ホトトギス

杜鵑草　ユリ目／ユリ科／ホトトギス属　花期／10月　結実期／11月～12月
学名／Tricyrtis hirta (Thunb.) Hook.

自生種保護

#ホトトギス　鎌倉市・宝戒寺　2018/09/28

丘陵地の林内や林縁部に生える多年草。日陰でもよく育つ。名は、花の斑紋（はんもん）が鳥のホトトギス（杜鵑）の模様に似ていることから。鎌倉の社寺庭園で栽培されているのみならず、谷戸（やと）奥やハイキングコース沿いなど各所で自生のものも見ることができる。晩夏から初秋を代表する野草。市街地になし。

ホトトギス　藤沢市・新林公園　2016/10/06

ホトトギス（斑入り）　横須賀市・塚山公園　2017/10/12

分岐しない茎一本を斜上させてしなる。葉は互生で、びっしり付く。生え始めてから何年たっているのか、あるいは生育場所の環境にも左右されているだろうが、株の大きさは個体差がかなりあり。片手に納まる手乗りサイズのものもあれば、人の腕（肩から指先）よりも長く大きくなるものも。ホトトギスに限っては生育不良で大型化していない小振りなものの方がかわいらしくて観賞には良いかもしれない。

ホトトギス　大和市・泉の森　2023/06/13

環境が合わなかったのか手乗りサイズにしか育たなかった#ホトトギス　茅ヶ崎市浜之郷　2019/10/15

#ホトトギス　鎌倉市・宝戒寺　2018/09/28

ホトトギス　藤沢市・新林公園　2016/10/06

逗子市の花に制定されているが、丘陵地の宅地開発で生息地を奪われたのだろう、逗子市内で自生の花はほとんど見ない。

ホトトギスの花

白地に赤紫色の斑（まだら）が入る。不気味と感じる人はいるかもしれない。花弁（花被片）は、幅広な萼片（外花被片）が三枚に、細めな花弁（内花被片、但し蕾の時点で露出しているが）が三枚で、計六枚。蕾のときは緑色ながらじきに白っぽく変化して開花する。一つの花がきれいに咲くのは五日間弱。

#ホトトギスの蕾　茅ヶ崎市浜之郷　2019/11/01

#ホトトギスの開花目前の白くなった蕾　茅ヶ崎市浜之郷　2019/11/11

ホトトギス　藤沢市・新林公園　2016/10/06

ホトトギス　箱根町・湖尻園地　2017/09/09

ホトトギス（育ちの悪い小さな株）　横須賀市・塚山公園　2017/10/12

#シロホトトギス（シロバナホトトギス）　横浜市戸塚区・舞岡公園　2018/10/18

ホトトギスの実

花弁が半ば閉じるように咲き終わり、実ができる。茎は、実ができるころまでは弓なりにしなるように傾斜しているが、実が熟す頃には（ホトトギスの仲間に共通する性質として）茎がよく立ちあがって直立に近い形となる。ただ単に花の重みがなくなったからなのか、乾燥が原因なのか、あるいはできるだけ種子を（高い位置から）遠くに飛ばしたい思惑によるものか。