10

湘南・鎌倉・三浦半島で、林内の沢沿いなどでしばしば見かけるのはおそらく本種とみてよいだろうと思う。

葉はコアカソのように見えるが茎は木質化していないもの 箱根町箱根 2016/10/04

葉はコアカソのように見えるが茎は木質化していないもの 箱根町箱根 2016/10/04

本頁記載の他に、葉柄が赤らむものにアカソとヤブマオの雑種といわれるメヤブマオ(雌藪苧麻)がある。


鎌倉中央公園(「田んぼ~東谷」間の湿地沿い)、高麗山公園

アカソ

赤麻 バラ目/イラクサ科/カラムシ属 花期/7月~9月

シソ(紫蘇)のようでシソでないイラクサ科の仲間。茎と葉柄が赤く色づく。葉は対生で、葉先が深く三裂し見た感じ”凶暴”な姿になる。雌雄同株(しゆうどうしゅ)の雌雄異花。日本海側の山地に分布するというので、神奈川県内にはないものとしてよいのではないか。箱根ではアカソとクサコアカソの雑種とされる仮称ハコネアカソ(箱根赤麻)が見られるようである。

クサコアカソ

草小赤麻 バラ目/イラクサ科/カラムシ属 花期/7月~9月

自生種稀少

シソ(紫蘇)のようでシソでないイラクサ科の仲間。茎と葉柄が赤く色づくアカソの一種。名は、見たところコアカソのようだが茎が木質化しないものの意。クサコアカソは多年草。

葉は、アカソと違って葉先は三裂せず、コアカソのように細めでなくやや丸っこい(よりシソの葉っぽく見える)。鋸歯は多めで、片側10~20個(12、3個が多いらしい)。

湘南・鎌倉・三浦半島にも自生しているようだが、数は少ないとか。コアカソとの見分けが厄介だ。

参考資料

『神奈川県立博物館研究報告(自然科学) 19号』「神奈川県産ヤブマオ属の検討」 城川四郎著 神奈川県立生命の星・地球博物館(1990)

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