フクジュソウ

福寿草 キンポウゲ目/キンポウゲ科/フクジュソウ属 花期/2月

有毒改良種

ミチノクフクジュソウ=環境省レッドリスト2015「準絶滅危惧(NT)」
フクジュソウとして=神奈川県レッドリスト2006「絶滅危惧II類」

シコクフクジュソウ=環境省レッドリスト2015「絶滅危惧II類(VU)」

フクジュソウ 鎌倉市・長谷寺 2018/02/06

フクジュソウ 鎌倉市・長谷寺 2018/02/06

何もない地面から突然花が顔を出す多年草。花が開くとじきに茎も伸び、もしゃもしゃと葉が繁ってくる。花期早めでは花しかないので見方によってはちょっと貧相、遅めでは徒長(とちょう)し葉が多すぎて今度は乱雑な印象、あるいは咲き終わってしおれた花が混じってきてしまう。花は一ヶ月間ほど咲き続けてはくれるものの、好みの姿を維持してくれている期間はあまり長くない。雨が降れば泥跳ねで少し汚れてしまうので晴れ間が続いているうちに。旧暦の元日(旧正月、現在の1月末~2月上旬)あたりを見計らって咲き始めることから、別名ガンジツソウ(元日草)。新年を祝うのにちょうどよいおめでたい花である。

フクジュソウの品種

フクジュソウは一般には十把一絡げ(じっぱひとからげ)にしてフクジュソウと呼ぶのが当たり前ながら、じつは平成(1989-)に入ってから四種に細分化された。
なおその四種以外に、人為的に品種改良された園芸種が存在する。


キタミフクジュソウ(北見福寿草)

北海道の東部にのみ分布。
茎一本に花が一つだけぽつりと咲くのが最大の特徴。(他種は一つから多数の花を咲かせる。)
葉裏に毛が目立つ。


フクジュソウ

狭義のフクジュソウ。北海道から本州、四国に分布。
萼片の長さが花弁とほぼ同じ(またはやや短い)。
葉裏は無毛に近い。
茎は中実。


ミチノクフクジュソウ(陸奥福寿草)

名前に反して東北地方のみならず本州から九州にかけて分布。
萼片の長さが花弁の三分の二から半分程度しかないのが大きな特徴。
葉裏は無毛に近い。
茎は中空。


シコクフクジュソウ(四国福寿草)

四国と九州の宮崎県に分布。
萼片の長さが花弁とほぼ同じ(またはやや短い)。
葉裏は無毛。


フクジュカイ(福寿海)

フクジュソウとミチノクフクジュソウを交配させたという園芸種。花が大輪でたくさん咲く、という園芸種の王道を行くため広く流通。
種子ができない。


神奈川県内のホームセンターなどで市販されているもの、公園の花壇や鎌倉の寺境内で栽培されているものは、おそらくフクジュカイではないか。自生地から持ってきたミチノクフクジュソウもあるかしれないが、種子ができるのかどうかという点まで追いかけなければどちらなのか判別できない。本頁にいうフクジュソウは特筆ない限り、全部ひっくるめての広義のフクジュソウである。

神奈川県内では相模原市内にフクジュソウの自生地が残っている。品種はいずれも、萼片の長さからしてミチノクフクジュソウのようだ。鳥屋(とや)のは茎が中実という話もある。湘南・鎌倉・三浦半島では、公園や寺境内、あるいは個人宅の庭でもよく栽培されているので見かける機会は多いだろう。寒冷地では雪積もる地面から顔を覗かせるフクジュソウの花が春を告げる風物詩になっているが、神奈川ではそうはならず、雪のない地面にフクジュソウの花、または、フクジュソウ咲いたところに雪が積もって花傷める、のどちらか。

フクジュソウの花

花弁は直射日光が当たると開き、日陰になると閉じてしまう。よって花見は晴天の日の昼過ぎがよい。午前中の早めでは花の開きがまだ物足りないことも。曇りの日はだめ。

フクジュソウの蕾 横浜市戸塚区・俣野園 2018/01/25

フクジュソウの蕾 横浜市戸塚区・俣野園 2018/01/25

フクジュソウは毒草。フキノトウのように天ぷらにして食べてはいけない。

フクジュソウの蕾 横浜市戸塚区・俣野園 2018/01/25

フクジュソウの蕾 横浜市戸塚区・俣野園 2018/01/25

フクジュソウ 鎌倉市・長谷寺 2018/02/06

フクジュソウ 鎌倉市・長谷寺 2018/02/06

フクジュソウ 二宮町・せせらぎ公園 2018/02/11

フクジュソウ 二宮町・せせらぎ公園 2018/02/11

フクジュソウ 横浜市戸塚区・俣野園 2018/02/20

フクジュソウ 横浜市戸塚区・俣野園 2018/02/20

フクジュソウ 横浜市戸塚区・俣野園 2018/02/20

フクジュソウ 横浜市戸塚区・俣野園 2018/02/20

日陰になって花弁を閉じたフクジュソウ 二宮町・せせらぎ公園 2018/02/19

日陰になって花弁を閉じたフクジュソウ 二宮町・せせらぎ公園 2018/02/19 14:20


横浜市戸塚区・舞岡公園(古民家裏)、横浜市戸塚区・俣野園(園内多い

東慶寺(山門内参道黒塀側)、浄智寺、海蔵寺(境内随所)、長谷寺(境内随所に多数)

浄妙寺(花塚横、散策路=2月中旬~下旬)、瑞泉寺、覚園寺(愛染堂前庭、撮影可)、宝戒寺(拝観受付向かい)、大巧寺、円覚寺龍隠庵(参道)、氷室椿庭園、二宮町・せせらぎ公園(蓮池の事務所側)

相模原市緑区千木良(ちぎら)・底沢集落の民家(旧相模湖町、午後のみ日照、個人宅の庭で観察不適)、相模原市緑区鳥屋の民家(2地点で一般公開・無料駐車場あり、JA津久井郡鳥屋の南側「宮之前の福寿草」=2月末~3月初旬・13:30-14:30、道場自治会館の東南東「道場の福寿草」=3月初旬・正午前後)、相模原市緑区牧野(まぎの)・綱子(つなご)集落の民家(旧藤野町、午前中のみ日照、平成30年(2018)枯草の刈取りされず観察不適)、相模原市緑区牧野・NPOふじの森のがるでんセンター「福寿草の里」(園芸種植栽か、イノシシ被害多い)

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